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困難を乗り越えた経験の回答とは?評価される例文や面接での回答のコツ、注意点を解説

転職面接でよく聞かれる「困難を乗り越えた経験」ですが、実は面接官の質問に隠された「真の意図」があるんです。今回は高評価を受ける答え方を例文付きでご紹介します!おすすめの回答例や回答する際の注意点、他の応募者と差をつけるコツも解説します。

【例文付き】困難を乗り越えた経験の回答例

 

 

納期の遅延に関する例文

 

(あなたが苦労したこと)
複数のチームで進めていたプロジェクトで、他のチームに遅延が生じ、全体の納期に影響することが考えられました。

 

(苦労したことの原因)
チーム間での情報共有方法に不備があり、リアルタイムで相互の状況が理解できていないことが原因でした。

 

(自己分析)
自分のチームに気を取られ、他チームとのコミュニケーションにまで目を向ける余裕がなくなってしまっていたと感じました。

 

(あなたのとった解決策とその結果)
そこでマネージャーに進言し、定例ミーティングの曜日、時間を決定しました。その結果できたのが、複数のチームでタスクを共有し遅れを未然に防ぐ体制です。

 

(再発防止の対策・苦労から得たもの)
この取り組みを進めてから遅延を挽回し、顧客満足度の向上にもつなげることができました。以後、プロジェクト開始前にコミュニケーションを強化する体制が構築され、私がマネージャーになってからも続けています。

 

(教訓を活かした今後の展望)
自チームだけでなくプロジェクト全体を俯瞰することの大事さに気づき、以後納期が遅れたことは一度もありません。期限厳守の考え方や取り組みの工夫は御社のプロジェクト体制にも欠かせないと思っておりますので、活用できればと考えています。

 

人間関係に関する例文

 

(あなたが苦労したこと)
業務刷新があった際に、部署内で伝達がうまくいかず後輩への情報共有に苦労したことがありました。

 

(苦労したことの原因)
既存メンバーから大幅に人数が増えた直後であり、業務フローの見直しが追い付いていなかったことが原因でした。私が後輩への情報共有を率先して行おうと気付くのが遅かったことも一因だと思っております。

 

(自己分析)
それまでは自分がいちばん後輩だったため、主体的に動くということが抜けてしまっていたのです。

 

(あなたのとった解決策とその結果)
私はすぐに新しい業務フローを先輩に確認し、一目で手順が分かるようスプレッドシートにまとめて共有することを提案しました。上司にその場で採用していただき、その後は全社で同様の共有方法が確立するという結果になりました。

 

(再発防止の対策・苦労から得たもの)
この経験以降、先輩に頼りきりにならず常に主体的に動くことを意識するようになりました。考え方が変わったことで、顧客折衝力や提案力にも影響があったと思っております。

 

(教訓を活かした今後の展望)
御社の風通しの良さはこのような経験をさらに活かせる環境と考えておりますので、自分の業務だけでなく改善点なども積極的に発信していきたいと思います。

 

 

 

顧客トラブルに関する例文

 

(あなたが苦労したこと)
前職では入社後、売上目標を達成し続け表彰も経験しましたが、引き継いだ1社との関係構築に時間がかかり他の顧客様へのフォローが手薄になってしまったことがあります。

 

(苦労したことの原因)
業界知識には自信があったものの、自ら1社ごとの違いに目を向け、理解を深める努力が足りていないことが原因でした。気づくことができたきっかけは前任者の引継ぎ資料を再度読み込んだことです。

 

(自己分析)
これまで関係構築に苦労した経験がなく、気づかないうちに対応がステレオタイプになってしまっていたと認識し、猛省しました。

 

(あなたのとった解決策とその結果)
コミュニケーションの取り方をいちから見直し、市場分析を改めて行ったうえで提案させていただきました。その後は努力を怠らない姿勢を評価していただき、大型受注も決めることができました。

 

(再発防止の対策・苦労から得たもの)
改めて関係構築の基本に立ち返るきっかけとなった出来事だったと思っております。他の顧客様ともさらに円滑なコミュニケーションが取れるようになり、売り上げ目標も再度達成できるようになりました。

 

(教訓を活かした今後の展望)
クライアントとの関係構築は、御社の掲げる理念と共通していると感じております。売上目標の達成という短期的な目標だけでなく、将来的な関係も見据えたコミュニケーションのノウハウを御社で活かしたいと思っています。

 

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困難を乗り越えた経験を質問する意図とは

 

 

「苦労したこと」からわかる3つの要素

 

困難について質問することで、採用担当者は3つの観点から応募者の人柄を推し量りたいと思っています。

1つめは「応募者にとって困難だと感じるのはどのような事柄か」という点です。

仕事において障壁だと感じたり、ストレスや悩みを抱える要素との共通点を知りたいという考えに通じます。

2つめは「困難を前にするとどのように行動するか」という点です。

実際にどのように困難と向き合うか、苦労にどのように対峙するかがわかります。

3つめは「入社後の立ち振る舞い」です。

仕事をするうえで課題や問題は付き物であり、日々の困難との付き合い方や乗り越え方、考え方などを通して入社後の人物像をより具体的にイメージしたいというのが採用担当者の狙いだといえるでしょう。

