ユーザー系SIerランキング!ホワイトなSIer企業の選び方も解説
SIerへの転職を検討している方の中には、ユーザー系SIerにも興味がある方もいるのではないでしょうか?本記事では、ユーザー系SIer人気企業の売り上げ・年収ランキングやホワイトなユーザー系SIerの見極め方までIT業界特化の転職エージェントが解説します。
目次
ユーザー系SIerはホワイト企業が多いって本当?
ユーザー系SIerとは?
主に大企業の保険会社や銀行が情報システム部門のために立ち上げているのがユーザー系SIerです。ごく一部を除いてSIerの大半がこのユーザー系に属します。
業務は主に親会社の関連企業からの案件(内販)であり、事業基盤がしっかりと安定しているといった特徴があります。
また、それに加えて親会社だけでなく、他社からの仕事(外販)も請け負います。
グローバルにソリューションサービスを展開する「外資系SIer」や、独自に設立され、外販を中心とした独自経営をしている「独立系SIer」、「メーカー系SIer」といった大手コンピュター製造メーカーなどの情報処理部門、ソフトウェア開発部門などから独立した企業など同じSIer企業でも違いがあるのです。
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ユーザー系SIerがホワイトと言われる理由は?
親会社やグループ会社から安定して依頼が来る
ユーザー系SIerの案件の大半を占めるのが親会社やその関連会社の案件(内販)のため、仕事が安定して供給されているといったメリットがあります。
福利厚生が充実している
ユーザー系SIerの親会社は、上場企業や大企業の子会社が多く、福利厚生などは親会社である企業に準じているため、給与や福利厚生も充実しています。
例えばスタートアップ企業やベンチャー企業などによくあるとされる、深夜残業やサービス残業といったものがあまり見受けられないといった良さがあります。
平均年収が高い
ユーザー系SIer企業は生活している上で一度はTVコマーシャルや広告を見たことがあるような、上場企業や大手企業の子会社が多く、平均年収も親会社の社員に準ずるため比較的高い傾向にあり、一般的には親会社の社員の平均年収の70%~90%の水準ともいわれています。
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ユーザー系SIerの売上高・営業利益はどれくらい?
売上高ランキングTOP5
1位 NTTデータ 2兆5,519億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング1位は株式会社NTTデータです。日本最大手の通信企業グループNTTの主要グループ企業の一つです。
NTTデータ自体も300を有に超える傘下企業を持つ世界有数のIT企業で、その売り上げは日本のユーザー系SIer企業で群を抜いています
2022年3月期は、事業の規模拡大に加え、為替の影響もあり、33期連続増収を達成しました。
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2位 野村総合研究所 5,688億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング2位は株式会社野村総合研究所(NRI)です。
クライアントの問題を解決へと導く「ナビゲーション」から具体的な解決策を提供する「ソリューション」まで一貫したフルサポートが特徴的です。
2022年度3月期は、国内DX案件の増加や、豪州事業の拡大により増収となっております。
3位 伊藤忠テクノソリューションズ 5,224億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング3位は伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)です。
この企業は世界的な総合商社である伊藤忠商事の子会社であり、その強みとして海外のクライアントとも広く結びついています。
2022年3月期の売上高は過去最高で、すべての事業グループにおいて増収かつ海外事業会社も好調でした。
4位 SCSK 4,141億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング4位はSCSK株式会社です。
SCSK株式会社は住友商事グループに属するシステムインテグレーター(SIer)であり、下記のような多岐にわたるサービスをクライアントに展開しているのが特徴です。
- ・コンサルティング
- ・システム開発
- ・Tインフラ構築
- ・Tマネジメント
- ・BPO
- ・ITハード・ソフト販売
このようにコンサルティングといった作業の上流工程からシステム開発、ソフトやHWの再販に至るまで関わりもった仕事を請け負っています。
2022年3月期の売上高は増収で、デジタル化需要が堅調であり、金融ITやITプラットフォームのセグメントを中心に増収しました。
5位 日鉄ソリューションズ 2,703億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング5位は日鉄ソリューションズ株式会社です。
「複雑な業務プロセスをIT化する」「24時間365日ノンストップで稼動する高度な信頼性を保証する」というソリューション力を蓄積し、24時間動きづづけるシステムつまりÈコマース(ECサイトなど)等といったサービスを取り扱う企業からの評価が高い企業です。
2022年3月期の売上高は増収で、運輸、官公庁向け案件の業務ソリューションの増収の影響が大きいです。
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営業利益ランキングTOP5
1位 NTTデータ 2,126億円
営業利益ランキング1位は株式会社NTTデータです。
2022年3月期は、増収かつ海外における事業構造改革の効果もあり、増益となりました。
2位 野村総合研究所 831億円
営業利益ランキング2位は株式会社野村総合研究所です。野村ホールディングスと資本関係しており、証券・金融業界向けのITソリューション面の強さがポイントです。
大手メーカー各社と比較して売上高は劣りますが、売上高営業利益率は他社を圧倒しています。
