試用期間に退職は可能？面接での転職理由の伝え方も解説
入社してからある一定の期間、その人物がどんな人物かを見極めるために設置されている「試用期間」。いくら試用期間とはいえ、人間関係や労働環境にストレスを抱えて退職することもあるでしょう。しかし、これから転職するうえで何かしらリスクはあるのか不安になりますよね。そこで今回は、試用期間中に退職して転職する場合のリスクや成功のポイントを解説します。転職理由の伝え方や例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
試用期間に退職すると転職が不利になる？リスクはあるの？
試用期間の退職はバレる？
試用期間中の退職は、雇用保険の履歴と源泉徴収からバレます。
転職する際の手続きや年末調整でバレることを考えると、自分から正直に自己申告しておいた方がよいでしょう。
ただし、雇用保険に未加入であった場合ではこの限りではありません。
雇用保険の加入は一部例外を除き厚生労働省によって定められているため、試用期間中の退社は転職先の会社にバレる可能性が高いでしょう。
そもそも試用期間中に退職できる？
試用期間中でも、原則として2週間前までに申告することで退職は可能です。
正社員であれば多くの場合「雇用期間に定めのない無期雇用」に該当するため、雇用契約を解消し、退職することができます。
（期間の定めのない雇用の解約の申入れ）
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。（引用：e-GOV）
退職自体は可能ですが、円満に退職できるよう努めましょう。
【あわせて読みたい】円満退職のコツについてはこちら⇓
転職の際に忍耐力がないと思われる可能性がある
試用期間中に退職すると、転職先の会社から忍耐力がない人とみなされる可能性があります。
転職先で嫌なことがあって逃げてきたと退職理由を判断されると、「自社で採用した際、同じように短期退職されるのではないか」と不安を抱かれてしまうリスクが考えられるでしょう。
転職先の会社は、書類に書かれてある数字や文字を見て採用するかを判断します。
やむを得ない事情で試用期間中に退職した方も、誤解を招かない伝え方がおすすめです。
同僚との関係が悪化する可能性がある
試用期間中に退職をするとなると、今自分が担当している仕事を中途半端な状態で上司や同僚に任せることになります。
そのため、退職後に同僚と顔を合わせにくくなったり、関係が悪化したりという可能性もゼロではありません。
職場の同僚から思わぬビジネスチャンスにつながる可能性も多いため、せっかくできた関係が失われるのは非常にもったいないことです。
今いる同僚と退職後も関係を悪化させないために、退職の事情を事前に説明したりなどのアプローチをしておくとよいでしょう。
収入がないため経済的影響がでる場合がある
入社後すぐに退職するとなると、まだ転職先の会社が決まっていない状態で退職する場合がほとんどでしょう。
失業保険の受給には一定期間の保険加入が必要であり、試用期間中の退職の場合では失業保険の受給対象外となることが一般的です。
新しい就職先が見つかるまでは給料も支給されないため、経済的に影響が出る場合があります。
これまでの貯蓄や失業給付金を切り崩して生活することになるため、普段よりも出資を抑えたり、節約生活をしたりが強いられることになるでしょう。精神的にも不安定な状態になるかもしれません。
試用期間中に退職するのであれば、転職活動中の生活費をどうやりくりするのかについて事前に考えておくことがおすすめです。
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【例文あり】試用期間に退職したら、転職理由をどう伝える？
試用期間中に退職した際の回答例
試用期間中に退職したことは転職先の会社にいずれバレてしまうため、あらかじめ伝えておくことをおすすめします。
具体的にどの点が合わず退職を決意するに至ったのか、試用期間中の退職理由を転職先の会社に伝えるポイントと例文は以下の通りです。
社風が合わない場合
社風が合わないことを理由に退職したことを伝えたい場合は、次のような言い方がおすすめです。
前職では、営業職は個人の売り上げが評価の対象とされていたため、個々のメンバーが孤立して独自で活動していました。しかし私は、周囲の人とコミュニケーションを取りながら チームワークを生かして活動するのが得意なタイプだと自負しています。そのため1人で黙々と仕事に取り組むより、チーム一丸となって1つの目標を目指して成果を上げたいという気持ちが強まり、転職を決意いたしました。
ここでのポイントは、試用期間中の退職理由について「社風」という抽象的な表現を使用しないよう気をつけるということです。
「仕事の進め方」「働き方」など具体的な言葉に変換すると伝わりやすいため、「こんな働き方がしたい」や「こんな仕事の進め方が自分に合ってると思う」のような伝え方を心がけましょう。
残業時間が多すぎた場合
残業時間が多いことを理由に退職したことを伝えたい場合は、次のように伝えるのがおすすめです。
私は前職では、事業の成長のために仕事を優先しておりました。ただ、それによりプライベートの時間が圧迫されて十分な休息が取れていなかったことは事実です。今後は、仕事とプライベートのバランスを両立したいと考えるようになり、転職を希望いたしました。
ここでのポイントは、労働時間削減したい理由や事情を一緒に話すことです。単に残業時間が多すぎたという事実だけを伝えてしまうと「この人は仕事に対する意欲がないのではないか」という不安を抱かせることになってしまいます。
介護が必要になった場合
介護が必要なことを理由に退職したことを伝えたい場合は、次のように伝えるのがおすすめです。
