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転職する際に、現職で引き止めにあった場合の対応方法とは?

人材育成には時間と労力がかかります。会社側は多大なコストも費やしますから、やっと戦力になった人材が転職するとなると黙ってはいません。しかし、転職する本人にとっては、会社の引き止めはやっかいな障害です。引き止めには一体どのような種類があるのでしょうか?またその対処方法なども併せて紹介します!

会社が転職・退職を引き止める理由

 

 

会社の中を行き交う社員たち

 

人材不足

 

人材は新卒や中途採用で補充しても、すぐに現場で役に立つわけではありません。ある程度の育成期間が必要となり、それ相当のコストもかかります。そういったリスクを回避するため、会社は何としてでも人材流出の引き止めを試みるでしょう。

特に、人材が不足しがちな中小企業や人材が集まりにくい部署に在籍しているなら方なら、尚更引き止められるでしょう。

人材不足は業務を教える側にもいえます。近年、大手・中小問わず、企業の指導者不足が懸念されています。人員が限られている中小企業ならさらに深刻です。

そのため「新しい人へ仕事の引き継ぎが終わるまで、転職をしないで欲しい」と遺留されるケースが目立ちます。

そういったときに、引き継ぎがはっきり決まらないまま、ずるずる会社に引き止められるパターンが多く見受けられます。会社に必要とされているということでありがたい話なのですが、そこはきちんと割り切り、引き継ぎするにしてもしっかり期限を決め強い気持ちで退職しましょう

 

本人のために

 

やりたいことや目標があっての転職なら良いのですが、漠然と「今の仕事から逃げたい」「やりがいがない」といった意識で転職するのはおすすめしません。

漠然とした意識のままで転職しても、同じ理由で退職を再度考えてしまう場合があります。他にも、上司へ転職を打診したとして、「その転職はあなたのためにならない」と言われる可能性があります。

具体的にやりたいことがあって、明確な目標ありきの転職なら、そういった意見をスルーしても良いでしょう。

しかし、「自分の仕事に対する意識が低いだけなのではないか?」「目の前の仕事に対して真摯に取り組んでいるか?」など感じた場合は熟考する必要があります。そんな時は一旦、上司や同僚の意見に耳を傾けてみるのも大切です。

 

会社や上司にダメージがある

 

【会社のダメージ】

転職する本人にとって現職を辞めることは1人の問題ですが、会社にとっては組織全体の問題になります。 

会社は、人材育成にかけたコストを業績で回収するはずが、あてが外れることになり、大きな損失になるのです。

人員補充のため、新たなコストがかかり、退職者の労働力を他の社員で穴埋めしようとすると、残業や休日出勤などが増え、職場環境が悪化する恐れもあります。

職場環境の悪化により会社の評判が下がり、新卒採用などにおいて他社より不利になる可能性も出てきます。結果として、有能な人材の獲得を逃すことにも繋がります。

 

【上司のダメージ】

上司は部下が優秀であればあるほど、その部下に転職されてしまうと、管理能力を疑われてしまいます。

これは、管理職として大きなダメージです。現場の上に立つ管理職は、企業から与えられた人材で、いかに仕事を回すかを常に考えなければいけません。

そこで、転職などによって現場の社員が減れば、失う労働力を他の社員でカバーしたり、進めていたプロジェクトの見直をしたりとマネジメントに大きな障害が発生します。

また、心理的にも一から育成してきた部下が転職してしまうというのは、個人的な情もあるでしょうから、多大なストレスになるはずです。そのため、会社からの評価が下がり、仕事や心理面にも負担が増す部下の転職は、なるべく避けたいところでしょう。

 

【あわせて読みたい】退職報告の方法はこちら⇓

 

 

会社はどのような引き止めを行ってくるのか~対応例も~

 

 

 

将来的に希望を叶えるという提案

 

【会社側の対応例】

・いつかやりたがっていた仕事を任せる

・そのうちに昇給・昇進といった待遇を上げる

 

転職希望者へ、将来的には本人の希望を叶えるという「いつか」「そのうちに」というフレーズをつけた言葉で引き止めようする会社があります。こういった会社側の口約束は、なんの効力も持たない真っ白な契約書のようなものです。

