1. HOME
  2. Geekly Media
  3. 退職の離職票が届かない場合どう行動すべきか解説!事例を踏まえて代替手段を転職エージェントが紹介します
メモ

退職の離職票が届かない場合どう行動すべきか解説!事例を踏まえて代替手段を転職エージェントが紹介します

「離職票はいつ届くの?」「退職してから2週間経過したけど、送られてこない。どうすれば良いの?」会社を辞めると、ちょっとしたトラブルに巻き込まれる恐れがあります。大切な書類が発行されず手続きが思うように進まないのもその一つ。特に初めて退職したときは、どのように行動すれば良いか分からずパニックになるかもしれません。しかし、トラブルを引き起こす原因を取り除けば驚くほどスムーズにいきます。慌てなくて大丈夫。「離職票が届かない場合、どのように行動するのか」について、転職エージェントが分かりやすく説明します。

なぜ離職票は退職者に必要か?

 

パソコン

 

退職時に、「転職先は決まっていますか?」と人事担当に尋ねられるのはどうしてでしょうか。

離職票の交付が必要か否かを判断するためです。

離職票は退職者が失業保険の申請をするときに不可欠な書類で、退職者が失業手当を申請するときにハローワークに提出します。

次の職場が決まっている場合は不要です。

決まっていない場合は、遠慮しないで発行して貰ってください。

 

離職票が会社から届かない理由

 

手紙

 

届かない理由は以下の3つが考えられます。

 

・会社側が離職証明書を作成していない(離職票の交付に必要な書類)

・人事担当のミス

・ハローワークが繁忙期

 

会社側が離職証明書を作成していない

 

「離職票が欲しいです」と退職者から依頼があったとしましょう。

企業は、退職日翌日から10日以内に離職証明書を作ってハローワークに提出しないといけません。

提出が遅れると、雇用保険法に抵触する恐れがあるので放置できないのです。

なので普通は、社員が辞めるときに「転職先が決まっていますか?」「失業保険の申請はどうしますか?」としつこく訊いてきます。

以下の場合は失業手当の対象外となります。

 

・転職先が決まっている。

・再就職の意思がない。

・フリーランスになる。

 

しかし、会社側が離職証明書を出さなくて良いと認識していると、2週間どころか1ヶ月待っても離職票は交付されません。

当然、あなたの元に届きません。

 

一例としてアプリ系プログラマーのTさん。

Tさんは、次の転職先を決めてから退職願を提出しました。慰留されたので、「実は次の働き先が決まっています」と上司に正直にいいました。

こういった場合は、上司経由で人事担当者に伝わっているので、特に請求しない限り文書は届きません。

「おめでとうございます。〇〇課長から聞きましたが、転職成功されたようですね」と後日、人事から正式に連絡が来ます。

 

人事担当のミス

 

単純に人事担当がミスしたケースもあります。

担当者が経験不足であったり、他の業務が立て込んでいたりするとあり得ないミスが発生します。

 

・離職証明書の作成をうっかり忘れていた。

・ちゃんとした作成方法を知らなかった。

 

処理が後回しになる原因となります。

 

 

離職票は申請しないともらえない?

特に何も言わなくても発行して送付してくれる会社が大半です。しかしなかには、言わないと発行してくれないケースもあるようです。

失業給付を受け取りたいと考えている、受け取る可能性がある場合は退職時に離職票の発行をお願いしておくと安心です。

 

ハローワークが繁忙期

 

ハローワークに就職したい人が殺到し、混雑しているときは離職票の交付が遅れます。

2~3月と9~10月は非常に忙しい時期。転職者向けの求人が毎年10月と3月に激増し、退職者がどっと集まってきます。

窓口の人も余裕が無いので、事務的な対応にならざるを得ません。

 

\ IT転職のプロが無料でサポート! /

キャリア相談をしてみる

 

 

離職票が届かなかった場合に取るべき行動とは

 

紙とペン

 

届かない理由が分かったら、取るべき手段は見えてきます。いつか会社の方でやってくれるだろうと、相手の良識に頼るのは危険です。

思い切って行動するのが大事ですので、以下の代替手段を実行してください。

 

・退職した会社に確認する。

・失業手当の仮手続きをする。

 

たった2つなので、迷わないでしょう。

 

退職した会社に確認する

 

あなたが直接問い合わせるやり方と、ハローワークからプレッシャーをかけて貰うやり方があります。

あなたが直接連絡するときは、人事担当の処理に不備が無いかを詳しく訊いてください。

 

・離職証明書を発行してハローワークに送ってあるのか?

