アウトバウンド営業とは?意味や代表的な手法について徹底解説します!
これまで他業種で営業を経験していた人ならば、営業のノウハウを持っているでしょう。しかし、これからIT業界の営業職を志す人は、営業のスキルを一から身につけなければなりません。そこで今回は、営業職が知っておくべき「アウトバウンド営業」について、そもそもアウトバウンド営業とは何なのか、代表的な手法やメリット・デメリットを交えながら、必要なスキルまで解説します。
目次
アウトバウンド営業とは
アウトバウンド営業とは、企業が商品購入やサービス利用を顧客へ直接アプローチする営業手法です。営業職としては、自分から顧客に出向いて営業をかけるという意味でも、基本的な営業活動といえるでしょう。
例えば、商品やサービスのパンフレットを持って訪問販売することも、顧客リストを元に電話をかけて営業することも、すべてアウトバウンド営業です。
つまり、アウトバウンド営業は、企業(売り手)を中心に見て、外(アウト)に働きかける営業という意味なのです。
アウトバウンド営業をイメージするためには、その対照的な営業方法である「インバウンド営業」も合わせて理解しておくと分かりやすくなります。
インバウンド営業とは企業が商品購入やサービス利用に関連する情報発信を行い、顧客からアプローチをしてもらう手法です。
インバウンド営業は、大まかに次のような流れです。
1.企業がブログで情報発信する
2.顧客が商品やサービスを見て興味をもつ
3.顧客が商品を購入するために企業へ連絡する
インバウンド営業は企業(売り手)を中心に見て、企業の中(イン)に顧客が入ってくるように活動する営業方法だといえます。
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アウトバウンド営業の代表的な手法
上記で2つの営業方法がイメージできたところで、アウトバウンド営業の代表的な手法を確認していきましょう。
テレアポ
テレアポは「テレフォンアポインター」の略称です。簡単にいえば、電話営業のことですね。
テレアポは、見込み客リストを作るところからはじまります。販売したい商品やサービスを必要とする顧客に目星をつけて、企業名や企業情報、電話番号をすべて洗い出すのです。
その後、リスト化した顧客へ1件ずつ電話をかけ、興味を示した顧客に詳しい商品説明をして、成約に結び付けます。
テレアポのゴールは、電話のみで成約を獲得するだけではなく、訪問営業のアポイントを取り付けることも重要な仕事です。
訪問営業
訪問営業は客先へ訪問して商品説明をし、成約を獲得する営業方法です。
上述したように、電話でアポイントを取ったあとに客先へ出向くスタイルの他、アポイントなしで訪問する飛び込み営業も訪問営業に分類されます。
訪問営業も、「営業」と聞いたときにイメージしやすい営業手法だといえるでしょう。
DM
DMとは「ダイレクトメール」の略称で、メールやSNSを使って、商品やサービスのことを知ってもらう営業方法です。
商品やサービスの概要、あるいは自社メディアへのURLリンクなどをメールに書き、個人や企業のメールアドレス宛に直接(ダイレクト)メールを送ります。
Eメールアドレスを持っていれば、一度はDMを受け取ったことがあるのではないでしょうか。
メルマガ
メルマガは「メールマガジン」の略称です。DMと同じようにメールアドレス宛に送付します。DMとの違いは、「登録した顧客宛」に送付するスタイルだということです。
つまり、自社の製品や情報に興味がある人を対象にした営業手法だともいえるでしょう。
そのため、順番としてはテレアポやDM、訪問営業などで自社に興味をもってもらったあとに、メルマガへ登録をしてもらうといった流れになります。
アウトバウンド営業のメリットとデメリット
それでは、アウトバウンド営業のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
アウトバウンド営業のメリットは、あなた自身の行動で顧客を開拓できることです。
例えば、インバウンド営業は、広告などで興味を持ってもらうまで待たなければなりません。もちろん、ターゲット層・ニーズを分析する方法や、どのようなメディアでインバウンドを得るかという戦略は自由でしょう。
しかし、狙った顧客に情報をしっかりと届けられたか否かは、反応を待つしか方法がありません。
その点、アウトバウンド営業ならば、あなた自身が顧客に直接情報を届けることができますし、知り合いや過去につながりのある顧客へのアプローチも可能です。
つまり、アウトバウンド営業は、あなたの行動次第で商品やサービスの良さをダイレクトに顧客へ伝えられるというメリットがあるのです。
デメリット
アウトバウンド営業は、インバウンド営業に比べて成約が難しいというデメリットがあります。
それは、インバウンド営業は「興味をもった顧客」が対象ですが、アウトバウンド営業は「興味をもってもらうことが第一歩」だからです。
