ライトニングトークを上手くこなすプレゼン術を紹介!目的や準備することは?プレゼン力を転職に活かそう
ライトニングトーク、略してLT。これをうまく行い、転職に生かす方法を紹介します。ライトニングトークが苦手なばかりに、せっかく実力があるエンジニアが正当に評価されないケースは多いです。ライトニングトークは決して難しいものでも、センスで勝負するものでもありません。コツを知っていれば、転職に十分生かせます。目的を明確にし、するべき準備をきちんと行うのが重要です。
目次
ライトニングトークとは
そもそもライトニングトーク(LT)とは何でしょうか。
ライトニングトークは様々な形式がありますが、簡単にいうと持ち時間約5分で行う、短いプレゼンテーションです。
カンファレンスやフォーラム、勉強会などでもよく行われます。
エンジニアならば、技術だけでなくライトニングトークのスキルも求められますが、実際のところ苦手としている人も多いです。
ライトニングトークの目的を定める
ライトニングトークでプレゼン力を上げたいのならば、まずは目的を明確にしましょう。
何について発表し、聴衆者にどうしてほしいのかについて明確にするところから始めてください。
ライトニングトークの聴衆者はどんな人かを明確にする
次に、自分のライトニングトークを聞きに来る聴衆者はどんな人なのか、についてを明確にしてください。
同業者のエンジニアなのか、プログラミングについて全くの素人なのか、ヘッドハンティングを考えている人たちなのか。
聴衆者がどんな人なのかを理解することで、何について話せばいいのか、どんな専門用語はどれくらい使っていいのかが見えてきます。
ライトニングトークの聴衆者にどうなって欲しいかを考える
自分のライトニングトークを聞いた聴衆者にどうなって欲しいのかを考えてみましょう。
新しい知識を得て欲しい、自分に興味を持って欲しい、楽しい時間を過ごして欲しい…。色々とあるのではないでしょうか。
面接になると自分のことや出来ること(スキル)を知ってほしい、ということになるかもしれません。
これらを明確にし、ゴールを設定します。
ライトニングトークの内容を考えていく上で迷ったり悩んだりした時には、このゴールを目指せばブレません。
ライトニングトークの内容を決める
目的を定めたら、次はライトニングトークで何を話すのかを決めましょう。
自分はどんな立場で発表するのか
自分の立ち位置を決めると内容がブレません。具体的に以下の例を挙げます。
1つ目に「その分野のエキスパートとして話す」ことです。
精通している分野ならば話しやすいでしょう。ただし、聴衆者を置いてけぼりにしないように注意が必要です。
2つ目に「初心者として話す」ことが挙げられます。
初心者という視点でどんなことに苦労し、どんな風にして学んでいったのかは、共感を得られやすい話題といえます。その代わり、内容が薄くなり過ぎないように注意しましょう。
最後に「失敗経験について話す」ことも重要です。
失敗談は面白くためにもなるため、万人受けしやすいです。しかし初歩的過ぎる失敗は人柄を疑われてしまう可能性があります。
持ち時間は5分間
あれもこれも話したい事が多くなってしまいがちですが、ライトニングトークの持ち時間は基本5分です。欲張り過ぎてはいけません。
詰め込み過ぎるとかえって内容が薄くなり、聴衆者の印象に残らなくなってしまいます。
予備や知識がなく、自分で自分のことを全く知らなくて興味もない状態でこの発表を聞いたら、印象に残るのか、考えてみてください。
発表者の紹介はライトニングトーク中、1分程度で十分
転職を視野に入れてライトニングトークをする場合、自分のことを知って欲しい、興味を持って欲しいと思うものではないでしょうか。
そのため自己紹介に力が入ってしまいやすいですが、持ち時間が5分なら、自己紹介に割く時間は1分程度で十分です。
「採用したい!」と思わせる要素は、発表者のキャラクター性や趣味ではありません。
何ができて何をしたいのか、そしてどんなポテンシャルを持っているかです。
興味を持ったら検索したり連絡を取ったりします。そうさせたいと思わせるトークが必要なのです。
スライド作成のコツ
話すだけの面接なら必要ありませんが、選考によってはスライドが必要になることもあるでしょう。
テーマや内容が決まったら資料・スライドの作成をします。
ライトニングトークの準備の中で1番力を入れる人が多い部分ですが、欲張り過ぎるとかえって空回りしてしまいます。
スライドはあくまでプレゼンテーションの道具に過ぎない
スライドは目的ではなく、手段であるのを忘れないようにしましょう。
ライトニングトークでしゃべることを全てスライドに書いてしまっているのならば、しゃべる必要はありません。
無言でスライドを流したり、印刷した紙を配ったりすればいいだけになってしまいます。
しゃべる台本とスライドは別々に作りましょう。スライドはあくまで補助的な役割であるのを忘れないでください。
スライドは1分1枚かフラッシュにする
ライトニングトークにおいてスライドは1分1枚が一般的です。しかし、その一方でフラッシュプレゼンテーションと呼ばれる手法もあります。
これはスライド1枚当たりの情報量を削り、何枚ものスライドをスピーディーに流す方法です。テンポを重視したい人は挑戦してみましょう。