 

 

 

困難を乗り越えた経験のNG例とは

 

 

自身の能力で解決できない困難はNG

 

身内の不幸

「幼い頃、親が事故で…」「生まれつき病弱で…」等のエピソードはNGです。確かに苦労した話ではありますが、それは自身の能力で解決できない‟別の苦労”だからです。

採用担当者も反応に困ってしまうような身の上話は避けるようにしましょう。

 

目標レベルが非常に低い困難

「確認作業を忘れた」「遅刻癖が直らなかった」などの初歩的なミス、ビジネスマナーに反するレベルの困難も回答として不適切です。

気をつければ改善できるような、能力の低さを印象付けてしまうようなエピソードは避けた方が無難です。

 

個人的すぎる内容

家庭の事情に起因する事柄であったり失恋のような個人的すぎる困難の話は、ビジネスと関連がないため避けた方がよいでしょう。仕事とプライベートの区別がつかないと思われかねません。

企業は「会社にとって有益な情報」が知りたいため、面接官が知りたい情報が含まれていない点が最大のNGポイントです。

 

「困難はありません」もNG

 

面接官の質問意図からもお分かりいただける通り、「苦労したことはありません」という回答もNGです。

何事も苦労だと捉えないポジティブさをアピールする場面ではなく、課題をどのように前向きに受け止め解決したかという過程が重要なのだということを忘れないようにしてください。

 

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困難を乗り越えた経験が無い場合の対処法4選

 

 

困難だった経験が無いか遡ってみる

 

「困難」と聞くと、そこまで大きな壁だと感じた経験がないと感じてしまうかもしれません。

困難に関する質問で採用担当者が知りたいのは、困難の内容がいかに壮大かではなく経験から得た学びです。

自身の考え方やその後の働き方、仕事をするうえでの価値観などに影響があった出来事という観点で探すと見つけやすくなるでしょう。

 

挫折した経験を探す

 

挫折した経験も困難のひとつです。

ただし挫折したままの過去の話ではなく、工夫して立ち上がったり学んだ経緯が話せるエピソードに注目するのが大事です。

「うまくいかなかった」という話で終わらせず、その経験から現在に至るまでの変化をもとにエピソードを組み立てましょう。

 

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努力した経験を探す

 

一見「困難」とは異なるように感じられますが、努力した経験も困難に通じることがあります。

一生懸命努力したということは、その背景に努力しなければ解決できない困難があったということだからです。

この場合、結果が伴わなかった経験であっても構いません。

何のためにどのような努力をし、結果として価値観や考え方など得たものがあれば、十分に困難を乗り越えたエピソードになりえます。

 

自己分析を行う

 

転職活動において、自己分析が必須です。

実際に紙に書き出して自己分析を行ううちに、現在の自分の考え方や仕事への向き合い方につながった出来事が見つかるかもしれません。

自分について客観的に見返すことで、面接に役立つ大事な情報が見つかるはずです。

 

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「苦労したこと」の質問意図を解説

 

 

「苦労したこと」の質問意図
  • その人の「苦労の性質」と「苦労のキャパシティ」を確認する
  • 問題を認識する力と状況把握力・分析力を測る
  • 問題解決能力を測る

 

その人の「苦労の性質」と「苦労のキャパシティ」を確認する

 

まず1つ目の要素には、あなたがどの様な事柄に対して苦労と感じるかという「苦労の性質」。

それがどの程度までなら大丈夫なのかの判断になる「苦労のキャパシティ」がわかります。

これら2つから面接官は、あなたと企業間に方向性のズレが無いかを確認します。

このズレが大きいほど両者間の信頼関係や仕事に影響するため、面接官もたいへん重要視する要素です。

 

問題を認識する力と状況把握力・分析力を測る

 

2つ目の要素に含まれる質問意図は、苦労の根本的な原因・本質を見抜き洗い出す「問題を認識する力」です。

この問題認識能力は、今あなたが置かれている状況を把握しているか。

そして‟本質的な問題解決”に取り組めるかという、あなたの「状況把握力や分析力」の基準になります。

また困難な状況下でも冷静を保ち、客観的な視点から自分の行動を洗い出すことができる人物であるか。

つまり、面接官はあなたの「自己分析能力」についても回答から測っています。

どちらの要素も、さまざまな問題に対峙する社会人には必要不可欠な要素です。

 

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問題解決能力を測る

 

面接官が知りたい要素3つ目の質問意図は、あなたの「問題解決能力」についてです。

つまり、要素2で苦労の原因追及や分析をした後、あなたがどの様な解決策を考えたのか?