上司がとりあえず本人を引き止めるため、口先だけで言う言葉が大半ですから、興奮したりせず、冷静に受け止めましょう。

 

良心に訴えかけてくる

 

【会社側の対応例】

・あなたのせいで他の社員に迷惑がかかる

・仕事が回らなくなる

 

転職することが悪い、あなたの行為が罪になるかのようなフレーズを投げかけてきて、心理的にあなたを引き止める手法です。

仕事は組織で行うものですから、仲間や上司から心を揺さぶられる言葉をかけられれば、転職を考えていても信念が揺らぎ、立ち止まってしまうこともあるでしょう。

ですが、仕事は仕事としてシビアに割り切ることも大事です。転職・退職は将来を決める大事な人生の岐路ですから、一時的な感情の揺らぎに流されることなく、冷静な判断を下すべきです。

 

時には強行なやり口もある

 

【会社側の対応例】

・退職の話など聞いてない

・退職届けは絶対に受け取らない

 

近年では会社側もコンプライアンスを重要視しています。そのため、強行的で嫌がらせまがいのようなことをする会社は減りました。しかし、完全になくなったわけではありません。

上司の中にはパワハラまがいの対応をしてくる人もいます。

そして、パワハラとまではいかなくとも、法律に反するラインギリギリの強引な手段で退職を阻止しようとする人もいるのです。

ですが、日本ではきっちりと職業選択の自由が憲法に定められています。誰しもが就業規則を順守して手続きを行えば、転職や退職は当然の権利として行えます。

仮に上司が強行的な手段を取って退職を邪魔してくるようなら、対策として上司の上司、つまりより上の経営者層や人事に直接訴えましょう。会社の上層部は社会問題にも発展しかねないので、これらの訴えを流石に黙認するということは難しいです。

 

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退職引き止めはパワハラになる?

 

 

退職したいのにさせてもらえない「退職引き止め」は、パワハラにあたるのでしょうか。

 

厚生労働省によると、パワハラ(パワーハラスメント)とみなされる定義には以下のような条件が挙げられています。

・優越的な関係を背景とした言動

・業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの

・労働者の就業環境が害されるもの

上記の条件をすべて満たした場合、パワハラであると認定される場合が多いです。

退職引き止めの場合、「上司」が「次の職場が決まっているにもかかわらず」「退職を認めず退職させてもらえない」といった状況はパワハラにあたる可能性が高いといえるでしょう。

 

そして、先述した通り労働者には職業選択の自由があり、仕事を辞める権利ももちろん保証されています。そのため、企業が退職引き止めを行い、退職をさせない状態は違法であると考えられます。

しかし、引き継ぎ期間を設けないまま退職をしたり、就業規則で「退職の1カ月前には申告が必要」などと定義されている場合、企業とトラブルになり上手く退職ができないという状況になりかねません。

退職の際には十分な期間を確保したうえで退職することが無難です。

 

 

上手く転職・退職する方法

 

 

忙しい時期は避ける

 

どんな仕事にも、繁盛期など1年で1番忙しい時期があります。

そんな時期に退職するとなると、上司だけではなく、同僚にも迷惑がかかります。また、忙しい時期に辞めると言い出すのですから、引き止めも強くなり、相手も必死になるでしょう。

退職するなら、1年の中で1番会社に余裕がある時期が望ましいです。

 

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会社へ退職の打診は一ヶ月以上前から

 

民法に会社は、退職を申し出てから2週間経てば退職できると定められています。

しかし、就業規則的に、ほとんどの会社では退職日の一ヶ月前に申し出ることとなっているようです。そのため上司へ、退職日の一ヶ月前には、辞職の申し出をしておきましょう。就業規則に違反すれば、会社に対して心理的にも後ろめたいですし、なにより、有利に退職手続きを行えないケースに発展することもあります。

「立つ鳥跡を濁さず」といったように、会社に退職するまで真摯な姿勢を見せることで、会社側も強く慰留することなく、快く送り出してくれる可能性が高まるというものです。

 

最後まで自分の意思を曲げないこと

 