・ハローワークから離職票が交付されたか?

 

どの工程で不具合があるのかを具体的に聞き出します。あなたの質問が曖昧だと、相手の回答も曖昧になります。

 

もう一つ、ハローワークからプレッシャーをかけて貰う方法があります。

あなたが電話して人事担当の反応が悪かったり、直接催促する勇気が無かったりした場合は、思い切って窓口で相談してください。

ハローワークの職員は親身に対応してくれるでしょう。

 

問い合わせるハローワークは?

届かない場合の問い合わせ先は、会社の所在地を管轄するハローワークです。これは再発行の際も同様です。

一方で離職票の提出先は居住地の管轄となりますので、間違えないようにしましょう。

 

失業手当の仮手続きをする

 

退職日から12日が過ぎた後で退職を証明できる書類をハローワークに提出すれば、失業手当の仮手続きができます。

特にあなたが会社都合で退職したときは、7日間の待機期間を過ぎた後、すぐに失業保険が給付されるので急ぎましょう。

 

いつまで待つべき?

 

離職票の発行には期限がありません。

しかし、ハローワークで失業手当が受けられるのは退職日の翌日から1年間です。

この期間を過ぎてしまうと離職票が発行されても失業手当を受け取ることはできませんので、注意しましょう。

通常であれば、離職票が手元に届くのは退職日から数えて10日~2週間程度です。

基本的には、3週間たっても届かない場合は次の対処法を試してみてください。

 

 

離職票が届かないときの対処法

 

 

離職票が届かない場合、あなたの取るべき行動は以下の3つです。

 

・退職した会社に確認する。

・ハローワークに会社に連絡してもらう。

・失業手当の仮手続きをする。

 

では、具体的にどのように行動すれば良いのでしょうか。さらに深掘りして、実例を交えて説明します。

 

Yさんが会社に問い合わせた例

 

Yさんは自己都合で退職しました。

今の仕事はマンネリ化していたので、仕事の幅を拡げようと決意したのです。

 

「本当は次の仕事を決めてから辞めたかったのですが、業務の拘束期間が長いので、失業手当をもらいながら求職活動をしようと計画しました。

そして、辞めてすぐに失業保険に申し込みたかったのですが、急かすことなく離職票が届くのを待っていました。

しかし、2週間待っても届かず、それでも我慢して3週間経った頃におかしいと思いました。

人事担当者に問い合わせたところ、様子が変だったので『何か不具合があったのですか?』と怒気をはらんだ声で訊きました。

担当者は言葉を濁していましたが、多分、ハローワークに離職証明書の修正を依頼されたまま放置していたようです。」

 

ミスは誰でもあります。何があるか分かりませんので、おかしいと直感したらすぐに確認した方が良いでしょう。

 

ハローワークから会社に問い合わせてもらったOさんの例

 

Oさんは会社都合で退職。会社の業績が急激に悪化してリストラされました。

 

「20年以上勤めた会社をリストラされたのですが、初めての退職だったので、どのように動けば良いのか勝手が分かりませんでした。

そこでハローワークに相談したところ、『離職票を交付するため、離職証明書を発行してもらってください』とアドバイスを受けました。

ところが会社に連絡しても、バタバタしているらしく、人事担当者の説明が要領を得ません。

そこでハローワークから会社に連絡して貰いました。私は失業保険の仕組みも良く分かっていなかったので、正解だったと思います。」

 

会社都合のケースは、7日間の待機期間の後、すぐに失業手当が支給されます。

詳細については、ハローワークで教えて貰ってください。感謝の気持ちを忘れなければ、親身になって対応してくれます。

 

Iさんが失業手当の仮手続きをした例

 

Iさんは自己都合で退職。2週間待っても離職票が届かなかったので、仮手続きをしました。

 

「2週間待っても届きそうも無かったので、退社した企業に電話したところ、『すぐに書類を記入します。交付してもらうので待ってください』

という回答でしたが明確に〇〇日までに送付しますと約束してくれません。

イライラするので、ハローワークで失業手当の仮手続きをしました」

 

仮手続きは、ハローワークで求職者登録を行い、退職証明書など退職を証明する書類を出せば終わりです。

ただし、以下のルールがあります。

 

・退職日から12日経過しないといけない。

・仮手続後、4週間以内に離職票を提出する必要がある。

 

会社都合で退職した場合は別ですが、自己都合の場合は交付を急いでもらった方が良いでしょう。

 

離職票の再発行も視野に入れる

 

