Vtuber運営企業一覧!各社のVTuber事業や起用事例を紹介
コロナ禍頃から、自分以外の2Dまたは3Dのアバターを使用してYouTubeで活動するVTuberが増えており、企業でもVTuberをプロデュースしたり起用したりするプロジェクトが増えました。本記事ではVTuberの運営企業や活用事例を紹介します。
目次
VTuberプロデュース企業9社
株式会社アップランド「.LIVE」
株式会社アップランドが運営しているのがVTuberプロダクション「.LIVE」です。
電脳少女シロさんの活動で知られ、その後女性VTuberグループ「アイドル部」がデビューしています。
LIVE2D配信はしておらずLIVE3Ⅾ配信のみで、Youtubeのみにとどまらず書籍やテレビなどタレントとしての活動も手掛けます。
カバー株式会社「ホロライブプロダクション」
カバー株式会社は配信システム開発、VTuber事務所の運営、コンテンツ開発といった事業を展開している企業です。
同社はVTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営しており、約3,500万人のファンを有する大手VTuber事務所の1つです。
2023年3月に東証グロース市場に上場しました。
株式会社mikai「Re:AcT」
「Re:AcT」は、株式会社mikiが運営するVtuber事務所です。
歌以外にゲーム配信を行うVtuberも所属しており、元「KAGAYAKI STARS」で知られていました。
女性の活躍が目立つ事務所で、「ReAliz」「kaleidscope」「sinkirow」「Parfait」などタレントの多様性を重視したレーベルを開始しています。
ANYCOLOR株式会社「にじさんじプロジェクト」
ANYCOLOR株式会社はバーチャルライバープロジェクト「にじさんじプロジェクト」をはじめとし、海外VTuber事業や新規事業を行っているエンタメ系スタートアップ企業です。
「にじさんじプロジェクト」は約100名の所属ライバーがYouTube等の動画配信プラットフォームにて活動しています。
2022年6月に東証グロース市場に上場したところ利益・売上高ともに急成長が続き、2023年3月にプライム市場へ市場区分の変更申請を行いました。
774株式会社「774 inc.」
名前に「ななし」とつく活動者による774株式会社が運営しているのが「774 inc.(ななしいんく)」です。
「有閑喫茶あにまーれ」「ハニーストラップ」「シュガーリリック」「ブイアパ」「緋翼のクロスピース」の5グループが2023年3月21日に統合し、「ななしいんく」に名称を変更しました。
リアルイベントの開催が多く、2022年には全体イベント「ななしふぇす2022」が行われています。
Kizuna AI株式会社「キズナアイ(Kizuna AI)」
冒頭で解説した「キズナアイ(Kizuna AI)」を運営しているのがKizuna AI株式会社です。
キズナアイは2022年2月に活動を休止しスリープ期間に入りましたが、新しいかたち「loveちゃん」として継続しています。
株式会社ディアステージ「GEMS COMPANY」
株式会社ディアステージは、株式会社スクウェア・エニックスがプロデュースするバーチャルアイドルグループ「GEMS COMPANY」が所属する芸能プロダクションです。
もともと個別で活動していたメンバーが公式生放送でスクエニのプロデュースであることを明かし、以降はグループとして活動しています。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント「VEE」
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントはバーチャルタレント育成&マネジメントプロジェクト「VEE」の運営を手掛けています。
2022年5月よりVEE第1弾バーチャルタレント「Dev-a」が活動を開始し、第2弾、第3弾とバーチャルタレントがデビューしています。
VShojo inc.「VShojo」
「VShojo」はアメリカ発のVTuber事務所です。
また、「VShojo Japan」も発足し、ksonさんと新人の飴宮なずなさんの加入も発表されました。
VShojo inc.はアメリカのサンフランシスコに本社をおきます。
VTuber配信環境整備を担う企業4社
2018年にVTuberとして配信を簡単に行える動画配信サービスが登場しました。
それと同時にVTuberとして活動するためのアバターを簡単に作成することができるアプリも登場したことにより、個人でVTuberとして活動を始める人々が増加しました。
