アグリゲーションサイトとは!ビジネスモデルや具体例を紹介します!
近年様々な業界で注目される「アグリゲーションサイト」。どのような仕組み、ビジネスモデルの上で成り立っているかご存知でしょうか。具体例も含めながらわかりやすく解説していきます。
アグリゲーションサイトとは?
「アグリゲーション(aggregation)」という言葉に聞き馴染みがある方は少ないかと思いますが、この英単語は元々集合・集団という意味を持っています。
Webサイトの種類の一つであるアグリゲーションサイトとは、外部のサイトからサイトのテーマにあった情報を取得し、その情報をまとめて提供するWebサイトのことを指します。アグリケーションメディアと呼ばれることもあります。
ユーザーが欲しい情報を効率的に提供する
アグリケーションサイトは2010年頃に注目されるようになりました。背景には、スマートフォンの普及が挙げられるでしょう。誰でも容易に大量の情報にアクセスできるようになり、また誰しもが情報の発信源になりうるようになり、便利になりました。
一方で、今度はかえって情報が溢れかえるようになりました。
例えば旅行に行くとき、少しでも安くていい宿を探すために、様々なサイトをあちこち訪問して、結局どこがいいんだろう…と迷ったことはないでしょうか?
アグリゲーションサイトは、一つのサイト内に複数サイトの情報を集約させることで、ユーザーが得たい情報を効率よく入手させることを可能にしました。
また、外部サイトの運営者の目線でいうと、それまでなかなかユーザーに届かなかった情報をアグリケーションサイトに掲載させることで流入のチャネルを増やすことができるというメリットがあります。そのため広告の掲載先として人気を集めるようになりました。
アグリゲーションサイトのビジネスモデル
アグリゲーションサイトのビジネスモデルは「広告収益モデル」です。
アグリゲーションサイト運営者、アグリケーションサイトに掲載される情報元の外部サイト運営者、ユーザーの3者関係を見ながら、アグリケーションサイトのビジネスモデルを紐解いていきます。
アグリゲーションサイトが収益を得るまでのフローの一例を表したのが上図です。
①提携している各外部サイトへ、アグリゲーションサイトのプログラムがクロールをして必要な情報を取得します。手動で情報を取得することもサイトによってはあり得ますが、大量の情報を手動でコピーすることは容易ではない為、自動でクロールするのが一般的と言えるでしょう。
②クローリングで得た情報が、アグリケーションサイトの形式に則って自動、もしくは手動で掲載されます。Google等の検索エンジンで検索された際に上位表示がされるよう、ここではSEO対策が行われます。
③ユーザーがアグリケーションサイトを通してもともと外部サイトに掲載されていた情報にアクセスし、商品の購入やサービスへの登録を行います。
④外部サイトが、広告費をアグリケーションサイトへ支払います。
こちらが基本のビジネスモデルとなっています。
③の部分は各サイトによって異なります。アグリケーションサイトに広告が掲載された時点で広告費が発生するサイトもありますし、上記のようにユーザーが決められた行動を達成して初めて広告費が支払われるサイトもあります。
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実際にはどんなサイトがある?
indeed
テレビCMでお馴染みのindeedは、最も有名なアグリゲーションサイトの一つです。多くの求人サイトに掲載されている求人情報を同じプラットフォーム上で掲載することで、情報を集約しています。
2004年にアメリカで誕生し、世界7大陸全てでサービスを展開する初めてのWebサービスとなりました。2012年にリクルートが買収しリクルートの子会社となってからは、日本でも馴染み深いサービスとなりました。
ユーザー目線ですと、より多くの求人を一つのサイト内で検索できることから、比較検討もしやすく、また求人情報を得るために複数の求人サイトに登録する必要もないため、非常に便利です。
indeedはSEOに強いことでも有名です。広告を出したい事業者の目線では、自社サイトに求人を出しているだけだとなかなか検索上位に表示されず、応募が集まらない場合でも、SEOに強いindeedに掲載されると上位表示されるということもあります。
トラベルコ
株式会社オープンドアが運営する、メタサーチエンジンを利用して情報を集約している旅行比較のサービスです。メタサーチエンジンとは、検索されたキーワードを複数の外部サーチエンジンに送信し、得られた検索結果をまとめて表示するサーチエンジンのことです。
700以上の宿、交通機関、ツアー、Wifi等旅行にまつわるサービスのサイトの情報を集約し、自由に組み合わせながら、料金をトラベルコ内で比較をすることができます。
それまで別のサイトをぐるぐると周り、料金やスケジュールを自分で確認しなければならなかったものが、一つのサイトでまとめられるのは嬉しいですよね。
indeed同様、地方の小さなホテルでも、トラベルコに掲載すればユーザーに情報を見つけてもらいやすくなるという点で、事業者側へのメリットも大きいです。
まとめ
indeedが登場し、人材業界の構図が大きく変化したように、アグリゲーションサイトは業界のゲームチェンジャーと呼べる存在になりうるビジネスモデルです。
紹介したindeed、トラベルコ以外にも、金融、不動産等様々な業界でアグリゲーションサイトを運営する事業者が出てきており、いずれも注目される存在となっています。
ユーザーと事業者双方にメリットが大きいビジネスモデルでもありますので、今後も各サービス伸長していくことでしょう。
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