人間関係の不満が理由で転職できる?転職を成功させるためのポイントを解説!
近年SNSも普及し、ますます複雑になる人間関係ですが、それは働く上でも重要です。転職理由の上位に入る理由として男女共に「職場の人間関係」をあげる人が増加しているのです。一口に人間関係といっても社風や上司との相性、悪質なパワハラ・セクハラなど多様です。そこで今回は人間関係を理由に転職をできるのか?成功させるためのポイントなどを詳しく解説していきます。
目次
人間関係の悩みで転職する人は多い
人の転職理由は様々ですが、近年ますます増えている転職理由の1つに人間関係があげられます。
厚生省の調査によると、2020年から1年間で前職を人間関係理由で辞め、
「職場の人間関係が好ましくなかった」を理由に転職をした人の割合は男性8.8%、女性で13.3%だったと発表されています。
その中でも特に女性は、人間関係が転職理由になった人がもっとも多い割合となっています。
参考:厚生労働省│令和2年雇用動向調査結果の概要
人間関係の悩みの種類
社風が合わない
- ・精神論や気合で仕事をこなせといった前時代的体質の職場
- ・効率的ではない仕事のやり方を改善する様子がない
- ・残業を美徳とする
もし上記のような社風に、成果重視や効率化をもっとも重視する人が働いたとしたら、企業や職場と大きなズレや溝が生まれてしまうはずです。
もちろんこういった企業にマッチする人もいるでしょうが、職場の雰囲気や仕事に対しての考え方、経営方針、企業理念などが合わなければ、そこから人間関係の悩みに発展してしまいます。
風通しが悪く意見が反映されない
トップダウン方式が強く社長や上司の意見が強い職場では、自分の意見が通りにくいケースが多々あります。
自分の意見がまったく反映されない職場では、それが原因で人間関係がギスギスしてしまうといったことにも繋がり、転職理由の1つになることがあります。
上司と合わない
上司の仕事のやり方が合わない、仕事に対する姿勢が違うといった人間関係の悩みもあります。
意見が合わないだけならまだしも、部下に対してまったく指示せずほったらかしにするという上司のケースもありますし、
部下の仕事を正当に評価しないばかりか、成果を自分の手柄にしてしまう悪質な上司も中にはいます。
パワハラやセクハラが日常的に起きている
現在問題になっているパワハラやセクハラなどの例を下記に一部紹介します。
・SES企業で週3のペースで夜勤を命じられていたところ夜勤明けに休もうとしたら上司から「欠勤控除で減給する」と脅される
・管理能力の低いPMの下で働くと、クライアントからの要求を現場に上手く指示できず、無理な指示やスケジュールを割り当てられ長時間労働を強要される
・上司や先輩から仲間外しや隔離・無視などといった行為が行われるのが日常茶飯事のため、仕事を遂行する上で必要な知識を聞ける環境ではない
・アプリケーション作成のプログラムでプロジェクトメンバーに立候補したところ上司から「女性は妊娠すると休むからだめだ」「途中で抜けられると困る」「そういう恋人はいるのか?」などといったセクハラを受ける
以上のような問題が日常的に起きている企業で働くことは、大変困難なことと言えます。
人間関係を改善するには
悩みを明確にする
人間関係といっても様々です。人間関係の何が悩みの種になっているのか、洗い出してみてください。
何に対して不満があり、何を変えたいのか?を明確にします。
周りの人や人事に相談する
人間関係に悩むとその相手と自分という2者間だけで物事を考えてしまいがちです。
そこで第三者の意見を聞いたり、相談することをおすすめします。
信頼がおける知人や家族などから人間関係の悩みの突破口になるアドバイスがあるかもしれません。
また、企業によってはパワハラやセクハラ対策の部門を設けている企業もあります。
もしパワハラやセクハラを受けた場合は、第三者の機関として社内の人事部といった所などに相談してみることも視野に入れてください。
環境を変える
人間関係は環境を変えてみることで解決、もしくは解決の糸口に繋がることもあります。
おもいきって異動を申し出てみるのも良いかもしれません。企業自体に大きな問題がある場合は転職も視野にいれるのも1つの手段です。
部署にかぎらずプロジェクトの異動など環境や仕事を変えることで、自身の努力では解決しないことも上手くいく可能性があるのです。
人間関係が理由の転職を成功させるポイント
口コミサイトを確認する
大なり小なりどの企業でも人間関係になんらかの問題は付き物です。
転職した先でまた同じ人間関係の理由で失敗しないために、転職する場合は企業の口コミサイトの利用をおすすめします。
匿名の口コミも多いため、全て丸呑みして信用はできませんが、1つの指針にはなるはずです。
