一次面接と二次面接が同じ内容の際の対応を解説!回答のコツは?失敗を避ける方法を転職エージェントが紹介
面接では、志望動機や人材としての強みなど様々なことを問われますが、一次面接と二次面接で同じ内容の質問をされることもあります。同じ質問をする理由は、応募者に対する興味や疑問の解決、採用後の具体的なイメージをするためです。もちろん、嘘偽りなくビジネスパーソンとしてのブレがないように答えることが大前提です。それに加えて、一次面接と二次面接それぞれの目的や面接官の違いを意識した答え方、内容の掘り下げ方、失敗を防ぐテクニックもあります。
目次
一次面接の目的
一次面接の目的は、社会人としての基礎を問われることが多い傾向です。例えば、下記を問うような質問がよく登場します。
・基本的なコミュニケーションスキル
・自己PR、自己表現力
・わかりやすく論理的な表現力 など
採用担当者は主に、一般常識に照らし合わせた答えを自分の言葉で表現できるかどうか、を見ています。
そのため、言葉遣いや自己分析など、基本的な面接対策ができていれば問題ありません。
二次面接の目的
二次面接では、一次面接よりも深く掘り下げた考えや具体的な回答を求められます。
「応募者を採用した場合、企業にどのようなメリットがあるのか?」を具体的にイメージできるようにしたいからです。
そのため、二次面接では企業が求める人物像・スキル・ビジョンと応募者がマッチしているか、入社への本気度を真剣に精査されます。
例えば、下記項目を問うような質問が二次面接で多いようです。
・企業が取り扱う商材やサービスへの理解
・業界動向への理解
・入社したらやりたいこと
・同業他社を選ばなかった理由
・入社してから5年後、10年後のビジョン など
採用担当者の審査の目も一段と厳しくなり、一次面接よりも時間と手間をかけた準備が必要です。
しかし、一次面接と二次面接のスケジュールが詰まっている場合も少なくありません。
また、時節柄ZoomなどWeb会議ツールを使ったオンライン面接も多く、一次面接と比べると二次面接の難易度は格段に高まります。
一次面接と二次面接で同じ内容の質問をされる理由
実は、一次面接と二次面接で同じ内容の質問が登場するのは、とてもよくあることです。
面接で同じ内容を繰り返し質問される場合、2つの意図が考えられます。
・もっと具体的な答え、回答を聞いてみたいという興味
・どうしてそのような結論に行きついたのか、という疑問
例えば、「もし、入社したらどのような仕事をやりたいか」という質問は、一次面接・二次面接ともに頻出する質問です。
この質問の場合、一次面接ではスキルやこれまでの経験をわかりやすく説明・アピールできるか、が問われます。
対して、二次面接では一次面接と同じ内容かつ、具体的なキャリアプランや将来像を明確に語ることが求められます。
回答のコツ
もし、二次面接で一次面接と同じ内容を問われたら、信用・信頼の獲得を最優先に、一貫性を重視した回答をするようにしましょう。
三次面接・四次面接の場合も同様です。
同じ内容の質問に対する答え
一次面接と二次面接で同じ内容の質問が出た場合、答えを変えないようにしましょう。
答えが違うと業界・企業理解、考え方が固まっていないと捉えられ、むしろ評価が下がってしまう可能性があります。
答え方については、要点がブレていなければ問題ありません。
説明のアプローチ・ワードチョイス・言葉遣いが異なっていても、結論・内容が同じであればいいのです。
質問意図とズレがなく自分の言葉で伝えられれば、堂々とした自信のあるビジネスパーソンとして印象づけることもできます。
面接官の違いを意識する
一次面接と二次面接で同じ内容の質問をされた場合、面接官の違いも意識してみてください。
一次面接では、中堅層の一般社員や若手社員が面接官を担当することが多くあります。
対して二次面接では、管理職クラスや役員クラス、取締役クラスが担当する場合が多いようです。
企業の採用戦略、方針によっては社長自ら面接官になることも珍しくありません。
例えば、クリエイター職で応募した場合の一次面接では、その企業内で同職を担当しているスタッフが面接官を担当することがよくあります。
年齢が近く共通言語の多い面接官が担当するため、ポートフォリオを活用して専門的なスキルをアピールするチャンスが多々あるでしょう。Webデザイナーであればサイト制作でオリジナルのフォントを活用した表現力、ライターであればSEOテクニックの取り入れ方など。
