中小企業の中途採用が難しい理由を解説!採用の現状は?中小企業の悩みや採用のポイントを転職に活かそう!
中小企業では優秀な人材を探していても、転職市場では大企業には勝てないためなかなか理想の人材に出会うことができません。では少しでも優秀な人材とのご縁を得るため、なぜ中小企業の中途採用が難しいのかを紐解きながら、改善点のポイントをご紹介していきたいと思います。
中小企業の中途採用が難しい理由
中小企業は大企業に比べて中途採用が難しいといわれていますが、具体的にどのような理由で難しいのでしょうか。
会社の知名度が低い
中小企業は大企業に比べて広告に使える予算が少ないため、知名度を上げるのが難しいです。
人間は自分が知らないものや踏み込んだことのない道な領域に対して、不安や恐怖を抱くものです。自分が知っている企業を選ぶ傾向が高いのは、そのためでしょう。
つまり企業の知名度が低いということは、それだけ転職先の選択肢の中で残りにくいということになります。
人手不足
中小企業では人事担当がそれ以外の業務も担当になっており、余裕がない状態が見られます。
大手企業ならばゆとりのある仕事配分ができるところを、中小企業では1人で行うことも多く、採用業務に対して十分な時間が使えないのです。
忙しさのあまり、ついつい転職の相談や応募者対応が後回しになりがちですが、そうしている間に優秀な人材は他へ流れていきます。
優秀な人材を確保するにはスピーディーな対応が求められるため、人手不足の課題を解決しなければなりません。
「中小企業」というワードのイメージが悪い
「中小企業」と聞いたときにどんなイメージを抱くのでしょうか。
・安定していなさそう
・給料が少なそう
・福利厚生がなさそう
・残業が多く休みづらそう
・残業手当がつかなそう
実際にこの全てに当てはまるような企業はあまりいないのではないかと思いますが、このようなイメージが世間では蔓延しているのです。
求人倍率
大手企業では求人よりも求職者の方が多い状態ですが、中小企業においては求職者よりも求人の方が多い現状です。
つまり、企業が求人者を取り合うことになるのです。
新卒のデータとしては、2019年卒では1000人以上の規模の大企業では求人倍率が0.7でした。それに比べ、300人未満の中小企業では9.9という結果がでています。
この結果からも知名度が低く、会社の規模も小さい中小企業は採用の現場ではとても不利といえるでしょう。
そもそも中途採用で優秀な人材集めは難しい?
優秀な人材は転職の場にいない
優秀な人材というのは会社では必要とされるポジションにいるため、なかなか転職の場に現れません。
最近では、フリーランスとして活動する方が増えてきているので、より優秀な人材探しは難しくなるでしょう。
優秀な人材は自分で自己開拓できる
優秀な人材がもし転職をしようとなった場合に、自分が持っているネットワークをまず当たるでしょう。
そのネットワークの中でいい仕事に出会えれば、転職の応募はしません。
求人の〆切に追われて妥協しがち
退職者が出た部分の人員補充や業務の拡大に伴った人員募集の場合、事業内容に合わせて人員の募集期日を決めなくてはいけません。
そのため、募集内容にぴったり一致する応募者がこなくても、ある程度のレベルで妥協しなければいけない場合があります。
優秀な人材かの見極めが困難
新卒の募集の場合は全員が未経験者であるため、個人のやる気や会社に対する志望度を見て、採用が決められます。
中途採用の場合は、その業界経験者もいれば異業種からの転職もあります。ここで注意しなければならないのは、経験者だからといって必ずしも優秀だとは限らないということです。個人の能力やスキル、そして仕事に対する熱意を面接の短い時間の中で判断しなければなりません。
そのため、判断が正確にできるかどうかは面接官にかかっているのです。
中小企業の悩み
内定を出しても入社に至らない
会社側が人材をほしいと思って内定を出しても、そのまま入社に至るわけではありません。
「この人材は逃したくない!」という人を見つけたら、面談やクロージングに力を入れ、自社に興味をもってもらう努力をしましょう。
のんびりしていると他の企業からもオファーが入り、欲しい人材は手に入らなくなってしまいます。
自社のアピールポイントがわからない
面接の場で、応募者に対して自社のアピールポイントが上手く伝えられないという理由は主に2つあります。
1つ目は、同じ業界の他の企業のことをあまり知らないために、自社の良さに気づけないという点です。
2つ目は、自社をアピールしているつもりでも、その内容が応募者に伝わりきらないという点です。
この2点に関しては、自社を客観的に見ることが必要でしょう。
人材紹介のサービスを活用することで、自社を客観的に判断してもらい、そこから第三者が聞いても刺さるようなアピールポイントを見つけましょう。
面接下手
面接に自信がない場合は、人材紹介サービスの担当者に同席してもらうのも1つの手段として考えられます。
面接官は応募者にとって会社の顔です。その面接官が自信なさげにオロオロしていたら、会社に対して不安や不信感を持ってしまい、入社への意欲が減退してしまいます。
人材紹介サービスの担当者は仕事柄、さまざまな職種・人柄の応募者と関わってきているため、面接のときには心強い相談役になるでしょう。
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ターゲット設定をしよう