口コミを使うなら自分が知りたいことに絞って閲覧してみましょう。
選考や社内見学で社風を掴む
面接など選考の場面では積極的に質問して企業の社風を掴みます。
特に内定が出たあとの質問は選考時より、さらに詳しい内情についても質問できるため有効利用してください。
なぜ採用されたのか?どういった面を評価されたのか?スキルか?など質問できる機会です。
また社内見学も社風や職場の雰囲気を肌で感じられますのでとても有効です。
転職エージェントに相談する
転職エージェントは転職に精通したプロですから、求人概要に記載されている情報や求人案内の専門誌と比較しても、他では得られない貴重な情報を持っています。
企業だけでなく業界の内情などにも詳しく、
求職者の人柄も分析してどういった職場にマッチするかなども考慮してくれるため、
人間関係で悩んで転職をする人にとっても強い味方になります。
転職理由の言い換え方
「人間関係が嫌になって転職しようと考えました」と率直に答えてしまうのはNGです。
相手企業に良い印象は与えません。
そこで角が立たないようケースに合わせて言い変える必要があります。
自分の意見が通らない
自分の意見が通らないから転職すると言うと一見「ワガママな人」「独善的な仕事のやり方をする人」とも見られます。
前職での不満が原因で転職するといった色を薄める必要があります。以下のような言い換えの例を参考にしてください。
- ・「前職は強いトップダウンで業務が進められており、残念ながら若い社員の意見が通りにくい環境だった」
- ・「自身の意見やアイデアを活かして、新しい仕事にチャレンジしたい」
- ・「企業の経営方針に共感し、モチベーション高く働くため」
転職理由には企業の考え方にも寄り添えるというフォローも付け加えてください。
自身がやりやすい状態だけを望んでいると思われるのもマイナスです。
社風が合わない
「社風が合わないから転職したい」という転職理由は然としていて、どこかへ転職するとしても人事担当の人からみれば「軽い人物」「うちでもすぐ辞めてしまうのでは?」と不安を募らせてしまいます。
社風による転職のケースでは、以下の例のような言葉を使って言い換えてみるとかなり違ってきます。
- ・「自分のスキルを最大限に活かすことができ、さらに磨いていくために転職を考えました」
- ・「前職と違った環境で年功序列関係なくフラットな職場で働きたかったため転職を志しました」
このほか、不満な事柄は希望に言い換えることができます。
例えば「働きづらい職場だったため転職したい」を言い換えてみると
「前職では残念ながら個々の仕事が多く組織で1つのプロジェクトを達成するといったことができませんでした。チームワークで1つの仕事を達成できるような達成感が味わえる業務に携わりたく転職を志しました」
と前向きな転職理由に言い換えることもできます。
上司が信頼できない
上司が信頼できないといった転職理由の場合は、あくまで一例ですが以下のような
- ・「企業の経営理念に沿った働き方がしたい」
- ・「社員同士お互いを尊敬尊重しあえるような職場で働きたい」
- ・「自分の目標が会社に寄り添ったもの、またその逆で会社の目標にも自分の目標がマッチするような働き方がしたい」
といった言い換えが可能です。
いじめや悪口が横行している
こういった理由の場合は、自身がもっと周りとチームワークを重視して仕事をしていきたいといった旨に言い換えてみてください。
「チームワークを重視してプロジェクトを達成できるような職場を求め転職を目指しています。
前職では黙々と指示された仕事をこなすといった仕事のやり方でほぼ周囲との相談や会話はありませんでした。
私が周囲と相談してやった方がよいと判断した重要な業務がありましたが、上司へ相談しても変化がありませんでした。
私はプロジェクトを組織全体、チームワーク重視でやり抜くような職場を希望しており、転職を考えております」
重要なポイントはチームワークや相談・協力といったキーワードです。
こういった語句を使いイジメなどで辞めた理由をポジティブに変換します。
転職を成功させて人間関係の悩みから解放されよう
人間関係の悩みから転職することは「逃げ」ではありません。
人間関係の悩みから十分に働けず収入が減り、しいては体調を崩してしまうことにも繋がる可能性もあるのですから、人間関係の悩みは立派な転職理由です。
人間関係の悩みからの転職は一種のリスク回避です。
転職は、自分らしい働き方を実現するための1つの有効な手段となります。
パワハラ・セクハラやイジメ、ストレスが多く自分のやりたいことが実現できずストレスが溜まり続けるような職場なら、信頼できる知人やプロの転職エージェントに相談してみてください。
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