これだけ読めばわかる!ハードウェア業界について知っておきたい内容について転職エージェントが解説します
ハードウェア業界は暮らしを支えるモノづくりに関わることが出来る、やりがいのある業界です。「ハードウェア業界」がどういうものなのか、より理解を深めたい方も多いのではないでしょうか。本記事では、ハードウェア業界の将来性や職種、ハードウェア業界で役立つ資格について、転職エージェントが徹底解説します。ハードウェア業界を希望する方は必見の内容です!
目次
ハードウェア業界とは?
ハードウェア業界の特徴
「ハードウェア」とは目に見える実体のあるものの総称ですが、一般的にはコンピューター機器の目に見える部分の事を言います。
例えば各種装置や電子基板、部品などの事です。
従来ハードウェアと言えばパソコンを意味していましたが、IT化が進む現代ではその限りではありません。
IT業界は「ハードウェア」「ソフトウェア」「インターネット(web)」「情報処理サービス」の4つの分野に分かれています。
それではIT業界におけるハードウェアとは根本的にどういった意味なのか、製品や企業例をあげて解説します。
ハードウェア業界の製品
ハードウェア製品はコンピューターで触れられる部分を指します。
例えばパソコンや周辺機器です。
処理装置や記憶装置、入出力装置、電子基板、ケーブル類、筐体、ディスプレイなどの部品が該当します。
IoT(Internet of Things)が進み、モノがインターネットとつながるようになった事で家電もハードウェア製品の一員とされるようになりました。
スマホやタブレット端末はもちろん、自動車や医療機器といったさまざまな製品がIT化される事で、ハードウェア業界の多様化が進んでいます。
ハードウェア業界の企業例
ハードウェア業界で日本を代表する大企業といえば次の3社です。
日立
家電で有名な日立は、世界を代表する電子機器メーカーです。電力・インフラシステム、情報・通信システムだけでなく、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、ヘルスケアなど社会イノベーション事業を手掛けています。
SONY
大規模な多国籍企業であるソニーは、映画、音楽、ゲームに注力している事で知られています。一方で、スマホやPC市場と共に拡大してきたCMOSイメージセンサで売上高トップに位置している企業です。
パナソニック
家電だけでなく、住宅分野や車載分野でも大きなシェアを占めているのがパナソニックです。パソコンやAV機器、カメラも取り扱っています。
ハードウェア業界の魅力
ハードウェア業界の魅力についても解説します。
転身を考えている人は、ハードウェア業界で働くメリットを知って将来のキャリアパスに活かしてください。
達成感を得やすい
ハードウェア製品の最大の特徴は、自分が手がけた製品が目に見える事です。
日常的に手に取るものや目に触れるものであったり、テレビや広告などで紹介される事もあるので、達成感を得るタイミングが多いというメリットがあります。
社会貢献したい人、達成感でモチベーションが維持できるという人には大きな魅力となるでしょう。
将来性の高いスキルを身につけられる
ハードウェア業界では、次々と既存のサービスに最新技術の組み込みが進んでいます。
今後ますます新たな需要が誕生する可能性を秘めており、さらにそのために需要が拡大すると考えられるプログラミング言語などの習得が可能なのです。
例えば近年広まるIoTで使われる「Python」はWEBサービスだけでなく人工知能の開発や、データ分析、ブロックチェーンといった領域でも特に活用される言語です。
ハードウェア業界で働きながら、他業界でも需要が高いスキルを身につけられるというのは大きなメリットでしょう。
ハードウェア業界自体の将来性については次の項目で詳しく解説しています。
