Vtuberってそもそも何?アニメやYoutuberとの違いや、Vtuberを使ったビジネスモデルについて紹介します
近年では「アニメキャラ」をビジネスに起用することが多くなりました。「初音ミク」を筆頭にさまざまな商品のデザインや広告に用いられており、イメージ戦略のひとつとして定着したとも言えるでしょう。そして昨今ではアニメキャラをYouTubeを活用した「VTuber」が、ビジネスシーンにおいてもてはやされています。今回は「VTuber」とはなにか? そしてビジネスでの活用の仕方について説明します。
目次
「VTuber」とは?
「VTuber」とは「バーチャルユーチューバー」の略称です。
言葉の意味からもわかるように「人間ではなく2Dや3Dのバーチャルキャラクターを使って活動しているYouTuber」のことを指します。
「VTuber」の草分けとなる「キズナアイ」登場
この「VTuber」という存在を世間に知らしめたのは、Activ8株式会社が制作した「キズナアイ」です。
2016年11月29日、最初の動画がYouTubeに投稿されたことで大いに話題を呼び、その後世間的な認知度はどんどん高まっていきました。
そして、現在では数々のテレビ番組にも登場していますので「VTuber」に興味のない人でも、きっと一度はどこかで目にしているのではないかと思います。
いまでは「VTuber」という言葉も定着
本来「バーチャルYouTuber」とは「キズナアイ」そのものを指す用語でした。
しかしその後、雨後の筍のごとくアニメキャラ調の姿をしたYouTuberが続々登場し、それらが一定の人気を得るに至ったことから、今日では汎用的な意味として用いられるようになったのです。
現在「VTuber」の市場は活況を呈しています。
個人企業を問わず約10,000人もの「VTuber」が活動をしており、さまざまなビジネスシーンにおいてその存在をアピールしています。
「VTuber」の定義とは?
「VTuber」は「アニメ調のキャラクターがしゃべるYouTuber」と定義することができます。
また、3DCGキャラクターが多くを占めていますが、2Dのイラストでも「VTuber」としての範疇に入ります。
「VTuber」はオリジナルのキャラクターとして作られたもので、そのキャラクターの声をあてている「中の人」が、思い思いに好きな話題や得意とすることをしゃべるのが基本活動となります。
仕事内容もYouTubeを飛び出し、多岐にわたる
活動の拠点はYouTubeではあるものの、それ以外の仕事も多岐に渡っています。
人気の「VTuber」は、テレビ等のメディアでコメンテーターやMCとして登場することも多く見かけるようになしました。
さらにグッズ販売を始めとする商品化もされるなど市場価値は高く、これからはさらなるニーズを広げていくことは疑う余地もありません。
データで見る「VTuber」の市場動向
それでは次に「VTuber」の人気を数値から見てみましょう。
2020年10月の時点では、「キズナアイ A.I.Channel」がダントツ1位の座に君臨しています。チャンネル登録者数は約285万人で動画再生総回数は約34億回です。
2位以降につきましても、キズナアイのゲーム専門チャンネル「キズナアイ(ゲーム) A.I.Games」が登録者数約135万人、動画再生総回数は約1億6千万回。
3位の「輝夜月(かぐやるな) Kaguya Luna Official 」が登録者数約96万人、動画再生総回数は約1億回と続き、上位10位以内の「VTuber」はおしなべて数十万人以上の登録者と百万千万もの再生回数を誇ります。
日本発の「VTuber」は世界各国でも知られる存在に
ネット動画がこれほどまでに一般化した現在、Youtubeの広告収入もしくは広告価値の高さについてはすでに説明不要でしょう。
それだけに上記のような「VTuber」の人気を考えれば、メディア戦略の一環として見逃すことのできない存在であることはおわかりいただけるかと思います。
また、この「VTuber」のムーブメントは日本国内だけではないということも見逃せない点でしょう。「キズナアイ」が登場してまもなく、ファン有志の手によって英語字幕がつけられたことを発端に海外でも視聴する人が増加。その後は英語以外の各国語版の字幕がついたものも配信されたことで海外での人気はさらに高まり、今では国外でもオリジナルの「VTuber」が登場するに至ります。
つまり「VTuber」は、今や世界的な認知度とグローバルな市場性を持つほどの存在となったのです。
「VTuber」を用いた企業戦略
最近では、企業が「VTuber」を運営していることも珍しくありません。
その先鞭をつけたとも言えるのはグリーで、2018年4月から「VTuber」事業に100億円規模の投資を行ったことで話題となりました。
その他の企業でも、ロート製薬の「根羽清ココロ」や花王の「「月ノ美兎(つきのみと)」が企業の公式「VTuber」として顔役を果たし、他にも大日本印刷、日立、サントリー、ローソンといった著名企業においても「VTuber」は起用されています。
スポーツ界では、J2リーグに参戦しているFC岐阜の「蹴球夢」が2019年6月にデビューしています。
「VTuber」の広告戦略は民間企業だけではなく自治体にまで波及
さらにこの風潮は民間企業にとどまらず、地方自治体としては初となる公認VTuber「茨ひより」も誕生しました。
茨城県が独自のインターネット動画メディア「いばキラTV」の顔役として2018年8月に公認されましたが、これにより約2億4,000万円もの広告効果を得たと言われています。
地域おこしで高い経済効果も期待大
そして民放連加盟局においては、2020年にチューリップテレビの「奥田ふたば」がデビューしました。
YouTubeのチャンネル登録者数も10万人を突破しており、ニュースキャスターである特性を活かした幅広い活躍が注目を集めています。
それに追随する形で、三重県の四日市競輪場の「泗水美海」、北海道北広島市の「クラーク先生」などもデビューしています。
「VTuber」の広告塔としての価値と活動内容
このようにあらゆる業界における企業の広告戦略として「VTuber」は一目を置かれていますが、多彩な利用目的にも注目です。
まず、「いばキラTV」のアナウンサーを務めている「茨ひより」は、県の魅力を発信するためにニュース形式の情報配信を行っています。
従来にはないニュース配信のユニークさに加えて、視聴者からもコメントを投稿できるなど双方向のやりとりを行えるというメリットもあります。
似たようなケースとしては、「ウェザーニューズ」のバーチャルお天気キャスター「Airi」や就職に役立つ動画やLINEでの転職相談を請け負うバーチャルキャリアアドバイザー「なるは」など、企業戦略に沿ったアピール方法で広告塔の役目を担っています。
コラボレーションやゲーム実況などを介した「さりげないPR方法」が好評
中でも注目したいのがサントリーグループの広報戦略を担うサントリーコミュニケーションズがプロデュースしている「燦鳥ノム(さんとりのむ)」です。
YouTubeの人気ジャンルであるゲーム実況や歌ってみたなどの実践、そして「VTuber」やタレントとのコラボなどにも積極的に挑戦することで認知度を高めています。
その扱いとしてはHPやブログなどに代表されるオウンドメディアのような位置づけにあります。
ただし注目したいのが商品のPR方法です。
動画の中で自社製品を飲むというような、さりげない演出手法を取っていることで企業の広告色が程よく薄まり、視聴者から反感を受けにくい愛されるキャラクターを作り上げるのに成功しています。
まとめ
ネットメディアを活用した新しい広告手法として注目を集めている「VTuber」。
しかし、それ以外の活用法としては広告だけではなく、人手不足や経費削減として役立つ「バーチャル店員」という新たな使い方も登場しています。
「VTuber」の活動の幅は今後さらに広がりを見せ、新たに開拓されていく可能性も大いに秘めていると言えるでしょう。
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