ライトニングトーク初心者は、スライドを操作しながらよどみなくしゃべるのは意外に難しいので、まずは基本の1分1枚がおすすめです。
ライトニングトークで難しい言葉は使わない
聴衆者に合わせて専門用語を使うかどうかを決めましょう。
基本的に難しい言葉、多くの人が知らないであろう言葉を使うのはおすすめできません。
ライトニングトークは5分間と時間が限定されています。用語の説明に時間を取るのはナンセンスです。
難しい専門用語を使っても「スゴイ人」には見えません。
「何を言っているのか分からない」「自分には関係ない分野で活躍している人」に見えてしまいます。
転職の成功に繋げたいのならば、「分かりやすい説明ができる人」を目指してください。
誤字脱字は発表者の信頼性を下げてしまう
スライド作成をするうえで気を付けたいのが誤字脱字です。何度も読み返してみましょう。
パソコン上で読み返すだけでなく、印刷してチェックするのもおすすめです。変換ミスなどにも注意してください。
スライドに誤字脱字があると発表内容もいい加減なのではないか、間違っているのではないかと疑われてしまいやすいです。
履歴書と同じで、少しあるくらいならあまり支障はありません。しかし多すぎると問題になってしまいます。
著作権を軽視しない
どんなに小規模で内輪の集まりのような勉強会などであっても、ライトニングトークをする場合、著作権をおろそかにしてはいけません。
データを用いる場合は出典を必ず明記してください。
これをおろそかにすると発表内容の信憑性が欠けるだけでなく、発表者の評価も下がります。
著作権に対する意識の低さは「知らなかった」では済まされません。
会社全体のコンプライアンス意識にも関わるため、転職のチャンスを逃してしまいます。
逆に使用したデータや図の出典をきちんと明記しておくと、「しっかりした人」「信頼できる内容」と評価されやすいです。
本番のライトニングトークで上がらないために
スライドができたら、本番で上がってしまわないように練習してみましょう。
練習はただ滑らかにしゃべればいいというものではありません。姿勢やテンポ、表情にも注意してみてください。
練習風景を撮影して改善点を探す
自分の発表シーンを撮影・録画しておくと、改善点が見つかりやすいです。
自分では堂々としゃべっているつもりでも、猫背になっていたり早口になっていたりする場合も少なくありません。
客観的に自分はどう見えているのかを知りましょう。
笑顔ではっきり喋る
笑顔ではっきり喋ることも意識します。簡単で当たり前のことですが、意外とおろそかにしてしまいがちな部分です。
自己紹介を長々とする必要はないと解説しましたが、ライトニングトーク全てが自己紹介ともいえます。
笑顔ではっきりとしゃべる、堂々と振舞う、そんな人材であることをアピールして転職に繋げましょう。
時間が余った時の対処法について考える
ライトニングトークの練習では当然時間配分も見てみましょう。5分間で質問受付も含めてピッタリ終わらせられるのが理想です。
長くなり過ぎてしまうと強制終了になる場合が多いので気を付けてください。
そしてもう1つ、時間が余ってしまった場合です。無言で気まずい空気が流れてしまうのはもちろん良くありません。
「時間が余ってしまった時用のネタ」をいくつか用意しておきましょう。非表示スライドを作っておくのもおすすめです。
質問をある程度予測しておいて、その時用にスライドを作っておくのもいいでしょう。
器材を扱う練習も忘れない
ライトニングトークの練習では主に「しゃべる」練習に力を入れてしまいがちですが、機材の扱いも忘れないでください。
当日、スライドが開けない、PCとの接続がうまくいかないなどのトラブルがあると全てが台無しです。
スライドだけでなく、PDFやローカルオンラインなど、いくつかの予備の資料を作っておくと当日慌てません。
ライトニングトークのユーモアは少しで十分
ライトニングトークはユーモアがあれば盛り上がります。しかし必須ではありません。
内容が薄くても盛り上がれば勝ち、のような風潮もありますが、実際はユーモアにこだわらなくても大丈夫です。
転職のチャンスを掴みたかったり、プレゼン術を上げたいと思っていたりするのならば、内容や分かりやすさを重視するべきです。
ユーモアはほんのオマケにすぎません。余裕があったら入れれば良い程度のものです。
無理やり笑わせようとするのではなく、まずは自分が笑顔で発表するのを目指しましょう。
ライトニングトークで転職のチャンスを掴もう
ライトニングトークを作るコツについて解説しました。
ライトニングトークは自分が何を主張したいかだけでなく、相手のことも考えなければなりません、
聴衆者がどんな人たちなのか、何を求めているのかを踏まえた上で、自分が聴衆者にどうなって欲しいのかを明確にするのが大切です。
内容は内輪ネタになり過ぎず、ユーモアは程々に抑えましょう。
分かりやすいかどうか、興味が持てるかどうかを予備知識ゼロの聴衆者の気持ちになって判断してください。
特に転職を意識していると、自己主張が激しくなってしまいやすいです。
しかし実際は自己主張よりも、信頼できて分かりやすい発表をすることで、「こんな人材が欲しいな」と思ってもらえます。
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