3位 SCSK 741億円
営業利益ランキング3位は住友商事系列のユーザー系SIer企業であるSCSK株式会社です。
大企業の資本をバックにした事業基盤に加え、サービスとしてソリューションを提供し、利用料によって収益を得るビジネスモデルの構築に成功しているところが強みといえます。
2022年3月期は、生産性改善により収益が増加しました。
4位 伊藤忠テクノソリューションズ 505億円
営業利益ランキング4位はCTCとも呼称される伊藤忠テクノソリューションズ株式会社です。
- ・ファストVR
- ・CTC-MSS(CTC マネージド・セキュリティ・サービス)
- ・Silver Peak
上記のような企業課題を解決するサービスを展開しています。
具体的なサービス例としては、銀行・証券やカード会社などの金融機関などで使用されているシステムの構築や保守などがあります。
2022年3月期の営業利益は過去最高で、売上高の増収により増益となりました。
5位 日鉄ソリューションズ 298億円
営業利益ランキング5位は日鉄ソリューションズ株式会社です。日鉄ソリューションズは製造業向けのシステム開発によって培ったノウハウを武器に下記の分野で優位に立っています。
- ・製造業界
- ・流通業界
- ・金融業界
- ・通信業界
- ・公共
上記の業界などでは高い競争力をもって優位性を保っているのが強みです。
2022年3月期の営業利益は増益で、売上高の増収により増益となりました。
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ユーザー系SIerのトップ企業は年収1,000万以上
1位 野村総合研究所(NRI)1,232万円
ユーザー系SIerの年収ランキング1位は株式会社野村総合研究所です。20代の平均年収は744~1,052万円、30代は1,202~1,286万円ほどです。
三菱東京UFJ銀行に導入したリスク管理パッケージソフトウェア「Oracle Financial Services Analytical Applications」は、日本で初めての導入事例になりました。
2位 三菱総合研究所(MRI) 1,111万円
ユーザー系SIerの年収ランキング2位は株式会社野村総合研究所です。20代の平均年収は661~945万円、30代は1,084~1,186万円ほどです。
三菱総合研究所ではキリンホールディングス株式会社にツール「醸造匠(たくみ)AI」を導入しており、AIは原材料や工程など試験醸造条件のインプットから、どのような成分値のビールが試作できるかを予測します。
そして、業務効率化に役立つ機能や原材料や工程条件を探索し、AIが複数のレシピ候補を提案してくれる機能である「レシピ探索」といったものも備わっています。
3位 電通国際情報サービス(ISID)1,057万
ユーザー系SIerの年収ランキング3位は電通国際情報サービス(ISID)です。20代の平均年収は634~902万円、30代は1,031~1,104万円ほどです。
ISIDでは電通株式会社にウェルビーイングノートという従業員の日々のコンディションを可視化するツールを導入しています。
ウェルビーイングノートは、
- ・パルスサーベイ機能
- ・ダッシュボード機能
- ・リアクション機能
- ・エデュケーション機能
などの機能を備えており、職場におけるQWL(いわゆる労働環境の質)の維持・向上を支援します。
4位 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)941万円
ユーザー系SIerの年収ランキング4位は伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)株式会社です。20代の平均年収は563~802万円、30代は918~938万円ほどです。
CTCは、マツダ株式会社に「OutSystems」という従来の難しい開発言語を省き、開発コードを最小限におさえてアプリケーションの高速開発が可能となるツールの導入をサポートしています。
5位 NTTデータ 852万円
ユーザー系SIerの年収ランキング5位は伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)株式会社です。20代の平均年収は516~728万円、30代は831~889万円ほどです。
NTTデータはイオンクレジットサービス株式会社に、多様化する決済、顧客の満足度上昇といった課題解決のため、「デジタルテクノロジーディレクター」という人員面の支援を行うサービスを提供しています。
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ホワイトなユーザー系SIerを見極めるには?
親会社が属している業界をチェック
ユーザー系SIer企業を見極めるためには、親会社の属している業界をよく知っておくことが大切です。
親会社やグループ会社が属する業界により、金融系であるなら、金融系の仕事が多くなり、金融系の知識やスキルが求められますし、保険なら保険の知識やスキルが必要となるからです。
自分に合う仕事ができるのはどの業界のどのような企業なのか?しっかり照らし合わせ、自分の身につけたい技術を把握して業界を選ぶことが大事になります。
親会社の経営状況をチェック
親会社の経営状況に影響を受けやすいので、ホワイトなユーザー系SIer選びには親会社の経営状況チェックが欠かせません。
親会社の知名度や売上高などを含め、業界地位は調べておいてください。
ユーザー系SIer企業は案件の多くが親会社系からの内販であるため、例えユーザー系SIerの業績が良くても、親会社が下降気味の場合は注意が必要です。
親会社以外からの案件の発注量も把握しておく
企業の内販・外販のバランスに注目してください。ホワイトなユーザー系SIerの特徴として、企業の内販が70%ほど、外販も30%は占めているといったポイントがあります。
外販が30%あるということは、仮に親会社に何かあった場合でも、独自で仕事を獲ってこれる能力があるユーザー系SIer企業という証明にもなるからです。
ユーザー系SIerの場合、すべて内販だと業務の幅が狭まり、また外販の割合が多いとブラックな環境になりがちです。
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