JavaScriptエンジニアの仕事内容は?年収や向いている人の特徴、キャリアパスを解説
JavaScriptは汎用性があり、他のプログラミング言語との相性もよく「エンジニアの半数以上が使用している」とされるほど人気が高いプログラミング言語です。今回はそんなJavaScriptエンジニアに焦点を当てて特徴など徹底解説します!
目次
JavaScriptとは?
JavaScriptはオブジェクト指向のプログラミング言語
JavaScriptは、主にWebページ上の動きやボタン操作の処理などを担うオブジェクト指向のプログラミング言語です。
オブジェクト指向とは、ソフトウェア開発の処理を役割ごとに分割して、組み合わせることでシステム構築を行う考え方を指します。運用や再利用がしやすく、プログラムの全体像を把握しやすい点がメリットです。
また、JavaScriptはプログラムの記述の際にコンピューター向けの機械語への変換作業を省略することで実行スピードが速いスクリプト言語でもあります。
JavaScriptの処理によって、タイムラグを感じずにWebブラウザとWebサイトやWebサービス間の円滑な動作を可能にしています。
JavaScriptは主要ブラウザに対応していて汎用性が高い
JavaScriptのもうひとつの特徴として、Google Chrome、Microsoft Edge、Mozilla Firefox、Apple Safariなどの主要ブラウザすべてに対応している点が挙げられます。
開発フレームワークが豊富でスピード感をもった開発が可能であり、プログラム作成時はすぐに画面上で確認できることもJavaScriptの特性です。
ユーザー側の端末で動作するプログラムの作成に用いられることが多く、例えば画面を下にスクロールしても上部にメニューバーを表示させ続ける機能や、情報を入力するフォームへの記入漏れを防ぐ機能はJavaScriptでプログラムできます。
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JavaScriptを使うエンジニアの仕事内容は?
Webサイトのフロントエンド開発
Webサイトのフロントエンド開発はJavaScriptエンジニアの代表的な業務です。フロントエンドとはユーザーが直接的に見たり操作できたりする部分を指します。
主な業務としては、HTMLやCSSを使ってユーザーに親切なWebサイト上のレイアウト等を整えることです。JavaScriptエンジニアはアニメーションなどHTMLやCSSだけでは動作困難な処理を可能にします。
Webアプリケーションの開発
サーバー側(ユーザーが触れられない部分)においても、サーバーサイド上で機能するWebアプリケーションの開発を行います。
汎用性が高い、多様な開発フレームワークが使えるJavaScriptは応用がきくため、Webアプリケーションの開発においても活躍しています。
スマホアプリの開発
JavaScriptの汎用性はスマホアプリ開発にも役立っています。
開発フレームワークを活用することで、開発においてiOS用とAndroid用で言語を分ける必要がありません。
また、JavaScriptが得意とするリアルタイムに入力した情報の処理やチャット機能の搭載もスマホアプリ開発に活用されています。
例えばSNSのおすすめやトレンド情報の表示はJavaScriptの機能です。
ゲーム制作の開発
JavaScriptはスマホアプリの開発にも長けているため、当然Webブラウザ上やアプリでのスマホゲーム制作開発にも力を発揮します。
例えばシューティングゲームやアクションゲーム、RPG、ボードゲームなどが得意ジャンルです。
さらにJavaScriptではスマホゲーム開発用のフレームワークもあります。
2Dゲーム開発に適した「Phaser.js」「PixiJS」「enchant.js」、初心者向けの「phina.js」、幅広く対応できる「Kiwi.js」などが代表例です。
JavaScriptエンジニアの年収と市場価値
JavaScriptエンジニアの年収はサーバーサイドの方が高い傾向に
フロントエンドエンジニアの年収相場が300万円から800万円であることに対して、サーバーサイドエンジニアは高い場合1000万円近くあります。
つまりJavaScriptエンジニアの平均年収は、サーバーエンジニアの方が高い傾向にあります。
これは「Node.js」というJavaScript実行環境の登場により、サーバーサイドの開発でJavaScriptが利用が増加したことも要因の1つです。
JavaScriptの求人数はPHPよりは少ないがC#よりは多い
2023年10月時点での弊社ギークリー保有求人数調査によりますと、プログラミング言語別求人数はJavaScriptが19.47%、PHPが12.32%、C#が9.15%となっています。
つまりプログラミング言語別求人数は、JavaScript>PHP>C#となっているわけです。
JavaScriptはプログラミング言語の人気ランキング世界6位
数あるプログラミング言語の中でも、今やJavaScriptは大人気です。
オランダのTIOBE Software社が発表しているプログラミング言語の人気ランキング「TIOBE Index」というものがあります。
同社が発表した2023年度版の調査では、JavaScriptは世界6位にランクインしています。
