転職の職務経歴書に志望動機を書く理由を解説!書かない場合はどうなる?履歴書とかぶらない書き方をご提案
職務経歴書は書き方が決まっておらず、どうやって書けばいいのか悩みがちです。志望動機は履歴書と職務経歴書でどう書き分ければ良いのでしょうか。また志望動機を書かないとどうなるのでしょうか。今回は職務経歴書の「志望動機」に焦点を当てて解説します。
目次
職務経歴書に志望動機を書く理由
「履歴書にも志望動機を書くのに、なぜ職務経歴書にも志望動機を書くのか」。
まずは、そんな疑問にお答えします。
履歴書の志望動機の補完
履歴書の志望動機欄は、小さすぎて書ききることができなかった、という方もいらっしゃるかと思います。
しかし職務経歴書は自分で自由に調節して書くことができるため、文章量を増やしてアピールすることができるのです。
履歴書に書ききれなかったことを詳しく書くと良いでしょう。
職務経歴と絡めたアピールができる
採用担当者が職務経歴書の志望動機を読むときは、職務経歴と照らし合わせながら読みます。
自分の職務経歴と絡めて志望動機を書くことで、一貫性のある志望動機になるでしょう。
一貫性のある内容は伝わりやすく大きなアピールとなります。
採用担当者に興味を持ってもらえる
実は、履歴書よりも職務経歴書で判断しているという採用担当者も多いのです。
業務中の限られた時間の中で複数の応募者と会う採用担当者としては、職務経歴書にザっと目を通してある程度の判断をしてしまう事もめずらしくありません。
志望動機で目を引く事ができれば面接もスムーズに進みます。
こういった事が、職務経歴書に志望動機を書く理由です。
職務経歴書に志望動機を書かないとどうなるのでしょうか?
ではどうして職務経歴書には、必ず志望動機が必要なのでしょうか?
「志望動機を書かないとどうなるのか?」という疑問にお答えします。
書かなくても問題はない
まず、職務経歴書に志望動機を書かなくても原則問題はありません。履歴書に志望動機を書いているかと思います。基本的にはそれで十分です。
職務経歴書に志望動機を書かないことで、マイナスなポイントになることはありません。
アピール不足になる可能性
しかしマイナスにはなりませんが、プラスになることもないのです。
職務経歴書の志望動機は、「書かないとマイナス」ではなく、「上手く書けばプラス」になるのです。
そのため、他の転職希望者に比べてアピール不足になる可能性があります。
志望動機が上手く伝わらない可能性
履歴書の志望動機欄は小さいため、志望動機の全てを書くのは難しいでしょう。
履歴書の志望動機だけでは、上手く伝わらない可能性があります。
職務経歴書の志望動機のポイント
職務経歴書の志望動機を書く際のポイントをお伝えします。
しっかりと意識しながら志望動機を書いていきましょう。
具体的で明確な志望動機を書く
数ある同じ業界や職種の企業からなぜ応募先企業を選んだのか、具体的に書きましょう。
具体的に書くためには、入念な企業リサーチが必要になります。業界内での立ち位置・企業理念・事業内容などをしっかりと調べた上で、自分が感じた応募先企業の魅力を書きましょう。
実体験をベースに自分だけの言葉で書く
具体的に書くために必要なのは、実体験とオリジナルの表現です。
多くの志望動機を見て来ている採用担当者の印象に残るためのコツは、自分の体験をベースにする事です。
現職では自身が実現できない事と応募先企業独自の魅力を結びつけると、オリジナリティを出す事ができます。
企業にとって、自分を採用するメリットを書く
企業に対して、「自分が入社したらこんなメリットがあります」という内容も書きましょう。
これまでの経験を活かせる形がベストです。未経験な職種だとしても、何かしら今までの経験を活かせるはず。
営業スキルやマーケティングスキル、具体的に職種へ直結するスキルなど、企業へ提案するイメージでメリットを書くと良いでしょう。
こんな志望動機はNG
反対に、志望動機のNGパターンを紹介します。
一度、自分で書いた志望動機を見直してみてください。
具体性がない
漠然とした志望動機では、「なぜこの企業に応募したのか」ということが伝わりません。
例えば、以下のようなものが当てはまります。
・社会貢献をしたい
・企業理念に共感して〜
・人の役に立ちたい
もしこれらのような内容を書く場合には、より具体的にして書く必要があります。
受け身な姿勢
経験が少ないとしても、「学ばせていただく」という姿勢ではなく、「働いて価値を提供する」という姿勢が求められます。
会社で学べることはたくさんありますが、学校ではありません。「応募先企業はクライアント先」という意識を持って、志望動機を練り上げましょう。
志望動機が「待遇」や「会社の知名度」になっている
志望動機が「休みの多さ」「給料・待遇の良さ」「会社の知名度」だと採用担当者は「ただ楽をしたいだけなのかな?」と思ってしまいます。
会社の表層的なことだけじゃなく、内面をしっかりと見て志望動機を書きましょう。
職務経歴書の志望動機の注意点
具体的に、職務経歴書の志望動機を書くときの注意点をお伝えします。
志望動機の文字数
志望動機の文字数は、300〜500文字前後が目安です。
職務経歴書は自由に書くことができますが、長すぎると冗長な文章になり、読む側が疲れてしまいます。読む側の目線に立ち、簡潔で読みやすい文字数を心がけましょう。
熱意を長文にして書くよりも、相手目線を意識することが大切です。
志望動機を書く順番