会社側に心の隙きを見せない、突かれないことが大事です。簡単なことのようで意外とこれが難しいのです。少しでも転職・退職を迷っているようなそぶりや言動を周囲へ見せないようにしてください。

そういった様子を会社側が見てしまうと「まだ説得ができる余地がある」「迷っているのではないか?会社に未練があるかも知れない」と受け取られる可能性があります。そうなれば、引き止め行為は激しくなるでしょう。

終始一貫、転職するときは現職の引き継ぎなどで長引いても、絶対に現職を辞めるという強固な意思が必要です。

 

 

引き止められたときの対処方法

 

 

転職先が決まってから

 

退職を上司に告げるタイミングは、転職先が正式に決まってからにしましょう。

転職する会社が決まらないうちから退職を申し出たら、「行き先も決まってないことだし引き止められる余地がある」と思われ、あの手この手で引き止められます。

また、転職先が決まってないと自身も不安になり、転職・退職について迷いが生じ、結局ずるずると現職に在籍してしまうことが多々あります。

できれば、転職活動自体を会社には秘密裏に行い、決まってから上に退職の意向を申し出てすることがおすすめです。

 

言葉だけではなく書面でも伝える

 

上司に口で辞めると言っただけでは、後で「言った」「聞いてない」の応酬に発展することがあります。ですから、口頭で辞めると上司に告げるのと同時に退職届も提出しましょう。

退職届けには提出した日付と退職日を明記しておけば、いつ退職の意思を会社に示したかの証拠となります。また、退職するにあたって仕事の引き継ぎと、会社の就業規則も確認しておきましょう。

 

 

仕事の引き継ぎは十分な時間を確保する

 

一般的な企業の就業規則では、およそ退職日前の1ヶ月前に退職の意思を告げておくというのが常識になっていますが、あくまで一般的なものです。

引き継ぎによっては1ヶ月以上かかるものもあります。そういった場合、トラブルにならないように、過去事例を調べ、過去自社を退職した人がどれくらい引き継ぎに時間がかかったのが知っておくべきです。

そうして、十分な引き継ぎ時間を把握し、2ヶ月かかるなら2ヶ月前には退職の申し出をしておきましょう。十分な業務の引き継ぎを行うことで、周囲にしこりを残さず退職ができますし、「引き継ぎをしっかりやってくれた」という風に上司の印象も良く、自然と退職しやすい環境が整います。

 

 

引き止めに応じたらデメリットはあるのか

 

 

悪い意味で周囲の見る目が変わる可能性も

 

会社に辞めると言っておきながら引き止められたということは、周囲から「彼は特別な条件を提示された」と噂される可能性もあり、妬みの対象になるケースもあります。

仮にそうでなくとも、社内での居場所や居心地は悪くなるでしょう。特別扱いされたわけですから、良い目で見てくれる人は少ないと自覚しておきましょう。

ずっと会社一筋で働いている人から見ると、一度辞めようとした人は、悪く言えば「裏切り者」と言う人がいるのも現実です。

 

本当に退職するときに困る

 

引き止めさえすれば辞めない人というレッテルを貼られてしまうこともあります。

いざ、今度は本気で退職しようとしても、会社から一度辞めなかったときの話を持ち出され、結局またずるずる辞められずに、後悔するということの繰り返しという意味です。

 

 

辞めるときは円満に

 

 

退職は、今までお世話になった会社や上司・同僚と揉めず、スムーズに行いたいものです。

わだかまりを残すことなく、スッキリした気持ちで新天地へ転職できるのが理想でしょう。

現職の引き止めをマイナスに受け止めるのではなく、「今までの自分を評価してくれた証」とポジティブに捉え、上司や会社と十分に会話を重ねて納得がいく形で円満退職しましょう。

 

まとめ

 

転職する際に起こりうる、会社側の引き止め行為やその対処方法などについてまとめました。

近年は売り手市場ということもあり、人材不足で意外と自分の想像以上に、会社は評価してくれているケースがあります。いざ転職をするというときになり、トラブルに巻き込まれたら、この記事を少しでも参考に対処し、より良い転職をして下さい。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

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