退職した会社に再就職したい!成功しやすい期間や歓迎される人の特徴とは
転職をしたのは良いが、元の会社に戻りたいと考えている人はいませんか?外へ出てみて初めて元いた会社の良さを再認識する人も多いはずです。現在、退職した人を再び雇用する会社が増加しているそうです。結論、元居た会社に出戻りすることは可能です。それはなぜなのか?この記事では出戻り転職のメリット、デメリットと併せて徹底解説します。普通の転職とはどう違うのか?必見です。
目次
転職で辞めた会社に出戻りできる!現状はどうなっている?
有能な新人が確保しづらい実情
―人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』アンケート― の調べによると、2018年に、元自社にいた社員を出戻り再雇用したことがあると回答した人事担当者は、約650社のうち全体の70%を超えました。
出戻り社員の多い会社は、年々増えているようです。
理由は様々ですが、平成が終わった現在の雇用情勢でも依然として売り手市場であることが大きな原因です。
有効求人倍率が比較的高く、即戦力となる有能な新入社員が集めにくい状況だということもあるでしょう。
労働力の高齢化も出戻り再雇用に拍車をかける
2000年を境に、2030年まで65歳以上の人の割合が人口の30%を超えることが国の予測調査で判明しています。こういったデーターをみると、今後も企業が若い労働力を手に入れることに対して、困難を極めるという未来が現実味をおびてきます。
労働力自体の人口が減れば、企業は新しい人材を新卒登用以外で探さなければいけません。それが、自社の仕事や社風を元々知っている人だと理想的な人材になります。
そうなると、自然と一度自社を辞めた人でも、貴重な労働力として、それほどこだわりがなく再雇用するという会社の流れが自然と出来上がります。
出戻り転職のメリット
- 場馴れした即戦力の人材が多い
- 他社での経験が活きる
- 仕事への高いモチベーションが期待できる
- 人材募集のコストを減らすことができる
場馴れした即戦力の人材が多い
元いた職場に出戻りするわけですから、出戻り転職者は会社の内情に詳しく、その会社のやり方というものを熟知しています。再教育はある程度必要でしょうが、新人社員を教育する期間より短くて済みます。
おおよその出戻り社員は、経験を買われて元いた業種、配属先につくことが多いですから、即戦力としての働きが大いに期待できます。
他社での経験が活きる
一度、他社の仕事も経験していますから、他社のノウハウやスキルといった新しい風を再雇用してくれた会社に対し、吹き込んでくれることでしょう。
そういったことから、再雇用された人は会社の技術向上に貢献し、業績アップに繋げてくれる人材になる可能性が大です。
仕事への高いモチベーションが期待できる
出戻り社員は、再度雇用してくれた会社に対してありがたいという気持ちが強く、辞めたことへの後悔もあるでしょう。
ですから、さらに努力しよういう想いがあり、業務への高いモチベーションがあります。
また、一旦離職したわけですから、再度辞めるといった可能性は不測の事態以外はなかなかありえないでしょう。会社に対して強い愛着を抱いている人が多いはずです。
人材募集のコストを減らすことができる
新人を社員に登用すると、研修などを行わなければいけないため、高いコストが発生します。
出戻り社員のケースだと、その人となりやスキル、働く姿勢などがすでに分かっていることから会社側は教育するコストも削減できます。
さらに採用までにかかる時間も短縮でき、採用までの過程が短縮されれば、それだけ余計な費用をかけずにすむメリットもあります。
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出戻り転職のデメリット
- 社内の人間関係が悪化する可能性がある
- 待遇面のトラブルが起こることもある
社内の人間関係が悪化する可能性
一度会社を辞めた人間に対して、元から残っている社員の中には「一度辞めたくせになぜ出戻りしたのか」「またすぐ辞めるのでは?」など面白く思わない人がいる可能性もあります。
