メタバースについて紹介!注目企業や将来性は?メタバースの業界について知っておきたい情報を転職エージェントが解説します
メタバースは、オンライン上に構築された仮想空間です。近年、市場規模が拡大しているため、転職でも人気な業界の一つです。メタバースがどういうものなのか、VRとの違いは何か、理解を深めたい方も多いのではないでしょうか。本記事では、メタバース業界の構造や職種について、転職エージェントが徹底解説します。
目次
メタバースとは?
メタバースとは、オンライン上に構築された3DCGの仮想空間のことです。
アバターと呼ばれる自分の分身を使ってコミュニケーションを取ったり、物の売買を行ったりと、現実世界と同様に取引することができます。
メタバースが注目される背景
日常生活のオンライン化
新型コロナウイルスの感染防止対策の一環としてテレワークやオンラインイベントが実施され、日常生活のオンライン化が進んでいます。
オンライン化が進む中で、リモートワーク等でのコミュニケーションの希薄化が問題視されているため、従来よりも他者と同じ空間で過ごすことができて、コミュニケーションや関係づくりをスムーズに行えるメタバースが注目されています。
NFT技術の発展
NFTとはNon-Fungible Tokenの略で、日本語では「非代替性トークン」と呼ばれる、ブロックチェーン上で取引されるデジタルデータです。
データが容易に改ざんできないため、唯一無二の価値を証明できて、デジタルアートやメタバース上のアイテムの売買に利用されています。
今後は、メタバース上に人がさらに集まることで現在よりもNFTアイテムの売買がさかんになり、大規模な経済活動が行えるようになることが期待されています。
VRとの違い
メタバースとVRの違いが分からないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
メタバースはオンライン上に構築された3DCGの仮想空間で、VRはVirtual Realityの略で、VRゴーグルを装着して仮想空間に没入することです。
メタバースは仮想空間そのものを指し、VRは仮想空間を体験する手段と言えます。
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メタバースの将来性
市場規模の拡大
2021年度の国内メタバース市場規模については744億円で、2022年度は前年度比245.2%の1,825億円まで大きく成長する見込みです。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けメタバースの需要が増大しており、大手企業もメタバース市場に次々と参入していることが背景となっています。
今後もメタバース事業に参入する企業は増加傾向にあり、さまざまな産業分野において活用が拡大するとみられることから、2026年度には市場規模が1兆円を超える見通しです。
MONOist『国内メタバース市場は2026年度に1兆円超え、法人向けが市場を牽引』
進む資金調達
メタバースの活用が拡大しており、多くの企業で資金調達が進んでいます。
コロナ禍で大きな打撃を受けた航空会社ANAは、新たな事業戦略としてメタバースに着目し、2021年5月にANA NEOを設立しました。
2022年3月に総額45億円の資金調達をして、2022年中にローンチ予定のバーチャルトラベルプラットフォーム「SKY WHALE」の開発を進め、リアルとバーチャルの融合による経済発展と社会的課題の解決を目指します。
また、REALITY株式会社は、グリーエンターテインメント株式会社が提供する「Fanbeats」のクラウドファンディング機能と連携して、メタバース構築に関わる資金調達の後押しをしています。
この取り組みにより、企業のビジネスチャンスやユーザーのメタバースにおける充実した体験を創出することができます。
日本政府の取り組み
内閣府の知的財産戦略本部の構想委員会にて、政府一体となってメタバース等の関連施策を推進していく必要があると提言しています。
日本のメディア・コンテンツ産業の発展を支えるエコシステムを構築していくために、メタバース・ブロックチェーン・NFT等の活用に向けた法律などの整備が進む想定です。
内閣府知的財産戦略推進事務局『第3回構想委員会議事次第』
【企業別】メタバースでできること
VRイベントの実施
VRイベントでは、アバターでのコミュニケーションや買い物、イベントを楽しむことができます。
例えば、VTuberのライブが見られたり、音楽フェスに参加したりできるイベントが開催されています。
HIKKY
「HIKKY」は、VRコンテンツの制作・開発ソリューションを提供しています。
VR空間で買い物やコミュニケーションを楽しめる世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」を定期的に開催し、メタバースの発展をリードしています。
複数のプラットフォームやサービスを人々が行き交うオープンメタバースの開発・サービス展開を行い、多様なコミュニケーションと創造性から、新たなイノベーションを生み出すことを目指しています。