一人暮らしの母親が自立して生活していくことが難しくなり、介護のために退職いたしました。ヘルパーサービスを活用するうえ、兄弟とも協力するのでフルタイムで仕事を続けることは可能ですが、週に数日は在宅でテレワークができる仕事を希望し、転職活動をしております。
ここでのポイントは、家庭の事情は伝えても問題がない範囲で伝えることです。事実を誠実に伝えれば、会社の共感を得られやすくなります。環境の理解や入社後もサポートをしてくれる可能性が高いでしょう。
周囲のサポートや緊急時のフォロー体制を整えている旨を伝えらることができれば、「いざというとき業務に支障が出るのではないか」という担当者の不安を払拭できるでしょう。
試用期間の退職でも申告しなければならない理由
短期間で退職した場合であっても、雇用契約を結んでいれば職歴に含まれます。
履歴書には職歴を記載しなければなりません。記載しないと経歴詐称とみなされる恐れがあるため、必ず申告しましょう。
嘘はNGですが、短期間の退職は悪印象を与えるリスクがあります。
そのため上述したような伝え方の工夫が必要です。
短期間で退職した理由をポジティブに伝える
試用期間中に退職すると、ほとんどの面接でその退職理由について質問されます。
退職理由をしっかり答えて採用担当者を納得させなければ、採用の確率は上がりません。
退職理由を答える際は、できるだけポジティブな言い方で伝えることが大切です。
仕事に対する強い信念に基づく理由であったり、やりたいことが明確であったりといった、退職を決意した理由として肯定的に述べるようにしましょう。
次の職場では長く働きたいと思っている旨を伝える
試用期間に退職してから転職活動するなら、「この職場では長く働きたいと思っている」という旨をしっかりと伝えるようにしましょう。
試用期間中に退職しているという事実によって、転職先の会社は「また自分の会社でも早期退職するのではないか」という不安を抱えるからです。
企業研究をしっかり行うことはもちろん、自分のスキルや知識をどのように活かしたいかをきちんと使えることが求められます。
退職がやむを得ないと思われる理由を伝える
もし 退職の理由が 家族の介護のためであったり自分が病気をしたことである場合は、やむを得ず退職したことをしっかり伝えるようにしましょう。
そうすることで、転職先の会社はあなたを「忍耐力のない人間」であると判断することはありません。
ただ、実際に家族の介護や病気の治療をしていないにもかかわらず、これらを転職先への退職理由として伝えることはやめましょう。もし嘘が発覚してしまうと信頼を失います。
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「試用期間に退職したい！」よくあるケース4つ
試用期間通の退職理由は、次の4つであるケースが多いです。
①予想していた内容と実際業務の不一致
②会社の将来性や社風の不一致
③人間関係が合わない・悪い
④給与や残業時間などの労働条件の不満
以下、詳しく解説します。
試用期間通の退職理由①予想していた内容と実際業務の不一致
試用期間中に退職したいと考える人によくある理由は、予想していた仕事内容と実際の業務が違うという内容です。
インターンや企業研究などで会社のことを調べたとしても、実際に入社してみると違った業務を任されるケースがあります。
入社前からすでに今後のキャリアプランを立てている方にとっては、業務内容の違いにストレスを感じる可能性が高いです。
実際に入社するまでに会社の詳しい仕事内容までを把握することは難しいものの、退職を決意する方も多いでしょう。
試用期間通の退職理由②会社の将来性や社風の不一致
実際に業務をしてみて、社風や会社の方向性が自分の思っていたものとは違うと不満を抱くことで、退職したいと考える方も一定数います。
社風などは実際に会社で働いてないとわからないため、価値観が合わず退職を考えるのはある程度仕方のないことでしょう。
特に、転職活動や就職活動を1人で完結しようとすると、ミスマッチが起きやすくなってしまいます。
転職する際は、転職エージェントのキャリアコンサルタントと一緒に転職活動を進めていくことがおすすめです。
試用期間通の退職理由③人間関係が合わない・悪い
試用期間中に上司や同僚との人間関係が悪くなったり合わないと感じてしまう場合、これからの不安を感じて退職したいと考える人がいます。
だれにでも合う合わないがあり、 配属された上司が必ずしも自分と気が合うとは限りません。
そのうえ配属先でメンバーと気が合わなくても変更できないため、モチベーションが低下し、退職に結びついてしまうことがあるでしょう。
試用期間通の退職理由④給与や残業時間などの労働条件の不満
入社前に給与の目安を聞かされたにも関わらず、実際にもらった金額が異なる場合、退職したいと考える方は多いです。
事情を説明せず試用期間中の給料だけ低くすることは一般的ではないため、会社に対して退職に至るほどの不信感を抱いてしまうのは仕方がありません。
ただし会社によっては、本採用になるまでの給与をあえて低く設定している場合があります。
自分の確認ミスである可能性も考えられるため、一度会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
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試用期間中の転職を成功させるポイントを転職のプロが解説！
試用期間中に退職して次の転職活動を成功させるためには、いくつかコツがあります。
・転職エージェントを利用する
・転職先の選考のプロセスの情報を調べる
・空白期間を長引かせない
以下、詳しく解説します。
転職エージェントを利用する