辞めたときに円満に退職できていないと、なおさらこれらの良くない感情を既存の社員に抱かせて、周りから嫌われてしまう出戻り社員がいるのも実情です。
「一度辞めた人間を再雇用したのだから、自分が辞めてもまた戻れる」と安直に考え、仕事にたいして熱意が薄れる社員が増加し、配属先全体の雰囲気も悪化させかねません。
待遇面のトラブル
他で実績のある人を再雇用するのですから、新人を登用するのとはわけが違います。出戻り社員の待遇評価は難しいのです。
新人なら低い給与でも良いですが、再雇用した出戻り社員を管理職などに雇う場合など、それなりの待遇を与えなければいけません。
そうなると既存社員との待遇面で差が発生し、元からいる社員から不平不満が出ることもあります。出戻り社員は、待遇面で周囲とのバランス調整が難しい立場なのです。
出戻り転職が成功しやすい人の特徴
評価されていた
実績があり人間関係も良好だったなど、在籍中に評価されていた人は出戻りを歓迎してもらえる場合が多いです。
当時の評価に加え、別の会社でのスキル・経験がプラスされた人物だと捉えてもらえるからです。
企業としても、選考過程での確認事項が減る、研修が不要、社風を理解しているのでミスマッチの心配がないといったメリットが後押しします。
円満退社できていた
前回の退社時に、転職する正当な理由を受け入れてもらっており、かつ引継ぎなどの面でも一切トラブルがなかった人も出戻り転職を成功させやすいと言えます。
仮に自分がいなくなった後に不備が発覚して大きなトラブルになっていたとしても、教えてもらえることはほとんどありません。
日頃から周囲とのコミュニケーションを大切にし、退職時の気配りもしっかりできていたのであれば心配ないでしょう。
一定期間在籍していた
企業側が感じる出戻り転職者のメリットとして、即戦力として期待できるというのは非常に大きなポイントです。
そのため、求められるスキル・経験を身につけているという確証がほしいというのが正直なところです。
前回の在籍期間がある程度長ければ、即戦力として期待できる人材だと判断してもらいやすくなります。
出戻りの明確な理由がある
今回、出戻りたい理由にしっかりとした根拠を提示する必要があります。
退職時のように「一身上の都合」というわけにはいきません。
ライフイベントなどの家庭の都合であっても、なぜまた自社で働きたいと思ったのか、理由を説明しましょう。
また、「退職後に得たスキルや経験がこのように活かせると思った」というような、より具体的なビジョンの提示も理由として認めてもらいやすいでしょう。
出戻り転職が難しい人とは?
上記にあてはまらないと、企業として有益な人材だと評価されることが難しいかもしれません。
例えば業績は評価してもらっていたものの、人間性に難ありだと思われていた場合はスムーズにいかない可能性もあります。
あまりにも短期で転職した人という印象を持たれていた場合、企業としても「またすぐに辞めてしまうのでは?」と懸念されることもあるでしょう。
信用に足る人物であることが出戻り社員として歓迎される第一条件なのです。
出戻り社員は意外と歓迎される
ブーメラン社員は当たり前になりつつある
出戻り社員のことを「ブーメラン社員」と呼ぶ風潮があるほど、世の中出戻り社員が一般化されつつあります。
とある人材サービス会社のアンケートでも、出戻り社員の再雇用に積極的な会社は70%を超えたという声もあります。
世の中が労働人口不足という側面もあり、出戻りを情けないと感じている人にとっては、このブーメラン社員ブームを前向きに捉え、発奮する材料にしたいところです。
出戻り転職に対する周囲の変化
90年代頃は精神論が根強く、「自社を辞めまで他社へ行ったのに、また辞めたというのは根性がない人間」という風潮があったでしょう。
しかし、現代では「転職はチャレンジ精神の現れであり、もう一度自社に戻ってきてくれるなら頼もしい」と考えてくれる企業が増えているのです。
古いビジネスモデルでは、1つの部署で長い間1つの業務をコツコツこなす人間が美徳とされてきました。そのため、腰の軽い人材は嫌われる傾向にあったのです。
現在はというと、多様化するビジネスモデルにおいて、トップダウン方式だけでなく、ボトムアップ方式で主体的にものを考えられる人間が求められています。