訪問販売やテレアポは、時間がかかる割には無駄足になる可能性も高いといえるでしょう。たとえ商品やサービスに興味をもってもらっても、1度の営業で成約することは稀です。
このデメリットこそ「アウトバウンド営業はきつい」という印象を与える原因でもあるのです。
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アウトバウンド営業に必要なスキル
それでは、アウトバウンド営業のメリットを最大に生かし、デメリットを克服するためにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。
ここでは、アウトバウンド営業に必要なスキルを3つ紹介します。
・傾聴力
・顧客のニーズをつかむ力
・提案力
1つずつ見ていきましょう。
傾聴力
傾聴力とは、相手の立場に寄り添って話しを聴く力のことです。
アウトバウンド営業は、基本的に顧客と直接会話をする機会が多いでしょう。そこで重要なのは、相手の話をただ聞き取ることではありません。相手に話しやすいと思ってもらうことと、安心してもらうことです。
そのために必要なのは、あなたが相手の立場に立って、相手を自分のことのように感じながら熱心に話を聴くこと。つまり、傾聴です。
傾聴力を身につけることで、アウトバウンド営業での成約率を大きく向上させられるでしょう。
また、傾聴力はアウトバウンド営業だけに役立つ能力ではなく、コミュニケーションスキルを支える大きな力となりますので、ぜひ意識して磨いておきたい能力だといえます。
顧客のニーズをつかむ力
傾聴力は、顧客のニーズをつかむ力にもなります。顧客が安心して自分の話をする中で出てくるものがニーズだからです。
顧客は、最初から「○○が欲しい」とは言ってくれません。それは、顧客自身が「何が欲しいのかを分かっていない」からです。
しかし、傾聴力を磨いて「この人は私のことを分かってくれている」という信頼と安心を与えると、会話の中で自然と「求めるもの」が見えてきます。
この「求めるもの」つかまえるのが「顧客のニーズをつかむ力」です。
提案力
顧客のニーズがつかめたら、最後に力を発揮するのが提案力です。
会話の中で顧客が求めるものを理解し、顧客に「自分が求めているものだ、自分に対してメリットがある」と感じてもらえるよう商品・サービスを提案しましょう。
ここでの提案は、「お客様の○○な部分が□□になればいいですよね」「このサービスでしたら△△の理由で、□□になります」といった具合です。
提案力は商品・サービスの理解からはじまります。顧客のニーズから提案へつなげるためには、あなたが勧める商品やサービスを深く知っておきましょう。
また、これらスキルを短期間で身につけることは非常に難しいものです。
そのため、自身が現場での経験を重ねることや、転職の際に利用する人材紹介のエージェントにスキルの身につけ方を相談するのも一つの手段だといえます。
営業を効率化するには
以前までの営業は「足で稼ぐ」と言われていましたが、現在は「データを活用して、効率的に営業をする」という時代になってきています。
現在求められている営業の効率化のためには、SFAやCRMといったツールの活用が有効です。
SFA
SFAは、「Sales Force Automation」の略で、営業支援システムを指します。
見込み顧客に対する営業活動の情報をシステムで管理し、有効なアプローチを分析・蓄積するツールです。
SFA導入のメリットを2つ挙げます。
・営業活動の可視化:登録した顧客情報や進捗状況から、最適な営業戦略の立案ができる
・営業活動の効率化:日報などの業務報告、フィードバックが容易にできる
ツールの一例
・Salesforce(セールスフォース)
・cyzen(サイゼン)
・eセールスマネージャー
CRM
CRMは、「Customer Relationship Management」の略で、顧客管理システムを指します。
既存顧客の個人情報や購入履歴などの情報をシステムで管理し、継続的な関係構築を目指すツールです。
CRM導入のメリットを2つ挙げます。
・顧客情報の可視化:顧客情報を全社で把握し、分析できる
・戦略的な営業活動:顧客情報を分析し、ニーズに合ったアプローチができる
ツールの一例
・Salesforce(セールスフォース)
・Zoho CRM(ゾーホーシーアールエム)
・SATORI(サトリ)
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まとめ
アウトバウンド営業は、営業職にとっての基本的な手法だといえます。
これから営業職を目指す人も、IT職種以外で営業を経験しているという人も、改めてアウトバウンド営業のメリットやデメリット、その手法を再確認しておきましょう。
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