試用期間中の転職を成功させたいなら、転職エージェントのサービス利用がおすすめです。
転職のプロが、あなたのスキルや経験から自分が求めている条件にあった会社を探してくれます。
また、転職に必要な書類の添削や面接対策も行っており、1人で転職するよりも転職に成功する確率を高めることが可能です。
試用期間中に退職し、転職を考えている方にとってさまざまなメリットがあるため、ぜひ市一度相談してみるようにしましょう。
転職先の選考のプロセスの情報を調べる
試用期間中に退職して転職を成功させるには、転職先の選考のプロセスを知ることが大切です。
転職先が何を基準にして選んでいるのかを知らなければ、どのようにアプローチしていけばいいのかがわかりません。その結果、採用されない確率が高くなってしまいます。
企業の選考内容を把握したいなら、Geekly Reviewがおすすめです。企業の面接内容や転職の体験談、年収などの情報が共有されているサイトで、面接で聞かれる内容から企業が重視しているポイントを予測できます。
転職先の選考のプロセスを把握できれば、自分が採用されそうかどうかを把握できるうえ、企業とのミスマッチも防げます。試用期間中の転職においてさまざまなメリットがあるので、ぜひ活用してください。
⇒GeeklyReviewで選考情報を見てみる
空白期間を長引かせない
試用期間中に退職してから転職を成功させたいなら、離職期間を長引かせないようにして、できるだけ早めに転職活動を始めることが大切です。
なぜなら、空白の期間が長引けば長引くほど転職の機会を見失ってしまう可能性が高く、加えて経済的に厳しい状態が続くため、メンタル面の不調になりやすいからです。
できれば、転職先の会社の職種や業種などをある程度固めてから退職するとよいでしょう。
また、退職したタイミングで転職活動を始めることもおすすめです。
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試用期間中に退職して転職するメリットとは？
試用期間中に退職するのは、デメリットだけではありません。試用期間中に退職することでむしろメリットになることもあります。
ここからは、具体的に試用期間中に退職するとどんなメリットがあるのかについて解説します。
試用期間中に退職するメリット①人間関係や労働環境の問題が早く改善できる
試用期間中であっても、人間関係や労働環境が悪いと、仕事に対してストレスを感じてしまいます。
慣れない環境の中でストレスを抱えすぎると、ストレスが原因で体調を崩す可能性があるため注意が必要です。
会社の改革を行い、人間関係や労働環境を改善するのは時間がかかるため、自分に降りかかる問題をいち早く改善するためにも試用期間中に退職することはメリットでしょう。
試用期間中に退職するメリット②新たな環境で成長の機会が得られる
試用期間中に退職するメリットとして、新たな環境で成長の機会を得られることも考えられます。
会社の方針や与えられた業務内容が自分の思い描いていたキャリアと違った場合、自分が理想とする成長ができない可能性が高いからです。
新しい環境に身を置くことで、自分が思い描いていたキャリアや理想とする成長の近道になる可能性があります。
自分の会社の業務内容に不満を抱いていたり、キャリアに将来性がないと感じているのであれば、試用期間中の退職はメリットでしょう。
試用期間中に退職するメリット③仕事のモチベーションのない期間を短くすることができる
試用期間中に退職するメリットとして、仕事のモチベーションのない期間を短くできる点も挙げられます。
今すでに試用期間中に退職したいと考えているなら、そのまま働き続けてもスキルアップは難しく、何も身につかないまま期間だけが過ぎる可能性が高いからです。
モチベーションが低い状態が長く続いてしまうとダラダラ働くことが癖になり、今後も仕事に対してモチベーションを保ちにくくなる恐れがあります。
試用期間中に退職することで、モチベーションがない期間の短縮が可能です。
働くこと自体に嫌気がさす前に仕事を辞められるのは、試用期間中の退職のメリットでしょう。
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試用期間中の退職・転職へ不安がある方はぜひ「ギークリー」へご相談ください
試用期間に退職すると、人間関係や労働環境の問題を早く改善できるなどのメリットがある一方で、転職の際に「忍耐力がない人物だ」と思われる可能性があるなど、リスクもあります。
転職期間に退職した方が安心して転職活動をするなら、転職エージェントの利用がおすすめです。
「エンジニアとして上流工程に携わりたい」
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「もっとモダンな環境で働きたい！」
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転職しようか少しでも悩んでいる方は、お気軽に以下のボタンからご相談ください。
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この記事の監修者
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【国家資格保有】キャリアアドバイザー 小峰涼平
5年間インフラエンジニアとして新規顧客提案や既存顧客への提案〜運用保守業務を経験。業務を行う中で人材業界へ興味を持ち、22年1月国家資格キャリアコンサルタントを取得。現在、資格を活かしキャリアアドバイザーとしてエンジニアの転職支援を行っております。
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