ヤマト運輸株式会社のビジネスモデルを分析!YDXから始まる物流の変革に注目【物流テック企業への転職】
時代が進んだ今、「今の仕事が辛いから」という理由ではなく「次のキャリアステージに進みたい・何か新しいことに挑戦してみたい」という気持ちを抱き、転職する方は多いのではないのでしょうか。その中でもどのような業界に挑戦しようか悩んでいる方も多いかと思います。そこで、今回は物流会社の中でも知らない人はいない「ヤマトホールディングス」についてご紹介致します。
目次
ヤマト運輸株式会社の概要
ヤマト運輸株式会社について
国民から愛されているヤマト運輸株式会社は、2005年に創立しました。
ヤマト運輸株式会社はヤマトホールディングスの中核であり、その他にもヤマトホールディングスは7つの事業分野に分かれています。
ヤマト運輸、と聞くと配達のイメージが強いのですが、実は事業の中には「金融」も含まれているのです。
物流と金融を組み合わせ、それぞれのお客様にとって最適な決済サービスも提供するなどの幅広い事業に取り組んでいます。
そしてヤマト=宅急便のイメージが強いだけあり、宅急便市場でのシェア率が高いです。
しかしただ物をお客様のもとに届けるだけではなく、法人個人関係なく、お客様の要望に応じた配達を行っています。
なぜクロネコなの?
きっと利用された方の中で、一回は疑問に思ったことはあるはずであろう「クロネコ」の理由をご紹介致します。
ロゴをよく見るとお母さんのクロネコが子供のクロネコを咥えているロゴであることが理解できるでしょう。
実は、クロネコのロゴは業務提携した海外の運送会社のロゴがモデルになっているのです。
子供のクロネコは、荷物を表しています。
また、猫の一番傷つかない首の後ろを咥えることによって、荷物を傷つけず、安全に運びますというメッセージが込められています。
また「NEKOシステム」の運営や、ドライバーの端末機器の音が猫の鳴き声に設定されている等、あらゆるもののモチーフは「猫」です。
ヤマト運輸株式会社のビジネスモデル
ヤマトホールディングスが現在ビジネスモデルとして掲げているのが、IT技術を活用し世界に通用するヤマトグループの改革です。
2020年の1月に今後約4年間でデジタル分野に約1000億円を投資する経営策略「yamato next100」が成立しました。
また現在コロナ渦が進み、ボールペンですらインターネットを通じて購入する時代が到来しました。
そんな今ますます宅急便市場は需要が高まっています。
そのため宅急便は人々の日常を支えるインフラの一部となりました。
「注文した翌日に発送」という技術は国内だと当たり前となっていますが、これが海外だとしたら更なるテクノロジーが必要です。
そこでヤマトホールディングスは新たにYDXと呼ばれる存在を確立しました。
YDXとは
YDXとはResearch(研究) and Development(発達)+Disruption(創造的破壊)を掲げている言葉です。
世界に通用する最先端のテクノロジーを活用するための研究開発や、ヤマトホールディングスの未来を握っている存在でしょう。
また2025年までに新たなビジネスを展開する目標も掲げています。
「宅急便はこうであらなくてはならない」といった固定概念を破壊し、時代の変化に伴う新たなビジネスを展開しているのです。
年間約20億個の荷物を取り扱うヤマトホールディングスにとって、国内、海外をも網羅するネットワークは欠かせません。
そのためには大規模な配送データを活用し、事業の効率化を図る必要があるでしょう。
YDXでは既存のビジネスを残しつつ、ヤマトホールディングスの新たな試みとして研究開発に携わっています。
顧客拡大
ヤマトホールディングスは2019年の働き方改革に伴って社員満足を実現した後、2020年に荷物の取り扱い数を3.9%増加する方針です。
ネットワークの改善やデジタル化推進による運輸体制の強化も検討しています。
また法人の顧客ターゲットも広げるために営業の在り方に対しても改革を進めているのです。
ヤマト運輸株式会社が解決する社会問題
現在の社会問題といえば、やはり「コロナウイルス」に対する課題が挙げられるでしょう。
従来の宅急便は対面で個人の顧客に荷物を渡していましたが、コロナ渦で状況も変わりつつあります。
2020年の6月に提供を始めた「EASY」はコロナ渦に伴うサービスです。
今まで対面での受け渡しを行っておりましたが「EASY」では、玄関のドア前等の指定の場所に荷物を置く配達が出来ます。
また、コンビニエンスストアの受け取りにも対応可能です。
更に配達員が運ぶ瞬間までインターネットで配達の場所指定が出来ます。
そのため配達完了した直後に配達員がメールで完了した旨を利用者に報告するのです。
このようなサービスはコロナ渦が終了した後でも需要が高いサービスであるといえるでしょう。
今後の事業展開
需要は今後更に高まる宅配市場ですが、今後の事業展開はどのように行っていくのでしょうか。
顧客拡大すると同時に従業員の満足度が更に大きな基盤となってくるでしょう。
コロナ渦の影響による新しい生活様式を取り入れた宅配として、新たなビジネスを展開します。
そして、扱う荷物の量が増えると重要になってくるのが業務の効率化です。
そこでヤマトホールディングスはAI等の物流テックを活用し最適な配送ルートを生み出す「NEKOシステム」を導入しました。
