【HRTech】人材マッチングの有名企業5社を紹介!各社のAI活用方法とは?転職エージェントが解説!
注目されているHRTechの中で、特に活用が期待されているのがAIです。業界大手の人材マッチング企業、クラウドソーシング企業も自社サービスのスムーズな提供のため、すでに様々な活用法を取り入れています。今後技術革新とともにAI活用はさらに進んでいくと考えられます。最先端のAI活用サービスに関する知識は、キャリアアップのヒントとなり転職活動でも役立つでしょう。
目次
AI導入のメリット
HR分野でのAI導入メリットは、主に3つ挙げることができます。
・効率的な業務遂行
・業務の質向上
・人事に関する業務の可能性拡大
人材マッチングに限らず、人事分野の業務全般に視点を広げると、業務の煩雑さがネックとなっている企業は少なくありません。
人材採用や人事評価、研修・教育に関する業務などは手間がかかり、かつ属人化しやすいという課題を孕んでいます。
そこにAIを導入することで、書類のエラーチェック、チャットボットによる問題解決、定量的な人事評価が可能になります。
例えば、契約書や社会保険、税務に関する書類のエラーチェックをAIに任せることで、スムーズな書類作成業務ができるようになります。
また、社内規定を学習したAIチャットボットの導入で、新入社員がある程度自学することが可能になり、先輩社員がマンツーマンで対応していた負担をAIが請け負えるようになります。
さらに、人事評価に関する業務も定量的な判断に基づき、ブレない評価を下せるメリットも見逃せません。
ビッグデータのテクノロジーと組み合わせれば、複数の評価軸を検討した上で公平感の高い人事評価を提案できます。
人材マッチング企業でAIが導入されている背景
AIを活用したHRTechの導入は、人材マッチングの大手企業もすでに導入しています。
日本では、少子高齢化による労働人口の不足、幅広い働き方の登場により、優秀な人材を確保するためのハードルが上がっています。
それに比例して、少ない優秀な人数で効率的に生産性を高めたいという企業ニーズの高まりが見られます。
有名企業の中には、より質の高い人材を確保するための人事戦略に舵を切った企業も増えてきました。
そこで注目されているのが、人材マッチングのサービスを提供する企業です。
AIを導入している人材マッチング企業5選
ランサーズ株式会社
ランサーズは、クラウドソーシングで業務を受発注するマッチングプラットフォームです。
特に、フリーランスのクリエイターやエンジニアによく利用されています。例えば、求職者向けサービスとして次の2つが挙げられます。
・「Lancers Agent」…IT系フリーランス人材とのマッチングに特化したエージェントサービス
・「Lancers Pro」…ハイレベルなスキルを持った人材に特化したマッチングサービス
AIを活用したHRTech Freelance Basics
「Freelance Basics」は、ランサーズが提案するフリーランスの働き方支援サービスです。
請求書作成支援、税務・社会保険手続き支援など、フリーランス向けの働き方支援サービスを行っています。
AI活用は、法務支援サービス「AI-CON」を導入しています。
クライアントと取り交わす契約書がフリーランスにとって不利な内容になっていないかどうか、AIがチェックし、修正事例も提案できます。
AIを活用したHRTech 仕事ランク判定
仕事ランク判定は、ランサーズに掲載されている案件をAIが精査しランク付けするシステムで、次の3種類があります。
・優良価格:多数の応募が予想される優良案件
・適正価格:依頼に見合った条件が提示されていると認められる適正案件
・市場価格と相違:依頼内容に見合った条件が提示されていないと判断される案件
精査する基準は依頼内容、分量、報酬、納期など。提示されている条件によって判断されます。
市場価格と相違がある場合、クライアントに通知が届き、優良価格もしくは適正価格への変更を促されます。
適正な条件が提示されていない案件が淘汰されていき、優良な案件、もしくは適正案件のみが掲載されるようにするシステムです。
株式会社じげん
株式会社じげんは、旅行、車、不動産に関するマッチングサービスを提供している企業です。
人材マッチングも対応していて、派遣EX、アルバイトEXなどの求人情報サイトを運営しています。
ノウハウを持った企業を子会社化
株式会社じげんのAI活用方法は、ノウハウを持った企業とのパートナーシップ構築です。
株式会社じげんは2016年、人材紹介会社をターゲットにした基幹システムの構築大手のブレイン・ラボの株式を取得しました。
同年、株式会社じげんの子会社化したブレイン・ラボは、人工知能棋士の開発などでAI開発ノウハウを持っているHEROZ株式会社と提携。
自社内でAI技術活用を進められる地盤を着々と固めています。
AIを活用したHRTech 構文解析