Vtuberとしての配信アプリやサービスを提供している企業をご紹介します。
REALITY株式会社【配信ツール】
REALITY株式会社は2018年8月に、バーチャルライブ配信サービス「REALITY」の提供を開始しました。
現在では「REALITY」の他にも、法人向けに3DCGやVRテクノロジーを活用したバーチャルライブやバーチャルイベント制作プラットフォーム「REALITY XR cloud」や、バーチャルタレント、バーチャルアーティストのプロデュース・運営を行っています。
株式会社カスタムキャスト【アバター作成ツール】
株式会社カスタムキャストは株式会社ドワンゴと株式会社S-courtの合弁会社です。
同社が2018年に開発・リリースした3Dアバター制作と配信を行うことができる「カスタムキャスト」は、スマートフォンで直感的にアバター制作ができるアプリです。
バルス株式会社【3Dライブエンターテイメント】
バルス株式会社は2017年10月に創業したXRテックカンパニーです。
有料コンテンツ配信プラットフォーム「SPWN portal」や、ライブエンターテイメント技術によりライブハウスや劇場がVtuberのライブステージになる3D空間「SPWN」といったサービスを提供しています。
同時にコンテンツプロデュースも行っており、自社でバーチャルタレントも抱えているのが同社の特徴です。
株式会社アンビリアル【バーチャルカラオケ配信アプリ】
株式会社アンビリアルは、バーチャルカラオケSNS「topia」を運営しています。
topiaでは、自分だけの3Dアバターをつくり、アバターのユーザー同士でリアルタイムなカラオケや雑談を楽しめます。また、ファンや仲間から受け取ったギフトアイテムを収益化できます。
2022年4月にはシリーズBラウンドで約5.5億円の資金調達を実施し、融資を含む累計での資金調達額は約10億円です。
VTuberとは
VTuberとはバーチャルユーチューバー(Virtual YouTuber)の略称です。
主に、2Dまたは3Dのアバターを使って活動しているYouTuberであり、アバターの姿でYouTube上に動画の投稿やライブ配信などを行っています。
VTuber人気はいつから?
2016年に活動を開始したキズナアイが「世界初のバーチャルYouTuber」と自称しています。
このことがきっかけで「VTuber」という言葉が生まれました。
さらにその翌年の2017年から次々にVTuberが登場し、爆発的に流行しました。
現在は1万人を超えるVTuberが活動しており、引き続きVTuberとして活動していく人々は増えている傾向にあります。
VTuber市場の今後
市場規模は今後も成長していく
「VTuber元年」と呼ばれた2017年時点で、市場規模は約219億円でした。当時の見込みは2022年に580億円程度への増加です。
しかし実際はその予想を大きく上回る勢いで市場は成長しています。
その例として挙げられるのが、「にじさんじ」が所属する大手ANYCOLORは2022年6月に東証グロース市場上場してすぐに、時価総額が2,000億円超を記録したことです。その後9月の決算発表後には約2,822億円にまで到達しました。
2018年からの2年間で6倍にまで成長したVTuberの市場ですが、今後も成長していくと予想されています。
また、大手の事務所を中心に海外を見据えた動きを始めていることからさらなる市場拡大も考えられます。
コロナで「投げ銭」が当たり前に
コロナによってライブ配信を見る時間が増え、VTuberにも注目が集まっています。
YouTubeでのライブ配信中に、ユーザーがお金を支払える「投げ銭」機能を、自身の存在をアピールしたり、クリエイターを直接支援する目的で使用するユーザーも増加傾向にあります。
実際にスパチャ獲得総額ランキングトップ20のうち、15名が日本のVTuberである上に、そのうち3名は獲得金額が1億円を超えた年もありました。
配信プラットフォームの拡大
今やVtuberの活動の場はYoutubeにとどまりません。
特に人気のプラットフォームが「ツイキャス」「IRIAM」「ニコニコ生放送」「ミラティブ」「SHOWROOM」です。
こういった配信プラットフォーム自体も増加しているため、今後Vtuberが活躍する場がさらに増えることで市場拡大を後押しすると考えられます。
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企業のVTuber起用事例
日清オイリオグループ×キズナアイ
