ニューラルネットワークを徹底解説!その仕組みからAI・機械学習との関係性まで分かりやすくご紹介します。
AIや機械学習において必ず出てくるニューラルネットワーク。AIや機械学習について学ぶ上ではニューラルネットワークは基礎の基礎です。この部分がわかることによって、機械学習などの理解もかなりしやすくなります。今回はそんなAIや機械学習の基礎であるニューラルネットワークについてわかりやすく解説します。
目次
ニューラルネットワークとは?
脳の機能を数値化したもの
AIや機械学習、ディープラーニングについて調べる上で必ずといってもよいほど出てくるニューラルネットワークという言葉。聞いたことはあるものの、それがAIなどとどういう関係にあるのか、そもそもニューラルネットワークってどういうものなのかがわからないという人も多いはずです。
ニューラルネットワークというものは、人間の脳の機能を数値化したものです。つまり、コンピュータで用いられる数値や計算式などを使って人間の脳機能を再現して作られたもの、と考えるほうが簡単に理解できます。
AIや機械学習においてはなくてはならない要素
AIや機械学習においてニューラルネットワークはどのくらい重要なのかということになりますが、その重要度はかなり高いです。AIも機械学習も、基本は学習するところから始まります。その学習をするに当たり必要となるのが、機械にとっての脳であるニューラルネットワークです。
このニューラルネットワークというものがあるからこそ、AIや機械学習というものができるようになり、機械自体も多くのことを学習することができます。ニューラルネットワークは、機械学習においては必ずといっても良いほど用いられるツールなのです。
ニューラルネットワークはAIや機械学習の脳
脳の仕組みについて知ろう
ニューロンって何?
では、ニューラルネットワークはどのような仕組みになっているのかということを説明していきますが、それにはある程度脳の仕組みについて理解しておく必要があります。とはいえ、ここから脳の仕組みについて書いてしまうと、話が長くなってしまいます。そのためここでは、ニューラルネットワークと深く関わる部分のみ説明します。
人間の脳というのは前頭葉などの様々な部分によって構成されています。しかしいずれの部分でも共通して言えることは、ニューロンというものがあることです。人間が考えたり覚えたりすることができるのは、このニューロンというものがあるからこそ実現するのです。
なぜ学習するほど頭が良くなる?
人間というのは新しいことを学習するたびに、様々なことができるようになったり、さらには学習したことを元に新たなことを学習したり生み出したりしています。普段の生活では、このような現象のことを頭が良くなると表現していますが、なぜ人間は学習すればするほど頭が良くなるのでしょうか。
その理由は、ニューロンが新しく増えているためです。人間が何かを見たり聞いたりして感じた事というのは、様々な神経を通してニューロンに伝わります。そして、なにかを発信したり記憶するときには、その情報が入ってきたニューロンから別のニューロンへと伝わります。これらのことを繰り返すうちにニューロンが増加し、結果的に頭が良くなるということになるのです。
頭を使うとニューロンが増えるから、頭がよくなるという仕組み
ニューラルネットワークの仕組み
3つの層で構成されている
簡単に人間の脳の仕組みを理解したところで、いよいよニューラルネットワークの仕組みについて解説していきます。ニューラルネットワークというのは、先程もいったように人間の脳の仕組みを数値化したものです。つまりは数値化されているとはいえ、行っていることはニューロンと一緒ということなのです。
一見難しそうに聞こえる仕組みですが、実はかなりシンプルです。基本的には情報が入力される入力層、情報を発信するための出力層、その中間に位置する隠れ層の3つでニューラルネットワークは構成されているのです。
隠れ層がニューラルネットワークの肝
3つの層で構成されているということがわかったのですが、ここで多くの人がこんな疑問を持つはずです。それはなぜニューラルネットワークで機械学習が実現するのか、そしてなぜ対話型AIのように人間と会話できるのかという疑問です。
実は機械学習や対話型AIに用いられるニューラルネットワークというのは、先程紹介した3つの層の一つである隠れ層がいくつも存在しているのです。この隠れ層によって複雑な機械学習をすることができるようになり、結果的には対話型AIなどが誕生するのです。機械学習などではニューラルネットワークが重要視されていますが、厳密に言うとニューラルネットワークの隠れ層が最も重要なのです。