直近でNTTドコモから65億円、メディアドゥから5億円資金調達しており、同社に対する注目度の高さがうかがえます。
憧れの空間でゲームやコミュニケーションができる
バンダイナムコエンターテインメント
バンダイナムコは、アニメに登場する宇宙の居住施設(コロニー)をイメージした仮想空間「ガンダムメタバース」を開発しています。
初期段階では、ガンプラに特化したエリアがオープンする予定で、スマホなどで自作のガンプラをスキャンすることで、自分が組み立てたガンプラの3Dデータをメタバース空間に取り込める予定です。
また、VR技術と組み合わせて取り込んだガンプラを操作し、バトルできるようなサービスも提供する予定とのことです。
メタバースを手軽に楽しめるスマホアプリ
メタバースはハードルが高いと思われがちですが、スマホアプリで気軽に体験することができます。
REALITY
「REALITY」は、アバターを作成してゲーム、ライブ配信を楽しめるスマホ向けのコミュニケーションアプリで、全世界でダウンロード数が1,000万を突破しました。
3D仮想空間の「ワールド」機能で他のユーザーとコミュニケーションを取ったり、ライブ配信で受け取ったギフトを収益化したりすることもできます。
Mirrativ
「Mirrativ」は、スマホで簡単にゲーム実況・ライブ配信ができるアプリです。
コメントやギフト機能に加えて、配信者との直接通話(コラボ)機能も搭載しており、他のライブ配信よりも配信者とのコミュニケーションが取りやすいところが特徴です。
ゲームプレイとゲーム実況が融合したライブゲーミングが2020年代のゲーム体験の中心になることを予測し、ライブゲームの開発に大規模な投資を行っています。
Bondee(ボンディー)
「Bondee ボンディー」は、Metadreamがリリースした次世代メタバースSNSです。
自分のアバターを作成したり、友だちとコミュニケーションを取ったりなど、メタバース上でさまざまなアクションが楽しめます。
メタバースの注目職種
データエンジニア
データエンジニアは、データを収集・活用する基盤を作るエンジニアです。
PythonやSQLといったデータ分析で用いられる言語を扱い、特にPythonは統計や科学計算のほかディープラーニングにもよく使われるので、ライブラリの扱い方はもちろん環境構築まで身につけておくのがおすすめです。
サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアは、サーバーが処理を行うためのプログラム開発を担当します。
PHPや Ruby、Python、Javaなどの言語を扱うことが多いです。
近年ではオンプレミスでのサーバー構築ではなくクラウドサービスを利用するケースが多くなり、AWSやMicrosoft Azureといったクラウドサーバーについての知識も必要です。
Unityエンジニア
Unityエンジニアは、ストーリーやシナリオに沿ってイベントや描画処理を実装したり、キャラクターの動作を実装したりといった、一般的なゲームで必要な工程を担います。
Unityの操作スキルが身についていることは大前提で、それに加えてC#や3Dモデリングの知識・スキルが重視されます。
C++エンジニア
C++エンジニアは、C++やC言語のエンジニアとしてさまざまな領域の開発に携わることができます。
スマホアプリやゲーム、WEBサービスのバックエンド開発でもよく使用されており、メタバース業界でもニーズが高いです。
また、Java、C#、JavaScript、Python、Rubyなど、他プログラミング言語を使用することも多いため、これらの知識も深めておくと、より活躍できるでしょう。
ネイティブアプリエンジニア(iOS/Androidエンジニア)
スマートフォン用のアプリケーションを開発するエンジニアを指しており、OSによって職種が分けられています。
iOSエンジニア
Apple社が提供するOS、iOS上で動作するアプリを開発するエンジニアです。
プログラミング言語はObjective-CとSwiftが採用されており、直近よく使われるSwiftは最低限扱えるようにしておきましょう。
また、iOSアプリの開発環境「Xcode」の経験があると活躍しやすいです。
Androidエンジニア
Google社が提供するOS、Android上で動作するアプリを開発するエンジニアです。
プログラミング言語はJavaかKotlinが採用されており、直近はKotlinを使う機会が多いので押さえておきましょう。
また、Androidアプリの開発環境「Android Studio」についても理解しておくとベストです。
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メタバースへの理解を深め、転職しよう
メタバース事業に参入する企業は増加傾向にあり、今後もさまざまな分野で活用が拡大していくため、エンジニア等の需要もさらに高まっていくでしょう。
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