面接のアイスブレイクでアピールするコツを解説!面接官は何を見ている?禁じ手も確認して転職面接に活用!
面接のアイスブレイクは、ただの雑談の時間ではありません。アイスブレイクを雑談と捉えて安易に受け答えしてしてしまう求職者は多いです。しかし、アイスブレイクには面接官の明確な意図、見ているポイントがあるのです。今回は、自分をアピールする絶好の機会「アイスブレイク」の、コツから禁じ手までを紹介します。ぜひ転職を成功させるヒントにしてください。
目次
アイスブレイクとは?
アイスブレイク(ice break)とは、ミーティングや面談、面接の場など初対面の人が集まる場でその場の緊張した雰囲気を和らげるために用いられるちょっとした雑談のことです。
アイスブレイクを行うことにより、活発なコミュニケーションが生まれ、リラックスした状態で本題に入りやすくなることが期待できます。
アイスブレイクは雑談程度の会話ではありますが、自分の人間性や性格、コミュニケーション力をアピールできる重要な機会でもあります。
面接官はなぜアイスブレイクを入れる?
アイスブレイクを、ただの雑談ではなく有効な時間にするために、まず面接官の意図を理解しておきましょう。
面接官がアイスブレイクを入れる理由は3つです。
1. 求職者の緊張をほぐすため
2. 和やかな雰囲気を作り出すため
3. 求職者とのコニュニケーションを円滑にするため
面接官は、面接用に準備して作り上げてきた求職者ではなく、本来の求職者の声を聞きたいと思っています。
言い換えれば、履歴書に書いていない本音の部分を引き出し、「本当のあなた」と話したいのです。緊張した状態では、本当の自分を出すことができないでしょう。
また、採用側と採用される側という上下関係を強く感じさせては、求職者が思うように言いたいことを言えない場合もあります。
そうなると、企業側もせっかく来てくれた優秀な人材を逃してしまうことになりかねません。
アイスブレイクで面接官と求職者の間の心理的な壁がなくなれば、お互いにリラックスしてコミュニケーションを取ることができます。
面接官は、コミュニケーション不足で優秀な人材を不採用にしてしまうリスクを、アイスブレイクを入れることで回避しているのです。
アイスブレイクでは面接官との距離を見極めよう
面接が始まり、求職者が自己紹介をした後にアイスブレイクが入ることが多いです。
自分の人柄を面接官に伝えるためには、用意してきた回答を棒読みするのではなく、時には素に近い自分を出すことも必要です。
そのためにも、アイスブレイクでは面接官との距離感を掴むようにしましょう。
今日は思い切って懐に飛び込んでいい雰囲気なのか、距離をとって話す方がいいのか。アイスブレイクで掴んだ距離感に応じて、その後の面接で「自分の出し方」を変えていきます。
また、面接官のタイプを見極めるのも重要です。
面接官の中には、堅めで真面目な人もいれば、フランクに接してくれる人もいます。近い距離感を「なれなれしい」と思う面接官がいる一方で、「親しみやすい」と思う面接官もいます。
面接官のタイプと距離感を見極め、どこまで自分を出して良いかを考えるのも、アイスブレイク中の大事なポイントです。
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面接官がアイスブレイク中に見ているポイント
面接官がアイスブレイクを入れる目的は、「緊張感をほぐしてコミュニケーションを円滑にするため」と話しました。
ですが、実はそれだけではありません。アイスブレイクにもかかわらず、面接官がチェックしているポイントがあるのです。
求職者の声のトーンや落ち着いて対応できるかどうか
採用後の職場では、重要なプレゼンテーションや商談を任されたり、不測の事態に緊急の対応を迫られることもあるでしょう。
即戦力で働ける人間として、「落ち着きがあるか」、「何事にも慌てずに対応できるか」も見られています。
声のトーンは、低くゆっくり話す方が信頼できる人間だと思われます。
また、どんな質問が飛んできても慌てずにどっしりと構えている人の方が、面接官も「安心して仕事を任せられる」と思うものです。
コミュニケーションスキル
自分から積極的にコミュニケーションを取れる人間かどうかも、アイスブレイクでチェックされています。
企業で働く以上、例えばエンジニアであってもWebデザイナーであっても、コミュニケーション能力は必須だからです。
アイスブレイクの質問の中には、「はい・いいえ」だけで答えられる質問もあります。
だからといって、「はい・いいえ」だけで会話を終わらせてしまっては、コミュニケーション能力が低いと思われてしまいます。
無理に会話を盛り上げる必要はありませんが、自分から会話の内容を広げるくらいのコミュニケーション能力は示しましょう。
適切な受け答えができるかどうか
会話をしていて「どうも話が噛み合わないな…」など、もどかしい思いをした経験はありませんか?
