グルメ×ITの有名企業5社を紹介!各社のサービスの特徴は?おすすめポイントを転職エージェントが解説
新しい生活様式を国が提唱する中、新たな業態として注目を集めているのがグルメ×ITという新たな飲食サービスの形態です。こうした新しい時代の流れに沿った事業を展開する企業は、有力な転職先として選択肢に挙げる人も少なくありません。そこでこの記事では、大手企業からベンチャー企業まで各社が行うサービスの特徴や押さえておきたいポイントを解説します。
目次
グルメ×ITサービスの将来性
飲食業界のIT化を進める開発やサービスの提供という業態自体は、2000年代初頭から様々な企業や大手会社が着手していました。
コンピューターやインターネットの普及と共に進化を続けている事業です。
しかし、店舗を構えて料理を提供する形態を主とする飲食業界では、IT化の必要性を感じない店舗や事業主も少なくありませんでした。
IT化の波から大きく出遅れた業界の一つだったといえます。
POSシステムなどIT化による事業の効率化は計っていたものの、インターネットを通じての販路拡張などの需要もあまりありませんでした。
成長性に期待されつつも伸び悩んでいた事は確かです。
ところが現在ではこのIT化が「追い風」となり、グルメ×ITというサービス形態は世界的にも注目される事業となっています。
クラウド化の後押し
アナログ管理がメインであった飲食業界ですが、その背景にはオンプレミス型サービス導入コストが高いという問題がありました。
従業員への教育の時間確保も容易ではなく、ITサービスの導入が遅れていたのです。
そこへクラウドサービスの台頭と、使いやすく安価なツールも多数リリースされるようになりました。
飲食業界のIT化によるメリット
飲食店側のIT化のメリットとしては、集客力の向上や人為的なミスの回避、業務効率化などが挙げられます。
また顧客と双方のメリットは、より便利になることでしょう。
特にこれまで直接来店したり電話で行っていた「予約」へのシステム導入は、混雑を避けて来店できる顧客側と人手不足を避けられる店舗側どちらも大きなメリットです。
グルメ×ITサービスの事例
WEB予約システム
WEB上で予約管理するシステムです。
従来の予約方法と比べると、店舗・顧客どちらも工数が削減されるうえ、ミスを避けることにもつながります。
顧客側には前日や当日に確認メールを送付できるため、日時の間違いやキャンセル防止に役立ちます。
オーダーエントリーシステム
オーダーエントリーシステム(OES)は受けた注文をキッチンに共有する機能です。
手書きと比べるとミスを防げるうえに時間短縮にもつながります。
近年では卓上から顧客がタブレット端末を使って自身で注文するセルフオーダーシステムも増えており、人件費を削減する役割も担うシステムだと言えます。
POSレジシステム
オーダーエントリーシステムと同時に導入されているのがPOSレジシステムです。
POSレジではいつ・どこで・何が・どんな顧客に売れたのかというデータを即座に集計し、管理できます。
近年では記録をもとに売り上げ分析したり、在庫管理やスタッフの勤怠管理も兼ねるシステムも普及しています。
キャッシュレス決済システム
QRコードの登場で、キャッシュレス決済は広く浸透することとなりました。
今後さらなる拡大が見込まれる領域であり、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済などのキャッシュレス決済システムを導入してPOSレジとの連携が急がれています。
企業のサービス展開
企業の参入も活発になり、有名な大手企業だけでなくベンチャー企業の急成長も目覚ましい状態です。
そのため、グルメとITに関連するサービスを提供する事業は非常に将来性が有望な業界の一つといえます。
例えば「成長性・将来性が大きな業種で、自身の経験や技能を活かした転職をしたい」「IT技術を活かして飲食関係の仕事をしてみたい」
など、新天地を探すエンジニアや飲食業界に興味がある方にとっては、どのような企業がどんなサービスを展開しているのかは気になります。
そこで、大手企業からベンチャー企業まで幅広い選択肢の中から、特に注目したい5社を選び紹介します。
Retty株式会社
最初に紹介する企業は、Retty株式会社です。
”新たな「食体験」を創り上げ、人生をもっとHappyに。”
をビジョンに2010年の創業から食産業にテクノロジーを取り入れ、未来の「当たり前」となる食体験の創造を目指しています。
Retty株式会社が行うグルメ×IT事業とは