未経験からでも挑戦しやすい
ハードウェア業界は、プログラミング未経験であっても挑戦出来る仕事があります。
働きながら開発環境を学び、スキルアップしてIT業界でのキャリアをスタートさせたいという方もたくさんいます。
また、データ収集や分析、テストなどのプログラミングの知識を必要としない仕事もあります。
ただし実務からのみプログラミングの知識を習得する事は難しい場合も多く、自主的なキャッチアップは欠かせません。
チームでプロジェクトを担当するためすぐに質問しやすい環境である事は、初心者にとっては成長しやすいとも言えるでしょう。
ハードウェア業界の将来性
もともと大きかったハードウェア業界の市場規模ですが、今後も拡大する事が予想されています。
キーワードは「IoT」「ワイヤレス」「新しい技術」です。
ハードウェア業界の市場規模
ハードウェアを含む市場の規模は拡大を続けています。
日本国内のIT市場は2020年にはマイナス成長でしたが、2021年には再びプラスに転じました。
中でも従来のICT市場に該当する分野が含まれる「国内第3のプラットフォーム」2022年の市場規模は20兆2,479億円で、前年比成長率4.3%とIDCは予測しています。
2021年~2026年のCAGRは4%台で推移すると考えられ、その場合市場規模は24兆3,883億円に達するという事になります。
つまり、今後も市場規模は拡大傾向にあると予想されているのです。
参考:IDC『最新の国内第3のプラットフォーム市場予測を発表』
ハードウェア業界のトレンド
ハードウェア業界が成長を続ける要因として、1つ目が冒頭でも触れたIoT市場の拡大です。
IoTはモノのインターネットと訳され、もともとはコンピューター同士を接続していたインターネットが様々なデジタル情報家電と繋がるようになった事で広がりました。
例えば自動で照明の調整ができる、植物に水をやるタイミングが分かる、外出先から自宅の空調を調節できるといった技術はすでに生活に密着しつつあります。
見守りや介護に役立てる、故障や不具合を未然に防ぐ等の目的でも今後さらに普及すると考えられるでしょう。
このようなインターネットを利用した技術にはネットワークアクセスも非常に重要であり、2つ目のポイントであるワイヤレスファーストの考え方もさらに浸透する事が考えられます。
3つ目がVR、ドローン、3Dプリンターを始めとした新しい技術、タッチパネル式のパソコンに代表されるハイブリット製品の登場です。
技術革新の目覚ましいIT業界ですので、今後も新しい技術の開発は進むでしょう。
ハードウェア業界のビジネスモデルの変化
これまで製品単品での販売を主としていたハードウェア業界でしたが、課題解決のためのソリューションビジネスに移行が始まっています。
例えばIoTによるより良いUXの提供推進などです。
さらにクラウド環境の普及に適応したストックビジネス型、継続して安定収益をもたらす保守運用サービスなどハードウェア業界のビジネスモデルも変化しているのです。
ハードウェア業界の将来性
実はハードウェア業界の伸長率は低下しており、ソフトウェアの開発や進展がより重視される傾向にあるとされています。
その背景には、ハードウェア開発にかかる工数や製品サイクルの遅さがあります。
その一方で、上述の通りすでにハードウェア業界はIoTをビジネスモデルに含めるなど業界全体での変化を進めており、それが伸び続けている要因だともいえるでしょう。
もともと市場規模が兆単位と非常に大きい事、生活の基盤に深く関わる家電という分野での需要の増加はさらなる市場拡大を後押しすると考えられます。
高性能のソフトウェア開発が進めば搭載するハードウェアが必要となるため、IT業界の将来性が明るい限りハードウェア業界の需要も続くと言えそうです。
【あわせて読みたい】IoTの活用事例や将来性についてより知りたい方はこちら!