「構文解析」は、転職サイトのフォーマットに必要な情報をAIが抽出するツールです。
求職者が日々登録する膨大なレジュメ、職務経歴書、履歴書をAIが読み取り、転職サイトにいち早く求職者の情報を反映します。
優秀な人材の情報にアクセスするまでのタイムラグが減少し、成約可能性が向上するのがメリットです。
パーソルテンプスタッフ株式会社
パーソルテンプスタッフは、人材派遣サービスを提供しています。
HR分野で様々なサービスを展開するパーソルグループの1つで、事務職をはじめオフィスワークの求人数が多いのが特徴です。
パーソルテンプスタッフの課題
パーソルテンプスタッフは、クライアントや登録派遣スタッフのサポートを各拠点に配置されている営業部署が担っています。
営業部署がクライアント・派遣スタッフの一次対応を行い、間接部署のサポートを受けながらきめ細かいサービスを提供するのが強みです。
しかし、法改正やサービスの多様化に伴い、営業スタッフの対応する業務範囲が広がり、間接部門との連携ミスが同社の課題でした。
営業部門から適切な解決ノウハウを持っている部署へのアクセスがわかりづらかったことが、課題解決を難しくしている要因の1つです。
時に、クライアントや登録している派遣スタッフへのフォローが遅くなってしまい、クレームが考えられるケースも報告されていました。
AIチャットボットの導入
パーソルテンプスタッフは、課題解決のため営業スタッフ向けFAQツールとしてAIチャットボットを導入しています。
キーワード入力で課題解決に最短距離でつながり、クライアントや派遣登録スタッフへのスムーズなサービス提供ができるようになりました。
派遣サービスに関する法改正や既存マニュアルに関する内容も随時更新され、スムーズなサポート体制の構築につながっています。
【GeeklyReview】パーソルテンプスタッフの口コミを見る
株式会社リクルートスタッフィング
リクルートスタッフィングは、人材派遣サービスを提供するHR企業です。
リクルートスタッフィングのサービス
リクルートスタッフィングは、人材マッチング大手のリクルートグループの1つで、紹介される有名企業の多さが魅力です。
職務経験がない方や派遣就労が初めての方も登録しやすいのが特徴で、研修制度も整っています。
Excelをはじめとするofficeソフト研修や、電話対応の基礎から学べるビジネスマナー研修も受講できます。
笑顔の研修にAIを導入
リクルートスタッフィングは、登録派遣スタッフのスキルアップ研修にAIを導入しています。
AIがスタッフの表情を読み取り、表情から感情分析ができるAIを使い自然な笑顔を引き出します。
接客業でよくある「目が笑っていない笑顔」ではなく、人が無意識に好感を持てる笑顔のトレーニングができる人工知能導入事例です。
【GeeklyReview】リクルートスタッフィングの口コミを見る
株式会社クラウドワークス
クラウドワークスもランサーズと同じく、フリーランスや副業で仕事を探している方向けの人材マッチングプラットフォームです。
クラウドワークスのサービス
クラウドワークスは、個人・法人を問わずオンラインで業務委託の受発注ができる、クラウドソーシングサイトです。
エンジニアやクリエイター向けのCrowd Tech、ハイキャリア人材のみに特化したCrowdLinksといったサービスがあります。
AIを活用したHRTech 案件の質向上
クラウドワークスは、ユーザーに紹介する案件の質を高めることにAIを活用しています。
これまで実際にあった悪質な案件の傾向、内容などをAIが学習し、類似可能性がある案件をサポートチームに報告します。
例えば、次のような場合、報告対象となる可能性があります。
・医療系広告制作の業務委託で、医療広告ガイドラインや薬機法の知識を求めていない
・類似案件と比較して報酬が極端に低い など
悪質な案件を抽出する第1の目として、AIが機能しているのです。
サポートチームはAIから報告された案件をマンパワーで精査・検討し、未然にトラブルの芽を摘む効果を生んでいます。
まとめ
AIに限らず、人材マッチングサービスを提供する企業がHRTechを導入する事例は、これからも増えると考えられています。
人材マッチングサービスをスムーズに提供する上で役立つHRTechの基礎技術が、すでに十分整っているからです。
また、日本企業のHRTech導入事例は、海外に比べまだまだ少ないのが現状です。
HRTech市場はアメリカ、イギリス、インド、カナダ、中国が独占している状態で、特にアメリカが多くのシェアを占めています。
つまり、経済規模がある程度大きくHRTech未導入の企業が多い日本は、フロンティアなのです。
これまでになかったAI活用を取り入れる企業が登場する可能性が高いため、IT転職に際して注目しておくべき技術の1つです。
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