Retty株式会社は日本最大級の実名グルメサービス「Retty(レッティ)」を運営しています。
2011年6月にサービスを開始し、2019年5月にはなんと月間利用者数が4.800万人を突破。
最大の特徴は口コミをしている人が実名のため、安心して自分の好みにあったお店を探せるという点です。
今後も「BESTなお店が見つかる」ようなアップデートを通じて事業の拡大が期待されています。
Retty株式会社のサービスの特徴と求人傾向
前述の通り、これまでにない新たな食体験を創るRettyは、職種ごとに強みを活かしチームでの成果の最大化を目指しています。
中途採用ではRettyを支えるエンジニアや、Retty拡大に向けたセールス担当の求人が見られます。
常に新しい価値を生み出すために挑戦や追及をし続けられる人材を求めており、自分の強みを活かしながら成長していきたい人にはおすすめの企業です。
株式会社Gunosy
元々はベンチャー企業からスタートしたのが株式会社Gunosy(グノシー)。
現在はKDDIを株主とした大手IT企業の一つとして有名です。
東大出身の木村新司氏(現CEO)が友人3人と共に開発したニュース配信アプリからスタートしました。
現在では700万DLを超える有名なニュースアプリだけでなく、新たな事業展開も進めている企業として注目を集めています。
3分でニュースが読める事からウルトラマンを起用したCMは記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
株式会社Gunosy が行うグルメ×IT事業とは
株式会社Gunosyは、メインとなるアプリ「ニュースパス」や女性向け情報アプリ「LUCRA」でグルメに関する情報を提供しています。
エンドユーザーと各種飲食店業界を繋ぐ架け橋としてグルメ×IT事業サービスに貢献している企業です。
株式会社Gunosy のサービスの特徴と求人傾向
前述の通り、株式会社Gunosyは情報提供サービスを扱うアプリの運営が特徴の企業です。
今後IT化を目指す飲食業界に対して、交渉力や営業力のある総合職が求められています。
エンジニアの中途採用にも力を入れている企業で、WebエンジニアだけでなくiosやAndroidのエンジニア職も多く採用されています。
そのため、iosやAndroidなどのスマホアプリに関連する技術者におすすめの転職先です。
\ IT転職のプロが無料でサポート! /
株式会社SARAH
続いて紹介するのは日本初の外食ビックデータ分析サービスで注目を集める株式会社SARAH(サラ)。
社員数はアルバイトも含めて30名程度と小規模な企業です。
しかし飲食業界×ITの可能性にいち早く着目したデータ分析で、多くの需要と成長性が見込めるベンチャー企業して躍進を続けています。
株式会社SARAH が行うグルメ×IT事業とは
株式会社SARAHは、事業開始時点から「グルメ×IT」に焦点を絞りサービスを展開してきたベンチャー企業です。
メインサービスは様々な飲食店に存在するメニュー一つ一つの口コミをまとめた「SARAH」です。
そして企業向けにSARAHで集めた情報を活用した企画・マーケティング向けのデータ分析サービスなどを行っているのです。
また、2020年5月から飲食店向けのメニューサービス「Smart Menu」が開始されました。
グルメ×ITの可能性を追求し続ける姿勢は高い評価と注目が集まっています。
株式会社SARAH のサービスの特徴と求人傾向
株式会社SARAHのサービスは以下の通り。
・エンドユーザー間のグルメ情報共有アプリ
・飲食関連企業向けの分析データ提供
・飲食店向けのIT技術を活用したサービス
個人・法人・飲食店と多岐に渡る方面へと、グルメ×ITで展開できる可能性を提供している点が大きな特徴です。
現在、株式会社SARAHが主に求めている人材はエンジニアで、直近の求人ではサーバーサイドエンジニアを募集しています。
また、新サービスの「Smart Menu」では今後オーダーや決済などの機能が追加されることになりました。
これによりiosやAndroidエンジニアの需要も大きくなるでしょう。
株式会社favy
株式会社favy(ファビー)は、飲食市場に特化したマーケティング支援事業を行うベンチャー企業です。
飲食業界をIT技術で躍進させる事をコンセプトに、様々な事業に挑戦している企業。
規模が大きくなった現在でも、様々な事業に挑戦を続けています。
株式会社favy が行うグルメ×IT事業とは
・消費者向けにグルメ情報を紹介するfavyの運営
