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ニューロマーケティングとは?意味や分析法を解説!消費者の本音を可視化する方法を理解して転職後即戦力に

ニューロマーケティングは比較的新しいマーケティング手法のため、経験者が少ない状況です。今のうちに知識を身につけておけば転職の強みとして活かすことができるでしょう。ニューロマーケティングとはどういった分析法なのか、また即戦力として活躍するための方法を幅広く紹介します。

ニューロマーケティングとは?その意味を解説

 

 

ニューマーケティングとは、一体どのようなマーケティングなのでしょうか。

言葉の意味や語源を解説します。

 

ニューロマーケティングとは?

 

ニューロマーケティングとは、人の心と脳の無自覚な感情や反応を調査分析して、それをマーケティングに生かしていく手法です。

従来の消費者に対する調査は、各自がコントロールできる建て前の感情や意見を教えてもらい分析する形でした。

 

例えば聞き取り調査の「話した言葉」や、アンケートの「書いた文章」といったものです。

ニューロマーケティングでの調査は、これらに加えて「心拍数」「目の動き」などの無意識の反応や行動を計測して分析します。

消費者の嘘や無自覚な行動・感情をといった本音を可視化して、分析結果を商品開発や宣伝広報などに生かすマーケティング方法です。

 

ニューロマーケティングの語源と意味

 

ニューロマーケティングの語源は、英語の「neuromarketing」です。

「neuro」と「marketing」を合わせた造語で、 接頭辞「neuro」の意味は神経を意味します。

同じ接頭辞「neuro」を使った関連用語に「neurology」神経学・「neuroscience 」「neurobiology」脳科学などがあります。

ですのでニューロマーケティングとは、日本語で「神経マーケティング」「心脳マーケティング」「脳科学マーケティング」といったように翻訳されています。

 

ニューロマーケティングの歴史

 

ニューロマーケティングが始まったのは1990年代の始めで、ニューロマーケティングという言葉ができたのは2002年です。

つまり、マーケティング手法として確立してから歴史が浅いことが分かります。

 

 

ニューロマーケティングの消費者の本音を可視化する分析法

 

 

ニューロマーケティングには調査分析するための指標があります。

ニューロマーケティング独特の本音を可視化する「生理指標」「行動指標」と、従来から用いられている「主観指標」です。

 

生理指標(無意識の反応)

 

脳波・血液量・心拍数などを測定して、嗜好・興味・ストレス・好き嫌いなどの無意識の本音の反応を計測・分析します。

脳波の測定はfMRI(functional magnetic resonance imaging)と呼ばれる、MRIに似たような装置やヘッドセット・ヘルメット状のもので測定が可能です。

測定機器は日々進化して、小型化・軽量化・モバイル化が進んでいます。

 

行動指標(無意識の行動)

 

視線・顔色・表情筋の変化、反応時間・正答率などを測定して、無意識の本音の反応を計測分析します。

視線の測定装置もいくつかの種類があり、メガネのようなものやウェブカメラを用いるものなど多様です。

また、脳活動と視線を同時に計測できる装置も開発されています。

 

主観指標(有意識の発信)

 

アンケート・インタビュー・座談会などで消費者が意識をして書いたり、発言したりするものを調査分析します。

従来から行われているリサーチ手法です。

 

 

ニューロマーケティングの事例

 

 

ここでは「PayPal」「キャンベル」「Yahoo」がニューロマーケティングを実施した事例を紹介します。

 

PayPal

 

PayPal(ペイパル)で導入したのは脳波を測定するニューロマーケティングの手法です。

複数のコマーシャル方法のうち、ユーザーの反応がいいものをセレクトするためにこの手法を使用しました。

その結果、安全性やセキュリティを強調するものよりも、スピードや利便性を伝えたものの方が際立って反応がいいことがわかりました。

この結果を元に、PayPalは広告戦略を考えたとのことです。

 

キャンベル

 

キャンベルは脳波と視線を計測して、消費者の認識度を調べました。

分析に従って、スープの缶のデザインに人の顔と湯気を加え、スプーンをなくして、ロゴを小さく、フォントデザインと色を変更します。

その結果、なんと12%も売り上げが伸びたとのことです。

 

Yahoo

 

Yahooはユーザー数の増加を期待できるコマーシャルがどれかを探るため、記憶と感情に関する脳波測定を実施しました。

その結果、人々が世界中で幸せそうに踊っているものに圧倒的な反応があることがわかり、それをテレビとオンラインで流しました。

 

 

ニューロマーケティングの知識があると転職に有利で即戦力となるか?