紛失など何らかの理由で発行されたはずの離職票が手元にないと考えられる場合には、再発行も視野に入れる必要があります。

一度離職票が発行されていれば、ハローワークで履歴が確認できます。

そのため会社ではなくハローワークへの依頼が可能で、最短で当日中に離職票を受け取ることができます。

再発行の申請に必要な書類は以下の通りです。

 

・雇用保険被保険者離職票再交付申請書

・写真付き身分証明書

・雇用保険被保険者証

・印鑑

 

電子証明書を取得していれば、e-Gov電子申請の利用も便利です。

 

離職票の離職理由に納得がいかない

 

頭を抱える男性

 

ハローワークで離職票を出すと、離職理由に間違いが無いかを必ず訊かれます。

理由次第で、失業手当の給付日数や給付開始時期が決定されるからです。

退職者に意義がある場合は、ハローワークが仲介して退職した会社にヒアリングしたり、離職証明書に添付された資料を確認して判断されます。

失業手当をすぐに貰いたいため、「会社都合だ」とあなたがいくら主張しても、ハローワークが認めない限り会社都合になりません。

 

\ IT転職のプロが無料でサポート! /

キャリア相談をしてみる

 

 

雇用保険(失業保険)の申請方法

 

手続き

 

離職票が手元に届いたら、ハローワークへ行って失業保険の手続きをしてください。後回しにしないですぐに動きましょう。

 

雇用保険(失業保険)の手続きに必要な書類

 

失業保険の手続きには、以下の書類を用意します。

 

・雇用保険被保険者離職票(1,2)

・マイナンバーカード

・本人の印鑑(認印で可)

・写真2枚

・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

 

マイナンバーカードを持っていない場合は、以下の①と②の両方を準備します。

 

1.マイナンバー確認書類(いずれか1種類)

 

・マイナンバー通知カード(コピー不可)

・マイナンバーが載っている住民票

 

2.身元確認書類(コピー不可)

 

・運転免許証、運転経歴証明書、官公庁が発行した身分証明書・資格証明書(写真付)などのうち1種類。

・公的医療保険の被保険者証、年金手帳、住民票記載事項証明書、公共料金の領収書などのうち異なる2種類。

 

写真は、正面上半身の最近の写真(縦3.0cm×横2.5cm)。1枚は離職票-2に貼り、もう1枚は裏面に名前をカナで記入します。

また預金通帳またはキャッシュカードは、インターネットバンクやゆうちょ銀行可ですが、外資系金融機関はダメです。

なお、船員だった場合は、船員保険失業保険証および船員手帳が必要です。

 

ハローワークで雇用保険(失業保険)を申請する

 

あなたの住居を管轄するハローワークに行って、以下の手続きをします。

 

・求職を申し込みます。求職中で無いと、失業手当は貰えません。

・雇用保険被保険者離職票-1、2を出します。

・受給資格が認められたら、受給説明会の日時を教えて貰えます。雇用保険受給資格者のしおりを受取ります。

・受給説明会に出席します。「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」を受け取り、第一回目の失業認定日を教えて貰います。

 

求職活動をしないと、失業認定されません。求職活動をしながら、失業手当の支給を待ちましょう。

 

 

退職後は、健康保険の手続きもします

 

ミーティング

 

健康保険は必ずどこかに加入しないといけません。以下の3択になります。

 

・健康保険任意継続:退職後も前職と同じ保険を継続して使用できる制度。

・国民健康保険:区市町村が運営する保険です。社会保険加入者以外の人が加入します。

・家族の健康保険(被扶養者):一定の条件を満たせば、家族の保険に扶養者として加入できます。

 

なお、手続きには、健康保険被保険者資格喪失届や退職証明書などが必要となります。退職時までに準備して貰いましょう。

 

 

離職票が届かない場合は早めに行動に移そう

 

ペン

 

退職の離職票が届かない場合にどう行動すべきかについて解説しました。

離職票が届くのは、退職後2~3週間です。待って届かない場合は、以下の3つの代替手段を実行してください。

 

・人事担当者に確認する。

・ハローワークから会社に連絡して貰う。

・失業手当の仮手続きをする。

 

悩んでいるときは長く感じても、行動に移せば意外に簡単です。

手続きを済ませてより良い転職になることを願っております。

 

\ IT転職のプロが無料でサポート! /

キャリア相談をしてみる

この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

メモ

この記事が気に入ったらSNSでシェアをお願いします

あわせて読みたい関連記事

この記事を読んでいる人におすすめの記事