ベンチャー企業や中小企業から大手企業へ転職ってできる?転職エージェントがポイントを徹底解説!
大企業への転職は、規模が大きな仕事へのやりがい、安定した収入に手厚い福利厚生と魅力がいっぱいです。しかし、中小・ベンチャー企業から大企業へ転職できるのか不安に感じている人は多いのではないでしょうか?今回はそんな人に向けて、大企業へ転職するための準備や心構えをお伝えします。
目次
中小やベンチャーから大手企業へ転職する人が増えている
社会の多様性や新卒の離職率が追い風に
ダイバーシティーいわゆる多様性と呼ばれる性別や年齢、国籍にとらわれない働き方がマスコミなどを通して注目を浴びています。
それに加えて、近年の少子化などからくる人材不足もあり、大手企業が中小・ベンチャー企業からの転職者を採用する傾向が強まりつつあるのです。
しかし、もっとも大きな要因は新卒者の離職率の高さでしょう。
厚生労働省が調査した新規学卒就職者の離職状況(平成27年3月卒業者の状況)によると、入社3年以内の離職率はほぼ30%もあるのです。
そのため、近年では第二新卒者を中心に、中小・ベンチャー企業からの大企業転職者も増加傾向にあります。
大企業への転職には元企業の規模より自身のスキルが大事
大企業の中途採用においては、その人がどのような経験や技術をもっているかが重要視されます。
小さな会社で働いていたとしても、本人のキャリアや専門的なスキルが高ければ歓迎されます。あまり在籍していた元企業のスケールは問題になりません。
ベンチャー企業では、どのような専門的業務をしてきた人なのか、中小企業ですと、そのマネジメント能力の高さなどを採用の基準にしている大企業が多いようです。
中小やベンチャー企業から大企業へ転職するためには
- 若さを武器にする
- 同業界で勝負する
- 大企業の子会社から攻める
若さを武器にする
中途採用では、第二新卒の需要が高まっています。第二新卒は最低限のビジネスマナーと社会人経験を身に着けていると考えられているからです。
3年で新卒入社した会社を辞めてしまったと、マイナス思考に陥ってはいけません。短い期間、中小・ベンチャー企業で貴重な社会人経験を積めたというプラス思考で転職を考えましょう。
「数年間中小企業やベンチャー企業で○○といった経験が積めた」という中小・ベンチャー企業に入社したからこそ経験できたものをアピール材料にするべきです。
同業界で勝負する
大企業にはない中小・ベンチャー企業の強みは、業種の壁にとらわれない働き方の自由度です。
大企業では総務、経理、広報、営業といったように仕事が綺麗に部門別で細分化されています。
中小企業は大企業と比較して人手も資金も手薄なため、一人の社員が営業や広報などを兼ねているケースがあります。クリエイター件営業職を兼ねているベンチャー企業の社員もいます。
そのため、あらゆる仕事に対して、幅広い知識を持っている人達が多く存在します。一人でこなさなければならない仕事量が大企業の人と比較して多いのです。
大企業への転職では、そういった中小・ベンチャー企業出身者の業種枠を超えた知識の深さや経験が、強力な武器になります。
この武器を手に、より実績を評価してくれる前職と同じ業界へ転職アプローチすれば、良い手応えを得ることが可能です。
前職と同じ専門性と、他の業種も知る知識の広さがあれば、転職した後の「ジョブチェンジギャップ」にも悩まされないでしょう。
大企業の子会社から攻める
大企業に直接転職することが無理でも、その企業の系列子会社に転職することができればチャンスがあります。
もちろん系列子会社ですから、中小企業のケースが多々あります。
そこで重要な役職を任された、または飛び抜けた業績を発揮するなどした場合、親会社からスカウトを受けることさえあるのです。
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大企業が求めている人材
専門性の高さ
大企業が新プロジェクトを立ち上げたときに、そのプロジェクトの専門知識をもっている人材がいれば重宝されます。
中小企業、特に専門性の高いスキルに長けたベンチャー企業で働いてきたような人は、大企業が新プロジェクトをスタートさせようとしたときがチャンスです。
そういった人達は、なんらかの業種に特化した見識を買われ、即戦力として大企業へ転職できる可能性が高いのです。
マネジメント能力
仕事面において、個人の責任や裁量が大きいのが、中小・ベンチャー企業の社員です。
一人にかかる組織の負担が大きいため、若いながらも責任感があり、管理能力の高い人がいるケースが見受けられます。
大企業の社員は一人一人の能力は高いのですが、仕事の分担がはっきりしており、一人が組織全体を動かすというよりは、良い歯車であるといった人の方が多い傾向にあるようです。
組織のマネジメントができる監督的立場の人材不足は、大企業の課題の1つとしてあげられます。
若い組織の指導者は、大企業に歓迎されます。特にITやインターネット関係の企業は、若い社員の比率が多いため、彼らと歳の近いSV(スーパーバイザー)などは厚遇されます。