ハードウェア業界に属する職種一覧
ハードウェア業界の全体像について解説してきましたので、ここからは具体的な仕事内容について見ていきましょう。
エンジニア系
ハードウェアエンジニア
ハードウェアエンジニアはコンピューターの電子回路や電子機器の設計を担当します。電機分野、機械全般、ソフトウェア、光学、物理など幅広い知識が求められる他、品質や生産管理への理解も欠かせません。
組み込みエンジニア
動作を制御するソフトウェアなど、製品に組み込まれるシステムの開発・設計を担当するのが組み込みエンジニアです。プログラミングやデバッグ・テストといった下流工程からスタートし、経験を積んでから製品の企画やシステム設計、ソフトウェアの設計のような上流工程に携わります。
テストエンジニア
開発成果物が設計通り動作するかどうか各段階でテストを行い評価するのがテストエンジニアで、専門性の高い上位職に位置します。ユーザー目線に立ち、使う立場で問題点を探し指摘する役割です。
営業系
ハードウェア営業
ハードウェア系の商材を扱うのが、ハードウェア営業です。
主に大企業で取り扱う製品が多いためルート営業がメインとなります。
近年では製品の差別化が難しくなってきている事から、より高いコミュニケーション能力や企業理解、顧客視点が求められます。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは技術の知識をもって営業をサポートする役割です。定期訪問や修理をするアフターサポートを担当する事もあります。
その他
バックオフィス職は他業界と大きな差はありません。事務・法務・総務などがあり、それぞれの仕事に専門知識が求められます。
また、専門用語などIT業界への知識があると業務に役立つでしょう。
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ハードウェア業界で働くには
ハードウェア業界に向いている人
ハードウェア業界で活躍するために欠かせないのがプログラミング言語への理解です。
エンジニア経験がある人、プログラミング言語の学習をすでに進めている人はハードウェア業界に向いていると言えるでしょう。
ものづくりや機械いじりが好きな人も素養を兼ね備えています。
近年ソフトウェアを組み込んだ製品も増えている事から、関連する業界の知識にも進んで興味を持ちキャッチアップする主体性が欠かせませんので、こだわりが強すぎて視野が狭まってしまう人は難しいかもしれません。
業界や製品、技術への興味や熱量の一方で、動作テストのような冷静さを必要とする作業も発生します。
切り替えができ、単純作業の繰り返しでも苦にならない辛抱強いタイプも適性があると言えます。
ハードウェア業界で役立つスキル
電子基板に関する知識や、C言語、C#、C++、アセンブリでのプログラミングスキルはハードウェア業界で役立ちます。
転職の際にさらに有利に働くのが電気や電子工学、TRONやITRON、半導体チップ周辺の知識です。
また、技術面だけでなくコミュニケーション力などのビジネススキルも役立ちます。
顧客目線で課題解決に努めなければならないので、共感力、理解力、そして分析力、分かりやすく説明する力があるとよりニーズに応えられるでしょう。
関連資格
ハードウェア業界で役立つ資格には次のようなものがあります。特に組み込みエンジニアとしての活躍を目指す人におすすめの資格です。
- ETEC…社団法人組込みシステム技術協会(JASA)主催の試験で、2段階のレベルが用意されています。未経験者でも挑戦しやすい試験として、大学生や専門学校生も対象になっています。
- OCRES…OCRES(OMG認定 組込み技術者資格試験)は国際試験のひとつです。「BPM」「SysML」「UML」の3コースでそれぞれ3段階のレベルが用意されています。
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験…IPA主催のIoTを含んだ組み込み系システムの開発に関する知識や技能を認定する国家資格です。開発対象システムが幅広く、経験者による受験が多いながらも合格率は約17%とされる難易度の高い資格です。
- テクニカルエンジニアシステム資格…独立行政法人情報処理推進機構主催の国家資格です。データベースの設計担当者や管理者を対象としており、その合格率は約12%程度と非常に難易度が高い事が分かります。
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ハードウェア業界への理解を深め、ハードウェア業界に転職しよう
IoTの拡大や新技術の開発による取り扱い製品の増加という追い風があるハードウェア業界では、今後もIT人材が必要とされます。
特にプログラミング言語の知識や実務経験がある、勉強中で活かせる技術がある場合はキャリアアップのチャンスだと言えるでしょう。
IT領域でものづくりに携わり、社会貢献も実感しやすい仕事に就きたいと考える方は目指してみてはいかがでしょうか。
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