また、「苦労の再発」を防ぐための対応策にどの様な対応をしたか等にあたります。

この要素3の‟「苦労」をどう乗り越えたのか”の部分は、あなたがどの様に工夫したかに注目します。

そこから採用担当者は、普段からの物事に対するあなたの思考能力を測ることができるのです。

 

面接官にとって重要なのはプロセス

 

あなたが「苦労したこと」は、すなわち結果(成果)までの過程とも言い換えられます。

つまり困難な状況を‟どのように努力して打開したか”を、面接官に掘り下げて説明しなくてはいけません。

上述してきた通り、採用担当者は考え方や捉え方のほうを重視しています。

「苦労したことは○○です」だけでは不十分だということです。

 

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「苦労したこと」で他と差をつけるには

 

 

自己分析でマイナスからプラスへ

 

困難や苦労を克服するためのあなたの選択と行動、そこから得た「強み」を説明する様にしましょう。

思考や想いなど“自分らしさ”をプラスすることで、他の人とは一味違う「苦労したこと」になります。

困難や苦労は自身が苦手とする分野の事が多く、自己の弱点や「マイナス面」といえるものです。

そのマイナス面をプラス面である「自己の強み」にするため「努力した苦労」。

すなわち他の人と差をつけるには、‟自身への理解”を深めることが大切なのです。

 

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「苦労したこと」が思いつかないときの考え方

 

自分への理解を深めるとは具体的にどういうことかというと、自己分析をし直すということです。

キャリアの棚卸を行っている場合は再度見返してみましょう。

注目すべき点は、成功だと感じたときと、失敗だと感じたときです。

例えば何か成果を上げた、実績と呼べる成績を残したとき、その結果につながるような試練はなかったでしょうか。

何かを乗り越えて成長した結果の実績なのであれば、その時にぶつかった壁があなたが経験した「苦労」です。

一方で、失敗だと感じたときにも注目です。

何かを感じ、それを改善するための努力や工夫をしたのではないでしょうか。

それが、採用担当者が知りたがっている「苦労へ対処する能力」です。

 

その他にも、予定通りにならなかったことも苦労と言い換えることができます。

例えば残業や休日出勤などが代表的な例です。

自分が苦労だと認識していない場合もありますので、周囲に尋ねて客観的な意見を求めるのもひとつの方法です。

 

「苦労したこと」「困難に感じたこと」の言い換え

「苦労したこと」「困難に感じたことで思いつかないときは、他の言葉に言い換える方法も試してみてください。

例えば「努力したこと」「辛かったこと」「尽力したこと」「骨を折ったこと」などです。

苦心・苦悩・葛藤・腐心なども苦労や困難の類義語です。

実際に面接で回答する際にも「〇〇には骨を折りましたが」「〇〇の際に苦心しましたが」などと代用できますので、ぜひ覚えておいてください。

 

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面接対策に関するよくある悩み

 

 

転職の面接対策って何をすればいいの?

 

面接対策には、質疑応答への事前準備と、当日会場へ向かう際の準備があります。

一般的に転職面接は自己紹介、転職理由、志望動機、自己PR、逆質問の流れで進められるため、適切な回答を準備しましょう。

また面接当日までには身だしなみや受付から退出までのマナー、持ち物や会場までのルート確認も必須です。

 

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面接対策をしないとどんなリスクがある?

 

面接対策が十分でないと、企業から意欲や熱意を疑われてしまい、不採用につながることが一番のリスクです。

なかには即座に回答することが難しい質問もあります。

基本の面接対策を抑え、自分のなかでの軸をしっかりと持つことで、想定外の質問にも焦らず応えられるよう準備しておくことをおすすめします。

 

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エンジニアの技術面接の対策方法

 

ITエンジニアの選考で行われる技術面接とは、技術レベルの確認を目的とした面接を指します。

内容は技術的な質問や、プログラミング課題など企業によってさまざまです。

スキルや経験だけでなく、思考についても問われるため、要点を抑えた準備をしておきましょう。

 

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エンジニア関連_キャリアアップ

転職面接を突破するには

 

 

  • 面接官は「苦労したこと」を聞くことでその人の現状を認識する力や問題解決能力をはかっている
  • 苦労したことについて話す際は、どんな解決策をとったのか、そこから得たものを今後にどう活かしたいかアピールするとよい
  • 「苦労したこと」についての質問は自分のマイナス面を克服した「自分ならではの強み」をアピールするチャンス

 

面接時には、あなたが「困難だと感じたこと」を克服した「行動と結果」について答えます。

その際、苦労したことの結果は「今後も役立つもの」という意識で挑みましょう。

「苦労したこと」も自信へと変えたあなたこそが、転職面接を突破する鍵となる事を忘れないでください。

 

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転職の面接対策を検討している方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

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この記事の監修者

【国家資格保有】キャリアアドバイザー 小峰涼平

5年間インフラエンジニアとして新規顧客提案や既存顧客への提案〜運用保守業務を経験。業務を行う中で人材業界へ興味を持ち、22年1月国家資格キャリアコンサルタントを取得。現在、資格を活かしキャリアアドバイザーとしてエンジニアの転職支援を行っております。

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