22年度版の調査では7位だったので、少しずつですが順位が上がっており、PHPは10位にランクインしていることを省みると、需要がかなり高いランクにあるといえます。
JavaScriptエンジニアの需要は大きいが、他言語との併用が肝となる
JavaScriptエンジニアの需要は高いのですが、JavaScript単体というより他の複数の言語と併用することで活躍の場が広がっているのがJavaScriptエンジニアの特徴です。
JavaScriptが得意とするのはユーザー側のフロントエンド開発で、HTMLやCSSなどのフレームワークも扱えるスキルが求められます。
Java、PHP、Ruby、Pythonなどサーバーサイドの言語もあわせて扱えることで、より需要は高まるでしょう。
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JavaScriptエンジニアに向いている人の特徴
最新情報に敏感で言語学習の習慣がある
最新のトレンドやスキルに対してアンテナを張り、常に新しいことへ挑戦できる人こそJavaScriptエンジニアに向いています。
なぜならJavaScriptは常に更新され続けており、新しいフレームワークやライブラリがアップデートされています。
他にも新機能の追加情報など最新情報をX等SNSでキャッチする習慣付けをしておくことが大切です。
ひとつのプログラミング言語を極めるよりも、幅広く言語習得したいと考えている
JavaScriptは多言語と組み合わせることで、色々なWebアプリやスマホアプリの開発ができます。
そのため、ストイックにスペシャリストとしてJavaScriptへの見識を深めるより、知見を横に幅広く広げ、JavaScriptだけの知識ではなく他のプログラミング言語の見識を深める方がJavaScriptエンジニアには必要なことです。
ユーザー視点を重視して開発業務に携わっている
つまり、ユーザーの立場に立った開発を模索できる人はJavaScriptエンジニアに向いているといえます。
その結果SEOに効果があり、市場で高い評価を得ることにも繋がります。
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JavaScriptを習得するメリット
主要ブラウザに対応しているため汎用性が高い
JavaScriptの大きな特徴のひとつが汎用性の高さです。
MacとWindowsのどちらでも開発環境を用意できるのが強みであり、汎用性が高いプログラミング言語を習得することで他のプログラミング言語にも共通する概念を身に付けることができます。
フレームワークが豊富にある
JavaScriptはフレームワークやライブラリが豊富に揃っているため、1から開発する手間が省けて効率的に開発が進められます。
例えばWebアプリケーション開発であれば、ユーザー数が多い「Vue.js」、Googleが提供する利便性に優れた「Angular(旧Angular.js)」、アップデート以降ライブラリーにカテゴライズされることもあるUIに特化した「React Native(旧「React)」が代表的です。
スマホアプリにはiOSとAndroidいずれにも対応可能な「Monaca」「Ionic」など、用途別に豊富に用意されています。
他のプログラミング言語との組み合わせができる
JavaScriptはその汎用性が目立ちますが、豊富な多言語との組み合わせもJavaScriptのメリットの1つです。
たとえばRubyやPHP、Java、Pythonといった他のプログラミング言語との併用が可能であり、柔軟な一面を持ち合わせています。
言語習得の難易度が低く初心者でも学びやすい
JavaScriptは国内外での普及率が高いため、学習手段が多岐に渡ります。
参考書籍だけでなく、動画、セミナー、スクロールなど学習する環境が他言語よりも普及しているため、初心者や未経験者にも学習ハードルが低いのが特徴です。
JavaScriptエンジニアのキャリアパス
エンジニアとして技術を極める場合
フロントエンドエンジニア
JavaScriptではフロントエンドにおいて、JavaScriptなどを用いてWebサイトに動きを加えます。
フロントエンドエンジニアとしての熟練度を高めるためには、HTMLやCSSの他に、JavaScriptへの造詣を深める必要があります。JavaScriptのフレームワーク(jQuery・React.js・Vue.jsなど)についての知識も重要です。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは、複数の工程を一人で捌ける万能なITエンジニアのことであり、設計・運用・開発など複数人が担当する業務においてどれにも対応できるマルチ人材を指します。
汎用性の高いJavaScript言語を用いるスキルがあれば、フロントエンド開発やアプリ開発などにおいて役立ちます。
プロジェクトの上流工程に携わる場合
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーの業務は進行管理を担うのが主な仕事であり、そのためスケジュール管理能力が求められます。
クライアントの業務理解、ITの幅広い知識、マネジメントスキル等が必要になるでしょう。
プロダクトマネージャー