2021年3月、日清オイリオグループは新商品のPR担当にVTuberのキズナアイを起用しました。
キズナアイのYouTubeチャンネル「A.I.Channel」の登録者数は290万人を突破しています。
ゲーム実況専門チャンネル「A.I.Games」登録者数も150万人を超え、YouTubeに限らず、テレビ番組やCMなど多方面で活動の場を広げていることからも、人気のVTuberであります。
日清食品×Vtuber
VTuberの事業活用に積極的なのが日清食品です。
2019年6月、VTuber輝夜月を「日清焼そば U.F.O.」に搭乗させて宇宙へと打ち上げるというプロジェクトを実施しました。
2020年10月には「日清カレーメシ」とホロライブ所属VTuberのコラボキャンペーンが展開され、限定ユニットによるMVも発表され話題となっています。
docomo 5G×花譜
2020年7月から8月にかけて、VTuberの花譜とdocomo 5Gのコラボレーションによる展覧会「HAYABUSA EXPERIENCE by 3.5D × docomo ONLINE EXHIBITION」がオンライン上で開催されました。
バーチャルアーティスト・バーチャルインスタグラマーとして活動をしている花譜は、楽曲がアニメのテーマ曲に起用されるなど、次代のアーティスト像として注目されています。
Netflix×VTuber
Netflix日本法人は2021年4月に公式バーチャルVTuber「N子(エヌコ)・メイ・黒野」を発表しました。
N子・メイ・黒野はNetflixの公式YouTubeアカウントで、アニメの紹介、声優やクリエイターへのインタビューといった内容の番組配信です。
アニメが好きなNetflix社員が自身がN子・メイ・黒野を演じて、社員ならではの親しみやすさでアニメファンに作品やサービスを紹介していくという独自の取り組みとなっています。
味覚糖×にじさんじ
2021年2月に、キャンペーン「e-ma e-ma project」において味覚糖はアイドルとともに多数のにじさんじ
所属Vtuberを起用しました。
テーマソング「e-ma e-ma」の”踊ってみた動画”は大きな話題となり、キャンペーンに参加していないVtuberもチャレンジするなど盛り上がりを見せています。
コンビニ×Vtuber
「ローソン」では、所属VTuberの店内放送やホロライブコラボデザイングッズが登場しています。
2021年3月には「ファミリーマート」で、にじさんじライバーのデザインされた飲料販売が始まりました。
大手コンビニ各社はVtuberコラボ商品を積極的に取り入れています。
大塚製薬×Vtuber
大塚製薬はポカリスエットのアンバサダーとして、3名のVTuberと3名のVOCALOIDを起用しました。
これは文化プログラム「beyond2020」の一環として発表された企画です。
水分補給や熱中症対策に関する情報・注意喚起を動画を通して発信しています。
KONAMI×でびでび・でびる
KONAMIの「スーパーボンバーマンRオンライン」とのタイアップを果たしているのがでびでび・でびるです。
リアルライムでの本気勝負でリスナーも白熱するのが特徴で、チャンネル登録者数は50万人を突破しています。
所属事務所はにじさんじです。
企業がPRにVTuberを活用するメリット
イメージダウンのリスクが少ない
VTuberは現実世界に存在するわけではないため、事故にあってしまったりトラブルに巻き込まれて報道されてしまったりするようなことはありません。
マイナスイメージなどにも繋がりかねないスキャンダルなども起こることはないため、起用する企業側としては安心できるというメリットがあります。
人間では実現不可能な構成も可能
人間ではできない、もしくはかなり大掛かりになってしまうような演出も、アバターであるVTuberでは可能になります。より視聴者を引きつける動画を制作しつつ、コスト削減も考えられます。
企画やイベントを実施しやすい
VTuberは仮想のアバターであるため、パソコンさえあればどこにいてもプロモーション動画や資料を制作することができるという点もメリットであります。
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これからも拡大が予想されるVTuber業界に対して、様々な企業が注目していることは事実です。
まだまだ発展途上とも言える市場ではあり、今後も海外進出の動きも盛んに行われる可能性も十分にあります。
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