ほとんどの場合、相手が以下のようなことをしているのが原因です。
・質問とは関係ないことを答える
・話があちこちに飛ぶ
・質問に質問で返してくる
・いつまで経っても結論を言わない
アイスブレイク中の受け答えでは、自分が同じことをして面接官を困らせないように気をつけなければいけません。
会話のキャッチボールがうまくできないと、「一緒に仕事がしにくい」と思われてしまうでしょう。
「結局、何が言いたいの?」となってしまっては、せっかくのアイスブレイクの時間が逆効果になってしまいます。
アイスブレイクで面接官がよくする質問・話題は?
面接官がアイスブレイクでする質問や話題は、だいたい決まっています。
うまく答えようとするのではなく、しっかりコミュニケーションが取ることが大事です。
趣味
アイスブレイクでは、よく趣味について聞かれます。求職者の人柄や資質を知ることができるからです。
特に趣味がないから答えられないという人も、自分の好きなことを書き出したり、休日の過ごし方を思い出してみてください。
自分では趣味と思わずに継続してきたことや無意識の習慣が、趣味の発見につながるかもしれません。
面接に備えて、今から新しいことにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
天気
夏の晴れの日であれば「今日は暑いですね」。
雨の日であれば、「足下の悪い中、お越しいただいてありがとうございます」。
アイスブレイクで面接官がよく言うフレーズです。
「はい、以外に答えることないよ!」と思うかもしれませんが、「はい」以外にプラスの一言を付け加えるようにしましょう。
「はい、暑すぎて溶けてしまいそうでした。でも、御社が冷房をかなり効かせてくださっていたので生き返りました」などです。
深く考える必要はありませんが、ちゃんとコミュニケーションが取れることを見せておきましょう。
移動手段
求職者が遠方から面接を受けにきている場合もあります。
「ここまで迷わずに来れましたか?」や「電車の乗り換えは大丈夫でしたか?」なども、面接官がよくする質問です。
「はい、いただいたアクセスマップのおかげで迷わずに来れました」など、こちらもプラスの一言を添えて答えるようにしましょう。
企業周辺の土地について
採用後に働くイメージをしてもらうために、企業周辺の土地について話題に出す面接官もいます。
「◯◯というトンカツの美味しいお店がありましてね」など、周辺のお店情報などを教えてくれることもあります。
「ぜひ帰りに行ってみます」や「おすすめのメニューはありますか?」など、自分から話題を広げることも意識しましょう。
面接官と求職者の共通点
上記以外に、面接官と求職者に共通点がある項目は、アイスブレイクの話題になることがあります。
たとえば出身地や出身校、やってきたスポーツや趣味が同じなど、履歴書の中から共通点を見つけて話題にされます。
履歴書に書いたことについては、話を展開できるようにしておきましょう。
アイスブレイクでアピールするコツ
アイスブレイクでアピールするコツ、それは会話を通して「自分の資質」を伝えることです。
好きになった理由や取り組んだ姿勢、そこから得た気づきなど、趣味の答え方ひとつでも様々な資質をアピールできます。
・向上心
・忍耐力
・継続力
・真面目
・責任感
・勤勉
・社交性
たとえば趣味が読書だとしましょう。
「読書です」とだけ答えた場合と「論理的思考力を鍛えたり、IT業界の最新情報に触れるために1ヶ月に最低3冊は本を読みます」と答えた場合。
面接官に伝わる印象が全く違います。向上心・勤勉・継続力など、素晴らしい資質を持っていることが伝わります。
他にも、「学生時代にサッカーをされていたのですね?私もサッカーをしていましたよ」と、面接官が話したとしましょう。
「そうなのですね」と、一言で会話を終わらせることもできます。
でも、「ポジションはどこだったのですか?」など自分から積極的に話を広げれば、社交性の高さも伝わるでしょう。
伝える情報量を増やして、自分が採用後も活躍できる人間であることを面接官にアピールするのが、アイスブレイクのコツです。
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アイスブレイク中の禁じ手
個人の思想信条に関わることを話す
政治・宗教に関することを自分から話したり、その話題になってしまった時に特定の思想や考えを批判してはいけません。
例えば「△△党の政策は良くないと思います」など話して、もし面接官がその政党の熱烈な支持者であればどう思うでしょうか?