・飲食店向けのHP作成サービス「favyページ」
・飲食店サブスク事業の企画・運営
・飲食店の実店舗経営
株式会社favyは、飲食業界の活性化に繋がる事業を常に模索しながら様々な事業を展開しています。
株式会社favy のサービスの特徴と求人傾向
株式会社favyはグルメ情報まとめサービス「favy」を筆頭に、消費者へ向けた事業も手掛けていました。
最も特徴的な点は「飲食店」を顧客としたブランディングやITをからめた新事業の展開にあります。
また、IT企業系ベンチャーには珍しく実店舗の経営も行っている点も特徴的な企業です。
中途採用も積極的で、独自の採用スタイルにも大きな特徴があります。
経歴やスキルよりも、熱意や人柄を重視した採用基準を設けており、飲食業界がとにかく好きという方におすすめしたい企業です。
ただし、技術面が重要視されるエンジニアの求人に関しては、経歴やスキルが求められる点に注意してください。
株式会社トレタ
最後に紹介する企業は、RISING EXPO 2015で優勝した有力ベンチャーとして話題にもなった株式会社トレタです。
「食の未来を、アップデートする」という企業理念の下、飲食業界とテクノロジーの融合を目指して躍進を続けている企業となっています。
株式会社トレタが行うグルメ×IT事業とは
株式会社トレタは、主に「飲食店向けの予約サービス」による店舗経営の効率化を行っているのが特徴です。
実際に料理を提供する実店舗が、予約や顧客の管理をIT化するサービスを普及させる事でグルメ×IT事業を実現した企業になります。
2020年6月からは、飲食業界向けのテイクアウト受付ツール「トレタ テイクアウト」事業もスタートさせました。
株式会社トレタのサービスの特徴と求人傾向
株式会社トレタのサービスは、消費者向けではなく対企業(飲食店)に特化している点が大きな特徴です。
導入店舗数は10,000店舗を超え、中途採用に関してもエンジニアを中心に広く募集をしています。
転職するなら大手企業とベンチャー企業どちらが良いのか
グルメ×ITを事業展開している企業は、上記で紹介した5社の他にも非常に多く、どの企業を選ぶべきか悩みそうです。
特に、転職する際に悩む人が多い問題として「大手かベンチャーか?」という点が挙げられます。
一概にどちらが良いとはいい切れない部分もありますが、それぞれの特徴や傾向はあるものです。
これらを比べてみて、自分の性格や転職先に求める環境と照らし合わせて考えてみる事をお勧めします。
グルメ×IT大手企業の特徴・傾向
大手企業における求人、特に中途採用で求める人材像としては例えば以下のようなものがあります。
・即戦力
・技術や経験を重要視
・作業の実行力重視
このように、実務レベルで即戦力となる人材を強く求める傾向にあります。
また、グルメ×ITという分野で大手企業が手掛ける事業は既に方針がある程度固まっているケースが多いです。
新事業の企画立案などよりは職人気質のエンジニアが求められる傾向にあります。
逆にいえば、無理難題を押し付けられる心配は少なく、安定感がある点は大きな魅力です。
トップダウンで指揮命令系統がしっかりした環境で、業務に没頭したい方には大手企業が向いています。
グルメ×ITベンチャーの特徴・傾向
転職する上で、ベンチャー企業に対して不安や恐れを抱く人は少なくありません。
・様々な業務で疲弊する
・低賃金で労働させられる
ベンチャー企業のイメージとしてこのようにネガティブな印象を持つ人も多いですが、実はそんな事はありません。
特に、グルメ×IT事業ですでに実績を残しているベンチャー企業の場合は「やるべき事」が既に決まった上での中途採用が多いです。
賃金についても予めしっかりと調べる事で、トラブルを未然に防ぐことができます。
また、新規事業への取り組みも活発で、経験や知識を活かした提案が通りやすい傾向にある点もベンチャー企業へ転職する利点の一つです。
飲食業界に関連する事業に携わりたい人や、新規事業にチャンレジしてみたいという方にはベンチャー企業が向いています。
まとめ
転職は人生における大きな選択なので、転職先の企業は慎重に選ぶ必要があります。
その中でグルメ×ITという分野は成長性があるだけでなく、新しい生活にも柔軟に対応しやすい点で非常に注目の業種です。
今回紹介した企業以外にも飲食×IT分野を掲げる企業は多く、今後も増え続ける事は間違いないといえます。
自分の働きたい環境や、転職してやりたい事はどんなことかをしっかりと見据えて選ぶ事が肝要です。
あわせて読みたい関連記事
この記事を読んでいる人におすすめの記事