アルハラにあったらどうすればいい?退職理由の答え方についてもご紹介します!
「酒は飲んでも飲まれるな」とはよく聞きますね。同じくらい大事なのが「酒は飲んでも飲ませるな」ということ。自分が飲酒するのはともかく、誰かに飲酒を押し付けたり、迷惑をかけたりするのは立派なアルハラです。今回はアルハラとは何か、アルハラに遭った場合の対処法や退職理由の答え方までご紹介します!
目次
アルハラは飲酒に関わる嫌がらせ・迷惑行為
飲酒の強要だけがアルハラではない
「アルコール・ハラスメント」(アルハラ)というと飲酒を強要することをイメージする人は多いかと思います。ですが、飲酒の強要以外にもアルハラに該当する行為はあるんです。
酔っていることを口実に、他人に迷惑をかけるのも立派なアルハラ。いわゆる「酒の席での失敗」は時と場合によってアルハラに繋がると言えるでしょう。
もちろんそういった失敗の全てがアルハラというわけではありません。しかし、誰かに迷惑をかけている・お酒を飲むと人が変わるなどのことがある場合にはアルハラである可能性が非常に高いです。
職場の雰囲気や立場、上下関係から発生することも多い
「上司/先輩からの酒は断るな」「酒は飲めるほど良い」という価値観が浸透している場合には、アルハラを防止するどころか、アルハラが悪いことだという認識すらないかもしれません。
いわゆる「アットホーム」を謳う職場や「社員同士の仲がいい」とアピールする職場の中には、こうしたアルハラを正当化する悪質なところも存在します。また、職場自体がアルハラを容認する空気でなくとも、社員同士の関係性や所属によってアルハラが発生しやすい環境になることもあります。
アルコールに関わること以外が恵まれていても、アルコールに関してルーズな職場は人の命を軽視しているのだと肝に銘じてください。
アルハラの危険性
急性アルコール中毒を発症するおそれも
代表的なものとしては「急性アルコール中毒」の発症です。
急性アルコール中毒の症状については厚生労働省のe-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-001.html)にまとめられています。
症状の例としては
・嘔吐
・足もとのふらつき
・眠気
など、一般的に「酔いが回った」「酩酊した」とされるものが多いのですが、限界を超えると意識が朦朧とする、呼吸や心拍数に異常が生じる等命に関わる危険性もあります。
酩酊状態では、酔っている感覚に心地よさを覚える人も少なくないですよね。しかしそれは一歩踏み外すと急性アルコール中毒になる状態であることも同時に頭に入れておく必要があるでしょう。
他のハラスメントにも発展しやすい
アルコールを強要する、一気飲みをするように命じるなどの行為はパワハラにも該当します。また、「酔った勢いで」とセクハラをはたらく人間も少なくありません。
アルコールはコミュニケーションを円滑にする役割を持っていると主張する人もいますが、その分他方で誰かに迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりするトリガーにもなります。アルコールによって判断力が低下し、ハラスメント行為に及ぶケースも多々存在します。
好む人が適度に飲む程度であれば問題はないでしょう。しかし、アルコールを好まない人に押し付ける、度を超して飲むなどの行為はマイナスにしかならないのです。
アルハラかどうかを判断する5項目
厚生労働省が公表している基準
厚生労働省のe-ヘルスネットではアルハラの基準として以下の5項目を挙げています。
1.飲酒の強要
2.イッキ飲ませ
3.意図的な酔いつぶし
4.飲めない人への配慮を欠くこと
5.酔ったうえでの迷惑行為
1~3は飲酒行為の強制、4と5は飲酒強要以外も含む迷惑行為・嫌がらせと大別することができます。これらの基準から、無理やり飲ませる以外にも
・アルコール以外の飲み物を用意しない
・酒に酔った状態で暴力・暴言をはたらく
・酔いを理由に他人に何かを強制する
といった行為もアルハラにあたることがわかりますね。
飲酒に関して自分の意思を蔑ろにされていないか
いずれにしても「飲酒」という一歩間違えば命に関わる事柄で、本人の意思を尊重されないのは立派な人権侵害。アルコール以外についても言えることですが、他人の心身やアイデンティティなどプライベートな部分に第三者が口を挟むのは非常に無責任な行為です。
もし自分の意思が蔑ろにされたり、拒否の姿勢を示してもなあなあにしようとする態度を感じたりしたら、上記の基準と照らし合わせてアルハラかどうかをチェックしましょう。
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もしもアルハラに遭遇したら
飲みの席にはボイスレコーダーを持っていく
他のハラスメントの記事でも書いた通り、ハラスメント行為があったことの証明として証拠を集めましょう。
アルハラは送別会や歓迎会などの飲みの席で起こりやすいハラスメントです。事前にわかっていることも多いため、あらかじめボイスレコーダーやスマホの録音機能を使えるようにしておき、飲み会中の会話をデータに残しておくのが効果的。
もし他の人もアルハラの被害に遭っているようであれば、その人にも声をかけておくと証言をしてもらいやすくなります。
あらかじめ周囲の人に相談
周囲への相談実績を積んでおくことも大切。職場の同僚以外にも家族、友人知人などにアルハラを受けていると相談しておきましょう。アルコールが苦手な人は一定数いるため、味方になってくれる人も少なくないはずです。
また、弁護士等を間に入れる場合には、あらかじめ周囲に話しても問題ない内容を確認しておいてください。そうすることで不利になる行動や言動をしてしまうことを防止できます。
退職理由にはアルハラだと明記するのがベター
送別会でアルハラに遭うのを防止するために伝えておく
退職理由を尋ねられた際は、可能であればアルハラであることを述べるのがベター。何故かと言えば送別会でアルハラの被害を受けかねないためです。退職する流れになったのに、去り際に要因となったものと直面してしまうのは避けたいところですよね。
アルハラが原因の退職であると事前に伝えておけば、送別会などでの被害を抑えることが可能です。また、アルハラを行った社員に対して何らかのペナルティも期待でき、第二・第三の被害者を生み出さずに済みます。
ケースバイケースですが、状況が許せばアルハラの事実を訴えてから退職するのがおすすめです。
伝えにくければ送別会を固辞するなどの対策を
もちろん様々な事情でアルハラのことを言えない、言わないという人もいますよね。そんなときには「気を遣っていただくのも悪いので…」「体調不良が続いているので…」などと言って送別会を固辞するのも手。
また、職場に理解者がいるのであればその人に協力してもらうという選択肢もあります。とにかくお酒が関わる場には出ないを徹底することで、安心して退職を迎えることができます。
まとめ:酒は強要するものでもされるものでもない
お酒と聞くと、「親睦を深める」「ストレスを発散する」のようなポジティブな印象があるかもしれませんね。ですがその一方でアルコールが苦手な人、飲めない人にとっては苦痛なものになっている可能性も十分にあります。
お酒はあくまでも嗜好品の一種。飲む飲まないも個人の自由です。そこに誰かが命令する権利はないことをしっかりと心に刻みましょう。
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