面接官も人間です。おそらく気分を害するでしょう。政治・宗教など思想信条に関わることは、とてもデリケートな話題なのです。
面接官がこれらの話題を振ることは採用ルールで禁止されていますので、自分から突っ込んでいかないように気をつけましょう。
特に最近のニュースの話題が出た時などに、話が脱線しないように注意が必要です。
ネガティブなイメージのある趣味を答える
ギャンブル・お酒などを面接の場で趣味として答えるのは望ましくありません。
ただし、カジノゲーム業界やお酒に関わる業界への転職など、転職先の業界によってはOKの場合もあります。
もちろん趣味は個人の自由ですが、面接官の印象を考えてみましょう。
ギャンブルやお酒が趣味だと、どうしても「だらしない」「お金にルーズ」といった印象をもたれがちです。
あなたが実際にどういう人間かよりも、どういう人間に見られるかを考えて答えることが大切です。
素の自分を出しすぎてしまう
リラックスしすぎて、素の自分を全てさらけ出してはいけません。どこまで自分を出すか、バランスが大切になります。
面接官が知りたいのは「求職者の本音」であって、「素のあなた」ではないのです。緊張感がなくなると、つい余計な一言を言ってしまったりするものです。
アイスブレイクといえど、適度な緊張感を保って話すようにしましょう。
アイスブレイクに長時間を費やしてしまう
アイスブレイク中は、面接官も求職者もリラックスした雰囲気になります。
質問も堅苦しいものではないので、ついつい気持ちが乗って話しすぎてしまう場合があります。
面接官がベテランであればキリの良いところで切り上げてくれるのですが、面接官が必ずしもベテランとは限りません。
30分の面接のうち結局10分をアイスブレイクに費やしてしまい、準備してきたことを出し切れず後悔したという話もよく聞きます。
アイスブレイクは適度な時間内に終わらせることを意識しましょう。
アイスブレイクは合否に影響する?
率直にいいますと、転職面接においてアイスブレイクの内容が合否に直結するということはありません。
面接では、もっと重要な質問があるからです。志望動機や前職での経験などの方が重視されます。
ただ、何度も話してきましたが、面接官は「求職者がどんな人間なのか」を知りたいと思っています。
求職者が、採用後に活躍できる人柄や資質を持っているかどうかも、アイスブレイクを通して見極めたいのです。
その意味では、アイスブレイクが「合否に全く影響がない」とはいえないでしょう。
アイスブレイクは自己アピールの絶好の機会
面接では、必ずといっていいほどアイスブレイクの時間があります。
ただ「緊張をほぐしてくれているのだ」と気を緩めるのではなく、アイスブレイクの時間も有効活用してアピールするべきです。
大切なことは、採用後に活かせそうな人柄と資質を見せること、そしてコミュニケーション能力を見せることです。
アイスブレイクの時間を使って、面接官にあなたの魅力をしっかりと伝え、ぜひ転職を成功させてください。
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