PdMと略して呼ばれることもあり、その仕事・役割は顧客満足度を上げて、最大利益を得るために動くことです。マーケティング戦略などを立案して他のスタッフを率いていくリーダー的存在です。
近年IT業界で聞かれるようになった役職であり、PdMと略して呼ばれることもあります。
Webディレクター
Webディレクターの業務は下記のようなものがあります。
• クライアントとの調整・要件のヒアリング
• コンセプト策定・全体方針の企画
• 設計・開発
• サイト運用
こういった業務の中でも特にテクニカル系のWebディレクターは、テクニカルな部分の構成と管理を担当します。
Webデザインに携わる場合
Webデザイナー
Webデザイナーはクライアントの要件にあったサイトをデザインします。
Web制作の工程にあたって、Webサイトに動的な要素を組み込むためにはJavaScriptが有用であり、HTMLやCSSと共にJavaScriptを使用し、Webサイトを構築します。
UI・UXエンジニア
UI/UXエンジニアと呼称されることもあります。元々UI・UXエンジニアとUI・UXデザイナーは別々の役割を担っていましたが、近年はITエンジニアのスキルや思考が必要不可欠だといわれるようになってきています。つまり役割が重なっている部分が多くなっているということでもあります。
まず、ユーザーに取って使いやすい画面設計するのがUIデザイナーの仕事です。たとえばECサイトにおいて見やすい文字の説明文や分かりやすいボタン配置がそれに該当します。
対してUXデザイナーはUIデザインも含めた「体験」をデザインすることが仕事です。
ユーザーを満足させるために、たとえば「ECサイトで迷うことなく欲しい物を購入できるように画面設計し、購入したユーザーがストレスを感じないように次に取る行動パターンを設計する」といったものです。
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JavaScriptエンジニアが求められるスキルと転職が有利になる資格3選
JavaScriptエンジニアが求められるスキル
Webサイト制作はHTML/CSS、JQueryやPHP
JavaScriptの業務としてもっともポピュラーなものがWebサイト制作です。ポップアップウィンドウの表示やタブの切り替えなどはJavaScriptによって実現されています。
Webアプリケーション開発ならReactやVue、Node.js
JavaScriptエンジニアを目指すなら、アプリケーション開発に携わる機会もあり、その際はJavaScriptの知識に加えてフレームワークやライブラリなど習得が必要となります。
JavaScriptのフレームワーク・ライブラリ群の1つでもあり、世界的に圧倒的な導入率を誇るReactや、「サーバーサイドJavaScript」とも呼称されるNode.js、UIの構築に優れたVueなどの知見があると役立つでしょう。
スマホアプリ開発ならReact Native
React Nativeを利用すると、一つのコードでAndroid OSとiOSの両方のプラットフォームを動作させられるシステムを開発できます。
モバイルゲーム開発ならenchant.js
HTML5と併用する形で制作されたJavaScriptベースのゲームエンジン「enchant.js」など、JavaScriptにはライブラリやフレームワークが数多くあるため、モバイルゲーム開発に携わりたい人にはおすすめです。
ブロックチェーン開発もRipple・Bitcoin・Ethereumでできる
ブロックチェーン技術やIotなど、最新技術にも用いられるため将来性も高いことがJavaScriptエンジニアのメリットです。特にブロックチェーン開発では、JavaScriptに存在する多数のブロックチェーンライブラリが輩出されています。
転職が有利になる資格3選
CIW JavaScript スペシャリスト
高い語学力が求められる高難易度の資格ですが、Webサービスを中心にグローバルに活躍したい人にとってはおすすめの資格です。取得することで、JavaScriptの専門家として求められる世界標準に達していることが証明されるといわれています。
Microsoft 試験70-480
Microsoft社が提供しているJavaScriptの認定資格であり、実務経験がある人向けの資格といえます。実際に受験資格には「開発経験1年以上」の制限が設けられています。
HTML5プロフェッショナル認定試験
この資格はレベル1と2が設定されています。1はWebデザイナー・マークアップエンジニア・Webディレクター・Webシステム開発者向けにwebコンテンツ制作の基礎力を問われ、2はWebアプリケーションや動的Webコンテンツの開発・設計スキルを試されます。
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JavaScriptエンジニアの仕事内容や向いている人の特徴についてまとめてきました。JavaScriptは需要が高い反面、「どうやったらJavaエンジニアになれるのか?」「JavaScriptを習得したいがどうすればいいのかわからない」といった不安を持つ人も多くいるはずです。
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