職務経歴書には、決まった形式がありません。そのため、どこに志望動機を書くべきか悩む方もいるでしょう。
しかし書く順番はどこでも問題ありません。
一般的には、職務経歴の後に書くことが多いです。
面接を想定する
面接では履歴書や職務経歴書を基に受け答えがなされます。
特に、志望動機は採用担当者が注視するポイントです。書類に記載した志望動機を基に、質問されるということを意識しておきましょう。
あらかじめ質問を想定しておけば、面接時にスムーズに答えることができます。
志望動機の例文
志望動機の例文を載せておきます。こちらの例文をヒントに志望動機を書いていきましょう。
未経験職種への転職
例)前職が営業職→システムエンジニア(技術職)への転職を志望する場合
前職では主に個人営業を担当しておりました。
そこでは主にシステムエンジニアに向けて営業をすることが多く、システムエンジニアの課題についてよく考えさせられました。
今後は私自身がシステムエンジニアになることによって、営業職時代に感じていた課題を自ら解決していきたいと思っております。
貴社の主力サービスである「◯◯サイト」に関連するシステム開発業務に応募させていただきました。
それは業界内でも圧倒的に信頼度が高いサイトであり、ユーザーへの価値提供に魅力を感じたことが理由です。
また、さらなる改善をすることでより大きな集客が見込めると感じているからです。
私が貴社でシステム開発の改善を行い、ぜひ貢献させていただければと思っております。
ポイント:「なぜ職種を変える必要があるのか?」という点を具体的に記載しましょう。
未経験でも志望動機につなげやすいスキル
- 他者とのビジネスコミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
- 交渉力
- 企画提案能力
- 問題解決能力(トラブルなど)
- 改善能力
これらのスキルは経験で志望動機に含めやすいものの例です。
新たな職種の仕事内容に紐付けする事で志望動機に含めやすくなります。
前職と同じ職種への転職
例)前職が営業職→営業職への転職を志望する場合
前職では主に個人営業を担当しており、営業ノウハウやコミュニケーションスキルを身につけてきました。
最初は営業成績が最下位からのスタートでしたが、上司の助言から学び徐々に営業成績を上げることができました。
結果、入社1年後には社内実績1位を獲得。退職までトップ成績を守り続けることができたのです。
この経験から営業の本質を学ぶことができたので、次は前職とは違う場での営業に挑戦したいと思っています。
貴社は数年前から、法人営業の新規開拓に力を入れているとお聞きしました。
貴社で法人営業に尽力し、事業展開に貢献できるのではないかと考え、応募いたしました。
ポイント:前職での実績をしっかりとアピールし、「さらに挑戦したい」という気持ちを伝えると良いでしょう。
「守りの転職」ではなく、「攻めの転職」という姿勢が重要です。
過去に経験していた職種への転職
例)過去に営業職を経験→前職はシステムエンジニア(技術職)→営業職への転職を志望する場合
私は3年間、個人営業を経験しました。システムエンジニア向けの営業で、課題を解決してきました。
しかし営業を経験する内に、「自分でもシステムを開発し、自ら改善していきたい」と思うようになったのです。
その後システムエンジニアへと転職し、2年間システム開発に従事してきました。
前職ではシステムエンジニアの課題を改善しておりましたが、営業の醍醐味が忘れられず、再度営業職へ転職することを決めました。
貴社は強い営業力を持っておりますが、さらに営業部門に力を入れることによって、業界No.1まで押し上がれると感じています。
貴社で営業担当として尽力し、事業拡大へ貢献させていただきたいと思っております。
ポイント:「なぜ過去の職種に戻ってきたのか」について聞かれる可能性が高いです。具体的に記載しておきましょう。
履歴書の志望動機とかぶらないようにするには?
「履歴書の志望動機と職務経歴書の志望動機がかぶってしまう」
こんな悩みのある方へ向けて、かぶらないようにする方法をお伝えします。
書き方を変える
第一原則として履歴書と職務経歴書の志望動機には、共に一貫性がなくてはなりません。どちらにも違う内容を書いていると採用担当者が混乱し、何も伝わらなくなります。
そのため、本質の内容を変えてはいけません。
しかし、大元の内容は同じでも一部書き方を変えるのは大丈夫です。例えば、前職でのエピソードを変えるなど、さらにアピールしたいことを書くと良いでしょう。
詳しく書く
履歴書の志望動機欄は、小さいので要点をまとめて書きましょう。
場合によっては、文の最後に「詳細は職務経歴書に記載」という旨を書いておくと、採用担当者も読みやすくなります。
職務経歴書の志望動機はもう少し長く書くことができるので、より詳しく補えるようにすると良いでしょう。
まとめ
職務経歴書の志望動機を書く理由や、具体的な書き方を解説しました。
熱意を伝えるだけでは、企業側がメリットを感じられません。主観的になってしまいがちな志望動機ですが、一度自分を客観視して、友人にアドバイスするような意識で書くことが必要です。
「自分が入社したら貢献できること」や「応募先企業にしかない具体的な志望動機」をしっかりと意識して書きましょう。
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