自社に合った適切なターゲット設定をすることが、中小企業が中途採用を成功させる大切なポイントになります。では、どんなポイントを心掛けるといいのでしょうか。
無理な高望みはしない
中途採用の場では、どの企業も即戦力になる人材を求めるでしょう。
しかし自社の知名度や応募者への対応力、予算など企業が採用にかけられるパワーには限度があります。
したがって、自社の持っている採用力と転職市場の状況をよく見た上で、採用する人材選びをすることがおすすめです。これは、採用基準を下げたり選ぶ人材に対して妥協するというわけでは、決してありません。
入社後活躍できるような人材に育成することを見越しての、採用という意味です。
本当に欲しい人材にはそれに見合ったリソースを
上でご紹介した通り、優秀な人材は転職市場に少ない状況です。
その中でも即戦力として自社に迎い入れたい場合は、それに見合った対価を払わなければいけません。
本気で獲得したいのであれば、いくつもの採用チャネルを使い、投資する覚悟を持ちましょう。
採用チャネル選び
獲得したいターゲットに合わせて、採用チャネルを選択していきましょう。
求人サイト
長年主流として活用されているのが求人サイトです。
求人サイトは、どの業界・職種もカバーできる「総合型」から細かな分類がされている「特化型」など幅広くあります。総合型のサイトは、さまざまな部門に当てはまるので、登録者数が多く存在しライバルも多数います。
ただ企業の知名度や人気の業種で勝負ができるのであれば、ぜひ活用してみましょう。
特化型のサイトは、専門的な職種の経験者が多く登録している傾向があるので、専門性の高い経験者を獲得したい場合に適しています。
人材紹介
人材紹介は経験や資格、年齢など希望に見合った人材をサイトの登録者の中から紹介してくれるものです。
求めている人材の特徴をしっかりと伝えることができれば、適切な人材を紹介してもらるのでとても効率がいいでしょう。
またあまり知られていない企業においても、人材紹介を行っているプロのアドバイザーが会社の魅力を見出してくれます。
採用イベント
採用イベントというのは転職フェアや合同企業説明会、またマッチングイベントと呼ばれるものをさします。
大きなホールなどを貸し切って行う転職フェアや合同企業説明会は100社以上が集まります。これに対してマッチングイベントは参加企業は10〜20社と小規模なイベントです。
ですので、企業名はあまり知られていないが興味づけしやすい特徴のある企業は向いているのではないでしょうか。
SNS採用
情報に敏感な層では、FacebookやTwitterなどのSNSを活用した採用活動もピッタリでしょう。
サイト利用のコストがかからないメリットはありますが、より良い情報をキャッチするにはフォロワーがある程度多くなければなりません。
1日でいきなりフォロワーを増やすことは不可能なので、日々の積み重ねが必要になります。
企業のHP
企業のホームページは特に規定がないので、自由に企業のアピールをすることができます。
ただ中小企業においては、SNS採用以上に閲覧者を増やすことが難しいのが現状です。
自社に興味を持ちエントリーしたい応募者との繋がるツールと捉えましょう。
企業の採用力を磨こう
中小企業が転職市場で生き残るためには、採用力を高めることが必要です。どうすれば採用力を高められるかというと、応募者目線のメッセージ作成を心がけます。
求人募集の案内をサイトや自社のホームページに掲載しますが、これは要するにこちらが必要とする人材に興味をもってもらう広告です。
この求人内容の書き方が、事業内容や仕事内容の箇条書きになっているケースが見られます。応募者目線での書き方にすると、事業内容だったら「自社の実績」や「今後の成長」「どんな顧客層か」などが記載できます。
また、仕事内容であれば「やりがい」「成長ステップ」「自社で得られるキャリア」「働き方」など職場の分域がわかるものがいいでしょう。
ターゲットにする応募者に会社の魅力を感じてもらえるような工夫が必要なのです。
採用の一連の流れを見直そう!
面接に応募者がきているが、入社まで至らないというときには採用の一連の流れを見直してみましょう。
選考のスピードはいいか
応募者からの印象としてどれだけ早く選考をしてもらえるかは、自分に対しての評価とも感じ取れます。
また選考が遅いとライバル社との競争にも負けてしまいがちです。
エントリー後の対応や面接の日程調整、また面接後の連絡など一連の流れはできるだけスピーディーに行いましょう。
面接での自社への興味付け
面接前より、面接後の方が企業に対して興味を持ってより深く関わりたい思えるのが理想です。
面接では自社に対してしっかり興味づけをし、入社にいたるまでの間で辞退にならないような繋がりを作りましょう。
入社への意思決定
応募者が会社に対し、しっかりを理解を深め納得できていないと入社までに決断がつきづらいのではないでしょうか。また会社への理解が薄いと、他社へ興味が移ってしまうことも考えられます。
対策としては、職場の雰囲気や社員を知るために、一緒に働くことになる上司や同僚と面談ができる機会があると有効です。
まとめ
大企業のように知名度や広告費がない中小企業は、どうしても優秀な人材を中途採用の場で見つけるのが難しい状況です。
しかし募集の出し方や面接内容、エントリーを受けてから選考するまでのスピードなどを工夫することで可能性は生まれます。
ぜひ自社ではどうなっているか確認し、改善できる部分は早急に見直してみましょう。
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