転職時の税金と手続きを紹介!やるべきことまとめ
「転職時に税金にまつわる手続きって必要なの?」「そもそもどのような税金があるの?」このようにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は転職時期によって必要な手続き方法は異なります。この記事では転職時の税金の手続き方法を解説します。この記事を読めば、転職時の税金の知識を知ることができ不安を解消できるでしょう。
目次
転職時に必要な税金とは【住民税編】
転職をするときに必要な税金として住民税が挙げられます。
住民税とはどのような税金なのでしょうか?
住民税とは
住民税とは、あなたが属している市町村、道府県に収める税金のことで国民全員が課税対象です。その住民税は市町村、道府県に住むにあたり教育や学校、医療、道路整備などの行政サービスに使われています。
市町村、道府県でしっかりとした運営をするためにも、住民税はなくてはならない税金で、気づかないうちに恩恵を受けているのです。さまざまな地域を転々としている方は、1月1日時点で住んでいる市町村、道府県に税金を支払います。
基本的には企業側が給料から天引きして支払ってくれていますが、転職すると場合によっては自分で支払う必要がある税金です。
転職時に必要な税金とは【所得税】
必要な税金として住民税の他に所得税というものが存在します。これも会社員だと企業側が給料から天引きで支払ってくれているため、あまり馴染みがないかもしれません。ここでは所得税についてご紹介します。
所得税とは
あなたが働くうえで頂く、給料にも実は税金が課せられます。個人の1年間の所得に対して「所得税」とよばれる税金を支払う必要があります。
所得というのは、総収入のことではなく、総収入から経費と所得控除を差し引いたものです。もちろん退職金にも所得税は課せられます。
転職時の税金の徴収方法
税金の徴収方法には大きく分けて『普通徴収』『特別徴収』の2つがあります。それぞれの徴収方法の特徴についてご紹介します。
普通徴収
普通徴収とは自分で税金を納める方法です。会社に勤めていない人や、次の転職まで1カ月以上の期間がある場合に適用さます。これは6月1日~12月31日の間で退職し、退職時に税金の一括徴収をしないと担当者に伝えると自動的に普通徴収に切り替わります。
納付時期は6月、8月、10月、1月と年に4回です。一年分の納付額を4回に分割して支払うことになるため、1回の徴収額が高額になりやすいです。
しかし、クレジットカードのお支払いも可能でお得にポイントを貯めながら支払いができます。就職先が決定すれば、普通徴収から特別徴収に変更も可能です。
特別徴収
特別徴収とは企業側が税金をまとめて支払ってくれる制度で、給与から天引きして支払っています企業に属していれば手続きは不要ですので、納税者としては非常に楽な徴収方法です。
特別徴収は普通徴収とは異なり、毎月徴収されます。自分の状況に応じて普通徴収、特別徴収を選択しましょう。
転職時の税金額はどれくらいなのか
どれくらいの税金額を支払う必要があるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。
住民税、所得税のおおまかな税金額をみていきましょう。
住民税の場合
住民税は前年の所得によって税金額が異なります。
住民税 = (所得額–所得控除額) × 所得割税率 ー 税額控除額
上記の計算式によって税金額が決定します。所得割税額は市町村、道府県によって違いますが、10%の自治体が多いです。
控除額その人の状況に応じて異なります。ややこしい計算が面倒な人は年収に応じた住民税額の目安の表があるので参考にしてください。
年収額 | 1年間の住民税額 |
300万円 | 126,000円 |
400万円 | 200,000円 |
500万円 | 282,500円 |
600万円 | 362,500円 |
700万円 | 446,500円 |
800万円 | 536,500円 |
900万円 | 626,500円 |
1000万円 | 716,500円 |
所得税の場合
所得税は所得によって課税額が変動する超過累進課税方式が採用されています。自分の所得をもとに所得税の金額を計算することでどれだけ所得税を支払う必要があるのか確認でますので、参考にしてください。
所得金額 | 税率 |
195万円以下 | 5% |
195万円~330万円 | 10% |
330万円~695万円 | 20% |
695万円~900万円 | 23% |
900万円~1800万円 | 33% |
1800万円~4000万円 | 40% |
4000万円~ | 45% |
転職時の税金の手続きでやるべきこと
結局、転職時にはどのような手続きを行えば良いのでしょうか。
転職時期によっては確定申告をすべし
転職時の税金の手続きは次の会社に転職するタイミングによって異なり、確定申告をする場合もあります。このような税金は入社すれば企業側が手続きを全て請け負ってくれます。次の転職先が決まっている場合は、退職時に受け取る『源泉徴収票』を転職先に提出することで解決します。
しかし次の転職先が決まっていない状態で退職し、すぐ(1カ月以内)に転職をしない場合だと自分で確定申告をしなければいけません。企業に属していると11月~12月の時期に年末調整とよばれる作業が必要になります。
控除等が支払われない状態で支払っているため企業は特別徴収で税金を支払っていますが、あくまで概算で支払っており、年末調整でその分を調整します。
企業に属していないと年末調整をされませんので、同様のことを確定申告でする必要があるのです確定申告をしなければ、過剰で支払っている場合その分が返金されません。
税金のお支払い
税金のお支払いをする必要があります。退職後1カ月以内に転職をしない場合は、税金の納付書が送付されます。
その納付書に記載されている日付までに金額を支払いましょう。支払い方法については一括払い、分割払いの2種類があり、自分の好みのお支払い方法を選択できます。
転職時の税金の手続きでの注意点
税金の手続きをする上で注意するべきポイントについてここではご紹介します。
『退職所得の受給に関する申告書』の提出をする
退職時に退職金が支払われると思いますが、その退職金にも所得税がかかります。退職のタイミングで『退職所得の受給に関する申告書』を提出すると退職金に応じた所得税を企業側が支払ってくれますが、未提出だと所得額に関係なく20.42%の所得税がかかることになります。
そのままにしておくと提出の有無によって所得税額が大きく異なります。税金を非常に高くしないためにも『退職所得の受給に関する申告書』を忘れずに提出しましょう。
源泉徴収票を紛失しない
源泉徴収票を紛失しないように注意しましょう。源泉徴収票はあなたがどれだけ企業から収入を得ているのか証明する大事な書類です。これが紛失しては所得税の算出ができません。
源泉徴収票を紛失した際は、以前の会社に状況をしっかりと伝えた上、再発行してもらいましょう。
そもそも受け取っていないという方は税務署に相談しましょう。会社側は退職後1カ月以内に源泉徴収票を発行しなければいけいと決められているためです。
まとめ
この記事では転職時の税金の手続き方法を解説しました。税金には住民税、所得税がありそれぞれで手続きをする必要があります。 転職時はなにかと必要な手続きが多く、抜け漏れがないか不安になりますよね。対応を怠っていると後々、面倒になるのは自分です。突然、税金の納付書が家に送付されて慌てないよう事前に手続きを進めましょう。
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