【徹底比較!】ICT vs IoT!どう違うの?その内容から今後の動きまで分かりやすくご紹介します!
ICT(情報通信技術)とIoT(モノのインターネット)という言葉は近年よく耳にするワードですが、意味の違いが分からないという人もいるでしょう。今回は、インターネット社会になくてはならないICTとIoTのそれぞれの意味と両者の違いを解説します。そして、ICT・IoTの内容や今後の動きを分かりやすく紹介します。
目次
ICT(情報通信技術)とは
ICTのおかげで私たちはネットを楽しめる
ICTとは「通信技術を使って人間が情報を送ったり受け取ったりする技術」のことで、「Information and Communication Technology」の略です。「Information」は情報のこと、「Communication Technology」は通信技術のことなので、日本語では「情報通信技術」といいます。
私たちが普段何気なく使っているメールやソーシャルメディア、通信販売などは、実はICTの発展のおかげです。ICTの活用により、情報伝達が容易になっているので私たちはインターネットを利用した生活を楽しめています。
教育分野でもICTは活用されている
子供たちの情報活用能力の育成や各教科の学習を促進するために、教育分野においてもICTは活用されています。従来の教科書を使用した教育に加えて、先生がパソコンやタブレットを利用して子供たちに視覚的・聴覚的に指導を行います。
例えば、算数で立体図を平面図に展開する場合、教科書で図を見てもイメージが湧かない人も多いでしょう。そこでICTが大活躍します。パソコンやタブレットで立体図を展開する様子を動画でみることができたら、視覚的に分かりやすいのではないでしょうか。
実際に文部科学省による「教育の情報化の推進に資する研究(ICTを活用した指導の効果の調査)」によると、ICTを活用しなかった授業を受けたときのテストの平均点が82.1点だったのに対し、ICTを活用した授業を受けた後のテストの平均点は86.8点という結果になりました。
同様の結果が社会・理科でも見受けられました。また、中学校・高等学校のテストでも同様の結果が得られました。この結果から、ICTの活用が教育現場においてもいかに重要かが分かるでしょう。
IoT(モノのインターネット)とは
IoTとは色んなモノがインターネットに繋がること
IoTとはモノがインターネットに繋がって通信を行うことをいい、「Internet of Things」の略です。日本語では、モノのインターネットと言われています。
数年前まではインターネットに接続されている機器はパソコンやサーバーなどがメインでした。しかし、現在ではスマートフォンを始め、工場の設備や家庭のスマートスピーカーなど多くのモノがインターネットに接続され通信が行われています。
例えば、工場の設備にセンサーを取り付けて、センサーが集めたデータをインターネット上に収集します。すると、センサーから蓄積されたデータを基に設備が故障する兆候を発見したり、設備や製品の異常を発見したりできるようになるのです。
家電のIoT化で私たちの生活が便利になる
現在ではスマートスピーカーが家にある人も多いでしょう。スマートスピーカーは自宅のWi-Fiを利用してインターネットに接続されています。そのため、「今日のニュースを教えて」「明日の天気は何?」などと質問すると、インターネット上から最新の情報を集めてくれるのです。
また、IoT化されたオーブンレンジも多くの人に愛用されています。毎日の献立に迷う主婦(主夫)に対して、オーブンレンジが献立を提案してくれて、調理方法も教えてくれる強者。さらに家族の食の好みまで把握してバランスの良いレシピを家庭ごとに提案してくれるのも嬉しい機能です。
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ICTの今後の動き
医療・介護分野でのICT活用
超高齢社会の日本では、医療・介護分野へのICT活用が期待されています。例えば現在では、多くの病院で会計時に「処方箋」が手渡されます。私たちは紙の処方箋を持って近くの薬局へ行き、薬を処方してもらうのが主流です。