自ら思考を巡らせ、何が仕事にとって最善かと自分から動ける人材が求められているのです。
例え失敗したとしても、自分の意思で出戻り転職をしてくる社員に対して、人事担当者はその主体性を評価する傾向にあります。
元いた会社へ出戻りするまでのステップ
- 元同僚の紹介で出戻り
- 元上司と直接連絡を取る
元同僚の紹介で出戻り
出戻り転職で1番重要なのはコネクションでしょう。出戻りというのは、どの組織においても裏切り者というレッテルを貼られることが少なからずあるのは否定できません。
そうならないためにも、元いた会社の同僚などにコンタクトを取り、出戻りすることが可能なのか感触を確かめてみる必要があります。
さらに、同僚である後輩や先輩などを通じて、出戻りたい理由をしっかり伝えることが慣用です。ただなんとなく戻りたいなどといった理由では、周囲から冷たい目で見られ、例え出戻り転職できたとしても後悔することになるでしょう。
また、元同僚に会って話せるなら、直接会えることにこしたことはありません。戻りたいという誠意が伝わりやすいです。
そして、自身の状況を伝え、出戻りが可能な状況かどうかあたりをつけて、上司にアポイントを取ってもらうという形が出戻り転職の方法としては一般的なものだといわれています。
元上司と直接連絡を取る
元の会社で上司と揉め、辞めていないことが前提になりますが、出戻り転職するなら最低限元上司には直接連絡しましょう。
仮にも元上司ですから元部下に対してなんらかの情は、もっている可能性があります。場合によっては辞めた後でも、心配していてくださる上司の方もいるでしょう。
相談できる上司が複数存在する場合は、人事権を持っている人、それに近い権力を有している人に連絡すれば出戻りの可能性は高くなるはずです。
連絡方法は相手も忙しい人でしょうから、なるべく仕事の邪魔にならないかつ、記録が残るメールがおすすめです。
しかし、負担にならないメールで連絡してもレスポンスがない場合は、あなたに興味がないという意思表示になります。10日ほどを目処にレスポンスがなければ、すっぱり出戻りは諦めて、新しい未来に向かって転職活動をスタートする方をおすすめします。
退職時の自己分析をしてみよう
出戻り転職はメリットばかりではありません。退職した際のあなたの行動によっては、元の会社へ出戻りしても人間関係などで後悔することもあります。
例え慣れた仕事を素早くこなせる状況で、知り合いが多い職場に復帰できたとしても、不平不満を持つ人達の中で仕事をするのは相当のストレスになります。
もし、元の会社に出戻りたいのなら、自分が退職した時の状況を思い出し、「同僚と揉めていなかったか」「仕事の引き継ぎはしっかりやったか」など振り返ることも必要です。
その上で、十分なメリットがあれば、出戻り転職をすることをおすすめしますし、待遇は良くとも精神的にストレスを抱えることになりそうなら、その出戻りはミスマッチです。
出戻り転職にはメリット・デメリットも。広い視野でキャリアを描こう
- 出戻り社員は一般化されつつある
- 即戦力として働きやすい、他社での経験が活かせる点などがメリット
- 社内の人間関係や待遇面でのトラブルが起こる可能性がある点がデメリット
- 出戻り転職で重要なのは元同僚や元上司とのコネクション
- 出戻りしたいなら、退職時の状況を振り返ることも重要
元いた会社へ再び転職できるかどうかについて、メリットやデメリットを含め解説してきました。
出戻りこと「ブーメラン転職」は元いた環境だけに、順応しやすく、仕事がやりやすいという、通常の転職より働きやすい面も多いです。
しかし、待遇面や人間関係に気を使う場面も増え、出戻りで再雇用してもらえる可能性がある人は、十分に元先輩や後輩に相談して決断しましょう。
元職場から良い話しが来たからといって、反射的に出戻りを決めるのではなく、その前に一呼吸おくようにしましょう。
転職活動をはじめて「元居た会社に戻るべきか」を検討するのもひとつの手です。
転職のプロがあなたのキャリアを振り返りや軸決めのサポートをいたします。お気軽にご相談ください。
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