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ニューラルネットワークと機械学習
ディープラーニングには必須
ニューラルネットワークと機械学習はどのようにして関係しているのかということですが、ディープラーニングなどの高度な機械学習においては、非常に深い関係にあります。機械学習にも様々なものがあり、正解と一緒にどの部分に注目すべきかというヒントも与えられているものもあれば、ディープラーニングのように正解しか与えられない学習もあります。
特にディープラーニングのような正解しか与えられない学習の場合、ニューラルネットワークがなければ到底不可能です。機械というのは基本的に入力と出力しかできません。そのためニューラルネットワークの肝である隠れ層は人工的に用意する必要があり、結果的にニューラルネットワークが必要になるのです。
より人間に近い状態での学習が可能に
ニューラルネットワークを取り入れることによって、機械学習の方法もより人間に近くなります。人工的に作られたニューラルネットワークによって、機械自身でも隠れ層などの中間層を用いて物事を判断したり学習することができるようになります。
そして技術の進歩により、機械自体もニューラルネットワーク内の隠れ層を拡大することもできるようになります。その結果、機械学習において機械も人間と同じように学習すればするほど精度が上がり、そして学習できる情報量も増えていくということになります。
人工的に用意された隠れ層もニューラルネットワークでは拡大が可能
ニューラルネットワークとAI
AI=ニューラルネットワーク?
AIといっても、その種類は様々あります。特定のタスクに特化したものもあれば、統計情報などを元にしてどうすべきかを提案するAIもいます。そして最近では、人間と対話することができる対話型AIというものも出てきています。
これらのAIは全てニューラルネットワークが備わっています。そのニューラルネットワークによってAIが物事を判断したり、対話したりすることが可能となっているのです。一見複雑に見えるAIですが、その正体はニューラルネットワークそのものなのです。
AIの進化はニューラルネットワークの進化
一昔前までは簡単なことしかできなかったAIですが、技術の進歩によりAIも進化しています。これほどAIが進化した要因の一つとして、ニューラルネットワークが進化したことが挙げられます。人間の脳が学習や経験によって進化するように、ニューラルネットワークも同様に学習によって進化を遂げます。
そしてニューラルネットワークが進化することによって、AIができることも自ずと増えていくのです。その結果、対話型AIなどの様々なAIが誕生していったのです。ニューラルネットワークが大きく進化すると、その進化に比例してAIも進化するのです。
ニューラルネットワークを理解すればAIなども理解できる
今回はAIや機械学習において重要となるニューラルネットワークについて、その仕組みや関係性などを徹底解説してきました。
ニューラルネットワークがAIなどの基礎
AIというのは機械学習があるからこそ成り立つものです。そしてその機械学習というのは、人間の脳と同じ仕組みのネットワークがあって初めて成り立ちます。機械の場合は自分で生み出すということができないため、人間が脳の仕組みとそっくり同じものを与える必要があります。そうして与えられたものがニューラルネットワークなのです。
最初にも述べましたが、AIなどの機械にとっての頭脳というのはニューラルネットワークなのです。CPUなどは機械を動かす上では頭脳とされることが多いのですが、機械学習やAIとなると、ニューラルネットワークこそが真の意味での頭脳となるのです。
まとめ
- ニューラルネットワークとは、人間の脳を数値化し再現したもの
- 「入力層」「出力層」「隠れ層」の3層構造で、AIに大事なのは隠れ層
- ニューラルネットワークが進化することでAI技術も進化していく
機械学習やAIに関する研究が始まった当初、最終的な理想としては人間と同じようなことができるAIというのが理想でした。現在の時点ではそのようなAIは誕生していませんが、それでもある特定のタスクをこなすことができるAIはすでに誕生しています。
そのようなAIをはじめとする機械や機械学習を実現するためには、何よりも人間の脳と同じ仕組みのものが必須となります。ニューラルネットワークについて理解できると、AIや機械学習がなぜこれほど進歩したかという理由がわかります。
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