専門用語で話しても伝わる可能性が高く、社風によってはある程度フランクな言葉遣いが許されやすい傾向です。
しかし、二次面接は役職・年齢が自分と大きく違っていたり、キャリアが同職種ではなかったりすることも多くあります。
・専門用語を多用せずわかりやすく伝えるスキル
・専門知識がない人にもポートフォリオのこだわりを伝わりやすくする表現力
・TPOに応じた言葉づかい など
ビジネスパーソンとして基本的な協調性はもちろん、プロフェッショナルとしてのスキルを見られています。
よくある共通質問
一次面接と二次面接で共通してよく登場する質問があります。
改めて同じ内容の質問をされるということは、企業や採用担当者がその質問項目を重要視しているということです。
志望動機を問う質問
一次面接と二次面接で志望動機について繰り返し問われる場合、さらに深堀りした内面に迫る答えを求められています。
例えば、志望動機を問う質問でよくあるのが、「なぜ同業他社を選ばなかったのか?」というものです。
この質問には下記を問う意図があります。
・業界についての知識
・自社と同業他社が差別化されているか
・他社の選考状況
・就職への本気度 など
答え方・伝え方次第では、「それは自社でなくてもよいのでは?」というロジックに陥るリスクがあるので、しっかりとした下調べが必要です。
・商材、サービスの差別化
・海外事業の展開、戦略
・ユーザー、ファンと企業の関わり方
・実際に活躍している社員をモデルケースとしてどのように捉えているか
・応募者の理想とする働き方との相性 など
どのような企業に就職したいのか、どのような働き方をしたいのか、改めて軸がブレないようにしておきましょう。
業界動向・企業理解を問う質問
その企業の商材・事業・仕事内容・方針を理解しているかどうかは、一次面接・二次面接を問わず基本中の基本といってもよいでしょう。
また、業界の将来性・成長率といった業界動向、自社が業界内でどのように位置づけられているかも面接官が興味を持っているポイントです。
つまり、企業や業界について把握・理解しているだけでなく、自分なりの意見・見解を持っているかが問われています。
この時、意識しておきたいのが、面接官の考え方にマッチした答えを求めているわけではない、ということです。
自分なりの考え方や理解の仕方、そこに至った思考のプロセスを論理的に伝えられるかどうかが重要です。
対策として、その企業や同業他社のHP、パンフレット、説明会の資料に目を通すなどの業界研究が求められます。
加えて、一般公開されている資料だけで行う面接対策は、他応募者と差を付けられない可能性があります。
一般公開されていない深い情報は、転職エージェントを利用して入手する方法もあります。
この会社でどのようなことを実現したいのか?
「この会社でどのようなことを実現したいのか?」という質問では、応募者の将来的なビジョンが問われます。
この時に意識したいのが、一次面接と二次面接の目的に合わせた答え方です。
一次面接では、自分の希望を具体的に分かりやすく伝える表現力や自己アピールに誠実さを感じられるか、が問われる傾向です。
一般的なビジネスパーソンとしての資質が伝わるような回答ができるように、準備しておく必要があります。
対して、二次面接では「応募者がその企業にもたらすメリットは何か?」が重視されます。
5年後、10年後、定年時にどうなっているのか、キャリアプランが企業の人事戦略に沿った人物なのかどうかが問われるのです。
例えば、3DCGデザイナーであればCG作成スキルをさらに磨くのか、ディレクターを目指すのか、選択を迫られることがあるでしょう。
志望している職種のスキルを極めるのか、スキルの幅を広げてディレクション・マネジメント業務をしたいのか、という方向性が問われるのです。
この時、自らの志望が企業の求めている職種と違っていても問題ありません。
大切なのは、会社にどのように貢献できるか、どうやって会社に継続的成長をもたらせるのか、について熱意をもって伝えること。
ビジネスパーソンとしてのアイデンティティの部分や、入社への本気度を伝えるチャンスでもあるのです。
具体的な回答テクニック
一次面接と二次面接で同じ内容の質問をされた場合、面接官の印象に残りやすいテクニックもいくつかあります。
答えをバージョンアップさせる