しかし、ICTを活用することで病院と薬局がネットワーク化され、病院からの処方箋の情報が薬局にも共有されます。すると私たちが薬局へ到着する頃には薬はすでに袋に入れられており、すぐに受け取れるでしょう。
同様に病院・介護施設でもICTを活用することで患者の病気の情報や診察状況が共有され、どこの病院へ行っても状況が把握された状態で診察を受けられるようになります。このように、病院・薬局・介護施設などがネットワーク上で繋がることで、私たちはより質の高い医療・介護が受けられるようになるでしょう。
ICTによりテレワークが可能に
ICT技術によって、テレワーク(在宅勤務)が当たり前になるかもしれません。テレワークとは、場所や時間に縛られず、柔軟に働くことをいいます。現在ではビジネスにおいても多くのデータがデジタル化され、ネットワーク上で社員に共有されるようになりました。
そのため、自宅にいてもインターネットを使用すればデータが共有でき、職場にいる場合と同じように仕事が進められます。
今後は、妊娠・育児中の人やケガや病気で外へ出られない人などを中心に、テレワークが活用されていくでしょう。
IoTの今後の動き
IoTのおかげで健康的な生活が送れる
現在はトレーニングジムへ行って運動をしている人も多いでしょう。さらにIoTの発展によって、スポーツジムにいない間もトレーニングが進められるようになります。
というのも、インターネットに繋がったウェアラブル機器を身につけていると、その日の歩数や心拍数を計測してデータとして保存してくれるからです。そして近い将来、集めたデータを基にして最適な運動内容と時間を提案してくれるようにもなるでしょう。
さらに、ウェアラブル装置のデータとIoT化されたオーブンレンジが繋がることで、その日の体調や運動量に合わせた献立を提案してくれるという機能も期待できます。
このように、現在すでに存在するIoT家電やIoT機器が今後さらに連携を深めて、より便利なモノになることは間違いありません。
家電の遠隔操作は当たり前になる
外出時にもスマホのアプリから自宅のエアコンをスイッチオン。帰宅すると、夏は涼しく冬は暖かい我が家が待っています。以前までは、近未来的なイメージが強かった家電の遠隔操作も現在では実用化されています。
しかし、まだまだ値段が高価であったりスマホ対応機種が限られていたりして、多くの一般家庭には普及していないのが現状です。
とはいえ、家電製品のIoT化は進んでいるので近い将来には家電の遠隔操作は当たり前となっているでしょう。
ICT・IoTの今後の課題
ICTやIoTを十分に活用するためには、私たちがパソコンやスマホ、タブレットなどを取り扱えることが必須となります。しかし、パソコン・スマホの操作が苦手な高齢者や身体に障害があるため操作が難しい人もいます。
そのため、誰でも簡単に操作できる端末の開発や、パソコン・スマホの講習会の開催がますます重要となるでしょう。また、地方への高速インターネット通信基盤の整備を進め、地域による情報サービスの格差を発生させないための対策も必要です。
また、ICTとIoTの発展と共に情報セキュリティ対策も重要となります。個人情報保護のため、各自治体・企業が対策強化するだけでなく、個人も外部からのアクセスを拒否するなどの対策をとる必要があります。
特にサイバー攻撃は近年増えており、自治体や企業が攻撃を受け個人情報が盗まれる事件も多発しています。サイバーセキュリティを強化するため、個人情報保護対策やサイバー防衛法を身につけた人材の育成が課題です。
最後に~ICT・IoTの発展と私たちの生活~
今回は、ICTとIoTそれぞれの意味と違い、そして両者の今後の動きについて紹介しました。
ICTはインターネットを利用して情報を送受信することです。スマホで簡単にニュースやSNSを利用できるのもICTの発展のおかげです。
IoTはモノがインターネットに繋がっていることを言います。スマートスピーカーの登場により、音楽や家電の操作が楽になった人もいますよね。さらに多くの家電がインターネットに繋がることで、遠隔操作が可能になり、ますます私たちの生活は便利になるでしょう。
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