そして、ヤマトホールディングスは宅配だけを行っている企業ではありません。
その中で、金融事業をご紹介致します。
フィナンシャル事業
上記でも述べたように、ヤマトホールディングスでは金融に関する事業にも取り組んでいます。
具体的にはApple Pay、クロネコペイ等、個人個人に合った決済方法を研究し、提供しているのです。
またその中でも特に特化しているのが、法人の顧客、BtoBのためのEC・通販事業をサポートするサービスです。
「クロネコ掛け払い」と呼ばれるサービスは請求書発行、集金等を相手企業に代行します。
そして与信結果を最短5分で連絡する、といった新しいサービスです。
EC・通販事業は顧客対応だけではなく、物流、倉庫管理までを行う必要があるため労働力に負担がかかってしまいます。
ですがヤマトホールディングスではこれら業務をサポートする役割を担っています。
今後もコロナ影響下で、紙から電子に移り変わってきている中でフィナンシャル事業はより重要度が高まるでしょう。
現在、企業に向けたオンラインセミナーを開催しBtoB業務の簡素化を呼びかけています。
ホームコンビニエンス事業
ヤマトグループは引っ越しも手掛けています。
歴史あるノウハウで培った作業品質、配達技術を活用しお客様にサービスを提供しているのです。
ホームコンビニエンス事業の特徴はwebで申し込みが完了したり無駄のない料金体系等、スムーズに取引可能なシステムという点でしょう。
転職採用例
ヤマト運輸株式会社は中途採用の専門ページを設けているため、転職者側にとって応募し易い環境構築がされています。
採用例としては年間全国的に低い数値ではありません。
なぜなら、宅急便市場、主にトラックで配達する運輸業界では人手不足も問題となっていることが理由として挙げられます。
また「配達」は日常で欠かせないため、常に人の力が必要なのです。
ヤマト運輸としては中途採用枠は正社員採用(セールスドライバー)と契約社員採用(アンカーキャスト)の2種類です。
前者の正社員採用は地域に密着したエリア代表者として配送業務、営業活動を行います。
後者の契約社員採用も業務内容は正社員と変わらないです。
しかし「私は午後から、アンカーキャスト」とキャッチコピーがあるように、昼からの配達業務を行います。
午前中は家事や趣味等に時間を使えるという利点があります。
また、ヤマトホールディングス全体としてはグループごとに採用を行っているのです。
ヤマト運輸株式会社を始め、ヤマトフィナンシャル株式会社、ヤマトマネージメントサービス株式会社等です。
そしてヤマトホールディングスはデジタル人材経験者採用を取り入れています。
そのため新規事業開発経験がある方、IT技術に関しての知識を持っている方は優遇対象に入ります。
転職ポイント
宅急便のドライバーの方と接したことがある方は多いのではないでしょうか。
ヤマトホールディングスは会社として、頼みやすく頼まれやすい、協力し合う社風を持っています。
では、どのような人材が求められるのでしょうか?
配達ドライバー
事務職よりも外に出たい、人と話したいと強く感じている方は「配達ドライバー」が適任です。
他の事業部だと気づくことができないかもしれない「お客様の生の声」が聞けるでしょう。
一般のお客様と直接接することができるので、間接的ではなく直接的にお客様のニーズを汲み取ることができます。
また、持つべき資格は特別なものはなく、普通自動車免許のみです。
YDX
現状に満足せず、向上心が強い方はYDXとして求められる人材です。
現在のシステムでの問題を発見し、顧客が満足できるようなネット構築を新たに創り出せる問題解決力が試されるでしょう。
またこちらはエキスパート枠に当てはまるので経験者のみの採用となります。
会社情報
前向きな気持ちで働ける
会社の雰囲気は物を運ぶサービス業であるため、サービス精神に溢れた体育系の従業員が多いことが特徴です。
過酷な業務ではあるのですがやりがいを感じられるので、やる気と誇りをもって働くことができる企業でもあります。
福利厚生も充実
配達だけでない事業も豊富なため、ジョブローテーションが可能です。
「運送業」と聞くと、働きっぱなしで大変だというイメージもあるでしょう。
しかしヤマトホールディングスは運送業の中でも特に、ドライバーにも優しい福利厚生が整備されています。
会社からの融資を受けることができ、マイカーローン、住宅ローンが組みやすい点が魅力です。
現在人手不足問題も抱えている企業でもあり、ネット通販も拡大したため従業員に対する待遇は更に良くなる傾向にあるといえます。
※2020年10月時点
まとめ
ヤマトホールディングスは主に運送を業務としているのですが、多岐に渡るビジネスも展開しています。
今後、時代の変化に伴い更に物流テックが導入されることが必要とされるでしょう。
しかし、いくらインターネットの普及がなされたとしても、対面でコミュニケーションをとることの重要性は低くなりません。
YDXでテクノロジーを駆使し会社全体を引っ張っていくのも、配送ドライバーとして地域の人々に直接貢献することもできます。
また、どの事業でも人々の生活を結びつける大切な役割を担っています。
ITで運送を変えたい方はぜひ転職エージェントにご相談ください。新しいキャリアをご提案します。
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