よく使われるテクニックが、説明に使う例え話を変えてみる方法です。
一次面接と二次面接の面接官が異なっている可能性を鑑みて、違うターゲットを想定した例え話のバリエーションが複数あると安心です。
また、二次面接の面接官から「一次面接と違う内容で答えてください」と指定される場合もあります。
芯の部分がブレないように複数の答えを用意しておくことは、面接対策として決して無駄ではありません。
さらに、その答えに至った過程も含めて説明するなど、一次面接で時間がなくてできなかった補足説明を行うのも有効です。
面接時に参考にしたいモデル
二次面接で理想的な立ち居振る舞いは、公的な場でスピーチを行う海外の政治家やロイヤルファミリーたちです。
彼らは、どのように振る舞えば誠実で自信がある有能なリーダーとして印象付けられるか、研究し訓練しています。
例えば、台本なしで観衆と目を合わせながら行うスピーチは、自分の言葉で考えを伝えられるスキルを印象づけるものです。
答えを丸暗記している印象を与えず、面接時のビジネスパーソンにとっても大いに参考になるモデルケースです。
一次面接と違う可能性をあえて提示する
一次面接と二次面接で同じ内容の質問が出た場合、答えがブレないのがベストですが、あえて違う答えを提示するテクニックもあります。
有効なのが、一次面接で得た新情報で考え方をよりバージョンアップできた場合です。
例えば、一次面接ではクリエイターとしてプロフェッショナル性を極めたい志向を伝えたとします。
しかし、一次面接の担当者からディレクション業務に対する思いを聞いて、挑戦してみたいという気持ちが出てくることもあるでしょう。
その企業で働く人がモデルケースとして魅力的であるという方向性に持っていきやすく、面接官が好感を持ちやすいエピソードづくりができます。
ただし、伝え方次第では、将来のビジョンにブレがあるように伝わるリスクもあります。
一次面接中に登場したトピックの整理・分析をしっかり行い、二次面接に備えられる場合に検討したいテクニックです。
失敗を避ける方法
一次面接・二次面接を問わず、面接官によくない印象を与えてしまう失敗の予防策も重要です。
一次面接のPDCAを行う
失敗を避けるためには、一次面接で用いた戦略のチェック・改善点の洗い出しが重要です。
例えば、一次面接中に登場したFAQをメモしておくのは、とても有効な方法の1つ。
二次面接が行われる前に質問や面接官の傾向分析ができるだけでなく、二次面接で同じ質問をされた時の対策にもなります。
客観的なデータを提示する
一次面接・二次面接ともによく登場する質問として、「あなたの強みは何ですか?」という質問があります。
とてもポピュラーで基本的な質問の1つですが、実は、答え方に繊細な配慮が求められる質問でもあります。
何故なら、謙虚さ・誠実さと実績のアピールを両立する必要があるからです。
伝え方次第では、単なる自慢に聞こえてしまうこともあるため、工夫が必要です。
そこで、客観的なデータを提示するテクニックが役立ちます。
例えば、Webディレクション業務でクライアントに喜ばれた、というエピソードであれば、具体的な数字を提示してみてください。
・月間PV数が300から10,000まで上がった
・コンバージョン率が5倍になった
・eコマース系サイト経由の売上が前年比150%になった など
客観的に判断できる数字、データを提示することで、スキルや実績を有効にアピールすることができます。
まとめ
一次面接・二次面接を問わず、面接では勇気をもってありのままの自分で勝負することを心がけてみてください。
面接ではだれしも良く見られたい、素晴らしい人材と思われたいものです。
しかし、取り繕った自分は背伸びしている状態なので、入社後に必ずメッキがはがれてしまいます。
一次面接と二次面接で面接官が同じ質問をするのも、応募者のより深いパーソナルな部分に迫り、素の部分を見たい意図があります。
そこで、転職エージェントの活用もおすすめです。
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企業との相性や入社への本気度、人材価値をより魅力的に伝えるために、客観的な目線でアドバイスができるのが転職エージェントです。
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