CASE #02
RECRUITING ADVISER リクルーティングアドバイザー
#01
CASE #01
CAREER ADVISER キャリアアドバイザー
川上は、自身が転職活動をする中で、初めてキャリアアドバイザー(CA)という仕事に出会った。人生の大きな選択を支援する仕事、まさにそんな仕事をしたいと思って、ギークリーに入社をした。2022年に入社をし、CAとして多くの求職者の方との面談、転職の支援をする中で、「人が選択をする」ということの心の動きの繊細さ、選択の先に広がる可能性の尊さに、CAという仕事の奥深さとやりがいを感じてきた。
求職者であるBさんとの初回面談。印象的だったのは、Bさんの「ITコンサルタントとして働きたい」という思いの強さだった。新卒で入社した会社で数年エンジニアとして働く中でコンサルの仕事に興味を持ち、会社を辞めて学び直すために大学院へ進学。静かに淡々と経歴を話すBさんだったが、川上は「ITコンサルタント」という職種に対するBさんの意思の強さを感じとっていた。
面談の中で、川上はこの後の方針として2つのことをBさんに伝えた。1つは、面接対策を一緒に入念に実施しましょう、ということ。IT業界の中でも職種によって求められる能力は異なる。コンサルタントはエンジニアに比べて、コミュニケーションを取る人の種類も数も多いため、コミュニケーション力の表出が必須と考えたからだ。もう1つは、多くの企業の求人に応募していただくこと。選択肢を狭めずに、多くの可能性を検討していくことを、Bさんと確認した。
多くの企業の求人に応募いただくことに関しては、川上にはこだわりがあった。転職というマーケットで仕事をする中で、簡単に転職は成功しないということを実感していたからだ。人が人生の大きな選択をする上で、少ない選択肢の中から選んでしまっては、潜在的に「これでよかったのだろうか」という意識が残ってしまう。仮に転職できたとしても、自分の中で納得感がなければ、転職先でのパフォーマンスが上がらず、早期の離職に繋がることもある。転職ができたとしても、それはギークリーや川上にとっての転職成功ではない。自己選択による高いエンゲージメントこそが、次のステージでの活躍に繋がる。
実際、Bさんの転職支援を進める中で、面接で不合格になる求人も複数出てきた。その度に、Bさんと面談をし、転職に対するモチベーションの向上に努めた。「変化」「挑戦」「成長」を志していた転職希望者が、一度の不合格によって「現状維持」を選んでしまう。そんなことが、至るところで起きている。無数に存在する「現状維持」の積み重ねが、人の、企業の、この国の成長を遅らせてしまう。面接の結果が出ることによって、転職市場における自分自身の現在位置を知る。曖昧だった次のキャリアに求めるものが、どんどんとクリアになっていく。寄り添うのではなく、伴走するイメージで、川上はBさんとともに転職活動を進めた。
結果的に、Bさんは10社以上の面接を受け、3社から内定を獲得した。最終的に1社を決めるタイミングで、川上はBさんから相談を受けた。「ITコンサルタント」の職種でオファーを受けている会社と、「エンジニア」としてのオファーだが面接での雰囲気や社員の印象がよかった会社。「最後に意思決定するのはBさんです」という前提のもと、川上は初回面談で語ったBさんの「ITコンサルタント」への意思が印象的だったという話を伝えた。数日後、Bさんから「ITコンサルタントとしてオファーをくれた会社に行きます」という連絡が来た。
数カ月後、Bさんから川上のもとへメールが届いた。
「初めてのことに直面しながらも、コンサルタントの仕事を楽しんでいます。この会社とのご縁をいただき、ありがとうございました」
ギークリーのCAの仕事とは、IT人材のプロのエージェントとして気付きを与え、転職成功を実現させること。この国に眠る無数の可能性を、「現状維持」で留まらせずに、確かな変化や成長へと変えていくこと。一人ひとりと向き合うことが、大きな社会変革へと繋がることを信じて、今日も川上は面談へと向かう。