大企業は専門性の高さ、マネジメント能力のある人材を求めている
中小やベンチャー企業から大企業へ転職するメリットとデメリット
メリット
- 給与やボーナスが安定している
- 外国語の講座があるなど研修制度が充実している
- 有休が取りやすい
- 欠勤しても仕事の穴埋めをしてくれる人がいる
- 人材が多く多様な人脈が作りやすい
- 雑用に時間を割かれることがあまりない
待遇面では、自社内に大きな食堂や体を動かせるジム、社内託児所があるケースなど、福利厚生が安定しています。
営業でも大企業は名前が既に売れているため、最初から大きなアドバンテージがあります。
研修制度にしても、上が下の者を育てる社風や、社内的な余裕があるため、先輩後輩お互いが、焦らず育成、成長できる環境にあるのです。
大企業のプロジェクトは、スケール感が大きくやりがいがあります。若くしてそこに携われる可能性も出てきます。
お金だけではない、仕事に対するモチベーションの高さを維持できる環境といえます。
また、様々な外部門が存在するので、自分の知り得なかった世界の知識を知る人脈との交流が盛んになり、視野が広がるでしょう。
新人時代はコピーを取るなど、少しは雑用と呼べることをするかも知れませんが、掃除などの雑用は専門業者に任せている大企業がほとんどです。
デメリット
- 転勤が多い
- 転職者などの中途採用は昇進が厳しい
- 仕事の流れが遅い
- 仕事の固定化
大企業はそれだけの規模があるということですので、日本だけではなく海外にも多数の支社があります。
そうなれば「ジョブローテーション」といって新卒と同じく、転職者も適正を見るためにあらゆる職場を体験させられる異勤が発生します。
もし家庭があればケースにもよりますが、単身赴任をしなければならない可能性も出てきます。
出世争いも大企業ならではの激しさがあり、中途採用者は新卒ではないというだけで、色眼鏡で見られ、実力はあるのに出世ルートから外されるという大企業も中には存在するのです。
大企業は人材豊富なだけに、使えないと判断されれば、早期リストラも多いと覚悟してください。
特に実績を買われて、中途採用された中年あたりの中小・ベンチャー企業転職者はすぐに結果を求められ、出せなければあっという間に首切り対象になり得るのです。
また、専務や部長や主任といったように大企業は役職が多いところです。
一度仕事を提案して、それがどんなに良い案件でも、権力をもった複数人を通過してようやく承諾がおります。プロジェクトの進む流れが遅いというのは、大企業のデメリットと言えるでしょう。
大企業への転職で抑えておきたい2つのポイント
中途採用の多い大企業を選択する
大企業になればなるほど、組織の中でいかに上手く立ち回れるかが成功の鍵になってきます。そのためには、いかに転職してから早く職場に馴染めるかです。
大企業へ転職を目指すなら、中途採用が多い大企業に的を絞りましょう。そのような大企業は元からいる社員も中途採用者に慣れています。
他にも似たような境遇の転職者がいるので、働きやすい環境といえますし、企業の体質が中途採用の人間に対して活躍しやすい状態になっている可能性が高いはずです。
大企業のやり方を真似する
人が少なく、己の裁量である程度仕事のやり方が決まる中小・ベンチャー企業と、大企業の仕事の仕組みは違います。
大企業は簡単にいうと、仕事のマニュアルに沿って大きな組織がゆっくりと群れをなしながら動いて行きます。
中小・ベンチャー企業の仕事が「個人競技」なら大企業の仕事は「集団競技」でしょう。
そこで無理に自分の色を出して組織の輪を乱すような行動をしても、悪目立ちするだけです。始めは、大企業の仕事の流れを十分に真似してみましょう。
大組織としての仕事のやり方を学んだあとで、組織内でいかに「個」を出すかが大事なのです。
まとめ
- 社会の多様性や新卒の離職を理由に、中小やベンチャーから大手企業へ転職する人は増えている
- 転職するには、自身のスキルが重視される
- 大企業は専門性の高さやマネジメント能力を求めている
- 中途採用者に慣れている、中途採用の多い企業に的を絞るのがおすすめ
大企業で活躍できる人とは
近年では、中小企業やベンチャー企業で培った専門性のある知識を、大企業の組織内で活かせるチャンスが増えてきています。
早いうちから仕事においてリーダーシップをとることが多い、中小・ベンチャー企業出身者は主体性や多様性をもっている人が多いとされています。
トップダウン方式に慣れてしまっている大企業の集団に一種のカンフル剤的な役割も期待されています。
しかし、何事も実績ありきです。いくら第二新卒で若くても、元いた会社を漠然と辞めただけの人間を大企業が簡単に雇うことはありません。
中小・ベンチャー企業から大企業に転職を考えている人は、若いうちからマネジメント能力や一芸に秀でた専門的知識を十分積んでから、大企業への転職を考えましょう。
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