大注目の『Laravel』とは?できることやメリット・デメリットを解説
今、世界的にも飛躍的に人気を博しているのが『Laravel』です。PHPを扱うエンジニアや、これからPHPを勉強する上でも必ず関わってくるものですので、しっかりと抑えておきましょう。今回はLaravelとは何なのか、PHPとの関わりやLaravelを利用する上で必要な知識を交えてわかりやすく解説します。
目次
Laravelとは
LaravelはPHPのフレームワークです。マイクロソフトの.NETの開発に携わっていたTaylor Otwell氏が開発し、2011年6月にリリースされました。
PHPのフレームワークにはいくつか種類があり、以前から最も利用されているものが「CakePHP」です。CakePHPを利用したことがある方も多いでしょう。
そして現在、CakePHPに代わり、世界でも人気急上昇中のフレームワークが「Laravel」なのです。
PHPを効率的に開発でき、フレームワーク自体も比較的簡単に習得することが可能です。
その手軽さから世界で最も人気のあるPHPフレームワークといわれ、2021年1月にはGitHubでのスター獲得数がバックエンド系プログラミング言語の中で最も多くなっています。
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Laravelでできること
Laravelは、Webブラウザで動くシステムであればほとんどのものを作成できます。
例えば、ショッピングサイトや予約システム、マッチングサイトやチャットサイトなどの作成も可能です。
業務で利用できる勤怠管理やメールサービスなども作成できますので、今欲しいシステムをLaravelで比較的素早く開発することができます。
また、Laravelに実装されているEloquent(エロクエント)はデータベースとモデルを対応できる機能であり、再利用性が高くコードをシンプルにすることも可能になります。
Laravelを利用するメリット
MVCモデルを採用している
MVCモデルとはプログラムの処理をModer(処理)・View(表示)・Controller(全体制御)の3つの要素に分割し、機能ごとに開発を行なっていく考え方です。
MVCモデルを用いることで作業効率とクオリティーが向上し、分野ごとに異なった専門性に特化しているため高度なバグ修正やトラブルにも柔軟に対応できるといったメリットがあります。
自由度が高い
Laravelは、その他のフレームワークに比べて開発の自由度が高くなっています。
開発の際の厳密な規約が少なく、開発では自由にコーディングすることが可能です。例えばディレクトリ構造も自由に変えることができます。
つまり、Laravelを利用する際には、ある程度のルールを決めなければ、だれもが自分の思い通りに自由な設計ができてしまうということです。
これはメリットでもありますが、複数人のチームで開発を行う場合には混乱の元にもなりますので、利用する状況をしっかりと見極める必要があります。開発ドキュメントをしっかりと作成しておくことが大切ですね。
学習コストが低い
Laravelは、比較的短時間で習得できるというメリットがあります。
データベースへの接続機能なども、複数のデータベースに対応していますので、慣れてしまえば非常に使いやすいフレームワークだといえます。
短時間で習得できるということは、学習コストを抑えられ、比較的早く実践に取り組むことができるということですね。
Composerでシステム管理がしやすい
LaravelはComposer(コンポーザー)というパッケージ管理システムを使用しています。
Composerとは開発の際に必要なパッケージや、ライブラリとそれに必要なライブラリを簡単に自動でインストールできる便利なツールでライブラリの依存関係を解決してくれます。
システム管理がしやすくなるだけでなく、ライブラリ使用の利便性が上がり効率の良さに繋がるでしょう。
Laravelを利用するデメリット
処理速度がCakePHPに比べ若干遅め
Laravelは情報量が多く機能が豊富であるがゆえに、処理速度がCakePHPに比べ若干遅めです。
速度を重視するプロジェクトでは注意が必要で、他のフレームワークの検討も視野に入れたほうが良い場合もあります。
コードが複雑になり煩雑化しやすい
メリットにもあるようにLaravelは自由度が高いため、各自のやり方で自由にコードを書いてしまうと複雑化し煩雑になってしまいます。
大人数になればなるほど、自分以外にもわかりやすくなるようにコードの書き方に対してのルールを定めておくことが重要です。
まとめ
Laravelは世界を見ても最も人気のあるPHPフレームワークです。CakePHPに慣れているエンジニアも非常に多いと思いますが、今後はLaravelの方が拡大することも予想されます。
PHPエンジニアであれはLaravelは必須の知識といえるでしょう。PHP開発の基礎知識があれば比較的習得しやすいフレームワークでもありますので、ただ習得するだけでなく、Laravelの自由度の高さをコントロールする方法も意識すると良いでしょう。
また、これからPHPの学習を行う人にとっては、PHPやHTML5、CSSといった基本的な学習を終えたら、最終的にはLaravelを利用した開発を目指しましょう。
Laravelは日本語でも多くの情報を取得することができますので、意識して取り入れたいフレームワークですね。
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