 

 

しっかりとしたニューロマーケティングの知識を身につければ転職に有利になり、即戦力にもなります。

ニューロマーケティングは新しいマーケティング手法であるため、経験者がまだまだ少なく、企業にとって経験者を採用するのは比較的難しい状況です。

また、ニューロマーケティングは他のマーケティング手法に比べてあまり知られていない上、学ぶ機会も多くありません。

そのためニューロマーケティングの知識を持つ人の絶対数が少ないのです。

 

ニューロマーケティングの知識を身につけている人は、経験者の次いで即戦力となりえます。近年ニューロマーケティングの市場は伸び続けているので、学んでおいて損はない手法です。

 

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ニューロマーケティングを使う主な活用場面

 

 

ニューロマーケティングを活用できる場面は無限大ですが、ここでは一般的に広まっている活用場面のごく一部を紹介します。

 

市場調査

 

市場調査において、ニューロマーケティングが果たす役割は非常に大きいでしょう。

消費者の購買行動や消費者嗜好の調査の精度が上がることで、今後の市場の見通しが立てやすくなります

マーケターにとっては腕の見せ所です。

 

製品開発

 

ニューロマーケティングを使って、新パッケージ案や製品改良案に対する評価を調査するのも重要です。

この調査を十分に実施して曖昧な評価を排除することで、ユーザーが求める製品を作り出すことができます

 

広告宣伝

 

広告・動画・チラシなどのコンテンツの評価にもニューロマーケティングが活躍します。

同じ広告内容であっても媒体によってユーザーの心に響くか否かが変わります。

デジタルアドに携わる職種であれば、複数パターンを展開することで有効な広告手段を探し出すことができるでしょう。

広告は意識的に見る場合と無意識のうちに認識する場合に分かれます。後者はニューロマーケティングとの相性が良いといえるでしょう。

 

販売促進

 

適正価格の調査や競合他社との比較調査にもニューロマーケティングが役立ちます。

この工程を精度よく実施すれば、既存製品の改良も的を絞りやすくなります

競合他社との比較は単に優劣を確認するのみならず、差別化要因となり得るポイントを収集するのに役立ちます。

 

ブランディング

 

物があふれる時代に突入したことで、ブランディング戦略は企業にとって重きをおくべきものとなりました。

ブランド認知度を上げることで、優良顧客の獲得に繋がります。

 

 

ニューロマーケティングを導入している主な企業

 

 

ニューロマーケティングを導入している企業は、一般消費者向けのビジネス(B2C)をする企業が多いです。

その一例を紹介します。

 

・日用消費財メーカー(例:アース製薬、P&Gなど)

・飲食品メーカー(例:江崎グリコ、アサヒビール、白鶴酒造など)

・自動車メーカー(例:ボルボ、BMW、ヒュンダイなど)

・化粧品メーカー(例:カネボウなど)

・金融機関(例:PayPal、CITIなど)

・リテール・ブランド店舗(例:アマゾン、2XU、エネーレなど)

・メディア・インターネット関連企業(例:Google、Facebook、CBSなど)

 

 

ニューロマーケティング関連のビジネスをしている主な企業

 

 

ニューロマーケティング関連のビジネスをしている、主な企業をリストアップしています。

 

・ニューロマーケティングの測定機器メーカー・ソリューション開発・コンサルティング企業(例:ニュー、NTTデータ経営研究所、大日本印刷など)

・リサーチ会社(例:ニールセンなど)

・広告代理店(例:電通テック、博報堂DYなど)

・ニューロマーケティング専門会社

 

 

ニューロマーケティングを学ぶには?

 

 

ニューロマーケティングを学べる場所はそう多くはありません。

ここでは日本・海外・オンラインで学べる選択肢を紹介します。

 

日本で学ぶ

 

現在のところ日本でニューロマーケティングを学ぶ場合は、関連本やネット上で関連記事を読むという選択肢があります。

国内でニューロマーケティングが学べるスクールや、定期セミナー・講義を開催しているところはありません。

ニューロマーケティングの研究をしている大学はあり研究者もいる上、非営利団体もあるので今後は学べる環境が整う可能性があります。

 

海外や英語のオンラインコースで学ぶ

 

欧米やシンガポールなどでは専門のコースを設ける大学や大学院が少数ながらもあります。

ニューロマーケティングを学ぼうとすると、日本ではまだまだ情報が少ないのが現状です。

英語になりますが、転職の際に他の候補者との差別化を図るため、海外の大学などのオンラインコースを取って学ぶことをおすすめします。

 

 

ニューロマーケティングの知識を得て転職に活かそう

 

 

ニューロマーケティングは注目を浴びている新しいマーケティング手法で、まだまだ経験者が少ない領域です。

新しい手法ゆえに経験が浅いマーケターにもチャンスがあります。より多くを学んで転職の強みとしてください。ニューロマーケティングを導入している企業で働くことが最大の学習方法ですが、それ以外では書籍やネット上での学習が主軸になるでしょう。

いち早く身につけて即戦力として転職するのであれば、海外のオンラインコースで学ぶことが近道です。

 

ここまですれば、他の転職希望者たちよりも一歩リードです。

より深い知識を得るだけではなく、履歴書にニューロマーケティングのコース終了の旨を加えて、知識・興味・努力をアピールすることができます。

まだ数が多くないニューロマーケティング導入企業に興味があれば、ぜひ転職エージェントにご相談ください。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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